リワマヒ国ver0.8@wiki

自然回復運動(イベント)のSS・設定群

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自然回復運動(イベント)2



<<SS:青年とカマキリ>>


影が濃い。
白い砂に映る影はまるで自分こそが主人であるようにその存在を主張している。
頭を下げて覗きこむと吸い込まれていくような、そのまま自分と影が入れ替わっていくような感覚におちいる。
滴る汗が鼻の頭を伝い、落ちた。
汗のしずくは砂に吸い込まれ、あっと言う間に消えてしまう。

「ふぅー」
汗をぬぐって影の主が頭をあげる。
日差しは刺すような熱さを持ち、青年の眼前には白い白い砂丘がどこまでも広がる。
砂漠が続く地平線は陽炎で歪み、空との境をはっきりとさせない。
瞬間、自分がどこに立っているのかを忘れてしまう。
ここは豊かな緑と水にあふれたリワマヒ国。
その今の姿。

「ふぅー」
もう一度額の汗をぬぐう。のどが渇く。
この砂漠はなにもかもを吸い取って人を干からびさせる。
ふと、あの刺すような日差しがなくなり自分の周りが暗くなる。
見上げると逆三角形をした顔が見下ろしている。
「ありがとうございます」
青年が日陰の礼を言う。
体の大きな異邦人は、複雑な形をした口をワシャワシャと動かし答える。
青年は正面を向くと地平線の遥か先に、今はない巨大な樹を見て言った。
「名前も知らないあなたに尋ねたい。あなた方はなぜここまでしてくれるのです」
体の大きな異邦人は口をワシャワシャと動かす。
そして言った。
「共に和するかぎり、我々に名前も猫も犬もカマキリも関係ありません」
どうやら自分は本当に干からびてしまっていたらしい。
「…失礼しました、共に和する友よ」

青年は振り返ると体の大きな友の後ろ、そこにわずかだが草が生えるのを見た。
そのさらに後ろには少し背の高い植物。その後ろには小さく細いながらも木が生えていた。
人々が植えた乾燥に強い苗は地中深くに根を伸ばし、水分を表層にくみ上げる役割を果たす。
また役目を終えた草は土となりその身を次代の糧にする。
こうして砂漠から草原に草原から林に森に、環境は自らの力で遷移する。
人はその過程は細かいフェーズに分けて作業し、全体が足並みをそろえられる様に進めていく。
しかし人の手助けはあくまで最小限のもので、今までのような繁茂技術の多用や環境改造も行っていない。
この長く地道な作業は、あくまで自然の早さに合わせゆっくりと進められてれる。
あたりを見回せば自分と同じように苗を植える多くの人々の姿が見える。
身分も国も種族も違う人々。
遠くに見える炊き出しの煙の下では、今日も国の要人が餅を突いてるのだろう。

青年は前を向き直す。
一歩踏み出し新しい苗を植え始めた。
それを見届けると体の大きな友もまた自分の仕事へと向かっていった。

(作:さやさん)

<<SS:シオン先生のお話>>


「シオン先生ー、今日はどんなお話してくれるのー?」

小さな子供達の輪の中心に先生と呼ばれた初老の男性がいる。
今のリワマヒ国には少なくなってしまった昔の姿をよくしる国民だ。
丸まった背をさらに丸くし、シオンは子供達と目線をあわせ歌うように話し始めた。



今日のお話は私のおじいちゃんから教えてもらったお話、山の神様のお話。
それは昔、この国が砂漠になる前よりさらに昔のお話だ。
この国の人々は自然を怖がっていたんだ。
大雪とか洪水とか、自然の力に人の力ではどうしようもなかったんだね。
今も同じ、自然の前に人は祈るしかなった。

シオンは広がる砂漠を指差し子供達に問いかける。

「今、みんなのお父さんやお母さん達がこの砂漠を元の緑の世界に戻そうとがんばっているよね。自然は怖いのになんで戻そうとしていると思う?」

シオンの問いに小さな姉妹のお姉ちゃんが答えた。

「お父さんがいってたの、緑色にしないとご飯がたべれないって。」

シオンは笑顔でその姉妹の頭をなでると、お話を再開した。



怖いけど、私達は自然がないと生きていけない。
ご飯を食べるのにも自然がないとダメだよね、雨が降らなければ水が飲めないし、土がなければ野菜は育たない、森がなければ動物もいなくなってしまう。
だから昔の人達はこの自然に感謝したんだ、いつもありがとうってね。
山の神様はそれを見ていてね、この国の人達のことを守ってあげようって。
山の中で迷った人を安全に帰してくれたり、畑の作物がたくさんできたり、山の神様のおかげでみんな幸せだったんだ。


「じゃぁ自然を元の姿に戻してあげれば、山の神様喜んでくれるかな?」

男の子は目を輝かせシオンの腕を取り、ぶんぶんと振っている。

「そうだねモクレン、山の神様は喜んでくれる。だからみんながんばっているんだよ。」

モクレンと呼ばれた少年はしたり顔で

「じゃぁさ、繁茂っていうのでばばっとやれば神様喜んでくれるよね!」



”あるとき、食べ物がいっぱいほしくて森で実験をする人がいてね。
その人はみんなのためにっていろいろと自然で実験をはじめたんだ。
必要もないのに木を切ったり、新しい動物を作ろうとしてみたり、それはもういろいろとやってみたんだ。
そして山の神様は怒った。
その年、村では作物がろくにとれず大洪水で多くの家が流されたり大変だったんだ。


「自然をいじると山の神様は怒るんだ、この国が砂漠になったのもきっと山の神様が怒ったんだろうね。」

モクレンは反省しているのかちょっと涙目だった。
そんなモクレンをシオンは抱きしめた。

「人は自然をいじってはいけない、だが手伝ってあげるのはとてもいいことだ。だからみんなの手で自然のお手伝いしてるんだね。」

うんうんとうなずくモクレン。
シオンは防砂林の近くまで歩いていく。

「この木を見てごらん、これは砂漠の砂を風が運んできて家や人が怪我しないように防いでくれてるんだ。」

シオンがその木を見上げると、子供達もつられてみあげる。



山の神様の怒りに触れた人々は、自然はやっぱり怖いものだって思ったんだ。
それから必要以上には自然には近づかず、動物をとるときや畑の収穫などは山の神様に感謝してとりに行くようになった。
誰だって自分の家に勝手に入ってこられたら嫌だろう?
山の神様も嫌だったんだね、だから怒った。
でも「ありがとう」って言う人には「どういたしまして」って笑ってくれてるんだよ。


「見てごらん家の近くで自然を戻す仕事をしてないだろう?」

「自然は怖いの、だから近くに作らないんだよね。シオン先生ー。」

シオンの言葉をまたず大きな声で言ったモクレンの頭をなでるシオン。

「モクレンの言うとおりだね、自然は怖いから近寄り過ぎないようにしたんだ。でもあの防砂林のようにちょっとだけ力を貸してもらうこともある。
私達南国人は自然とうまく付き合って生きていくことが大事なんだよ。」

「せんせー、ちょっと難しいよー。最後のよくわからない。」

シオンは優しく微笑んだ。

「大きくなったら今日のお話を思い出してごらん、そのときにはきっとわかるからね。
さぁお話はこれでおしまい、ご飯の時間だ。午後からはみんなで防砂林の子供の苗に水をあげようね。」

シオンと子供達の頭上にさんさんと輝く太陽は、昔と変わることなく輝いていた。

(作:皆見一二三)

<<SS:農家のどら息子たち>>


「うーん…」
照りつける太陽の元、六人の男たちが腕を組んでうつむいている。

「なんで実がつかねえかな」
彼らがいるのはリワマヒ実験農地Dという身も蓋もない名前の小さな農地である。
国民総出の自然回復運動は徐々にその成果を表し、一面の砂漠に緑がもどりつつあった。
そんな中、リワマヒ国は志願者を募り、回復しつつある自然と寄り添うような農業モデルの確立のために実験的に小規模農業を再開した。
元農家の息子というこの六人は、その農業に志願し、採用されている。だが

「実どころか…葉も元気ねえし、全体的に小さいしなあ。」
「これじゃあ一期目の時と一緒だぜ。」
「もっとまじめに親父の仕事手伝うんだったなあ」
足元には、一面に緑の葉をつけた植物が植わっている。
が、どうにも形が不ぞろいで、元気もない。

「おめえら、なーにしてんだ!」
後ろから声をかけたのは、ゴム長靴に古臭い麦わら帽子に、ベルトインの長袖に長ズボン。首からはちょっと汚れた白いタオルという伝統的な農家のおっちゃんスタイルの人物である。

「あ、ゴサクのじじい!」
「生きてたのか…」
「さすが不死身のじじい」
ゴサクと呼ばれた農家のおっちゃんの眼がギラリと光る

「じじいとは何だこのどら息子どもが!天国で父ちゃんたちが泣いてっぞ!」
と、怒鳴りつけるとざくざくと農地に入っていく。

「あーあ、こんなにしちまって。ずいぶんとひでえ農地があると聞いてやってきたら…こら本当にヨサクどんたちが泣いてるなあ」
言いながら、ゴサクは手当たり次第に植物を抜き始めた。

「あ、じじい!何しやがる!」
「せっかく生えてきたのに!」
「俺たちのスイカが!」
最期の単語を聞き咎めて、ゴサクが振り向いた。

「スイカだぁ?スイカってのはどこにあるんだ?」
「見りゃわかるだろうが!この生えてるやつ全部だ!」
ゴサクは、はあと溜息をつくと、大きく息を吸い込んだ。

「こりゃあ全部雑草だ!ばかもんどもが!!!!」


「いいかあ、おめら。まず言っておくぞ」
ゴサク仁王立ちして腕を組んでいる。六人は正座である。

「おめえらがスイカなんて大もの野菜つくるなんて百万年早ええだ!」
うなだれる一同。

「まずはこの枝豆作りからする」
大豆の入った袋を取り出すゴサク。

「枝豆かあ」
「それはいいなあ、ビールに合うしな」
「よし、さっそくまこうぜ!」
袋に手を伸ばすタロウをすっとかわして足払いをかけるゴサク。見事に転倒。

「ばかもん!まだ話は終わってねえべ!…野菜はほとんどが酸性の土を嫌うだ。おめえたちが手を出したスイカもこの枝豆もだ」
と言って、先ほどの雑草を集めたところへ向かう。

「これを燃やして灰にするだ。草木灰というやつだな。アルカリ性の灰を土に混ぜることで土の酸度を下げるだよ」
マッチを擦って火をつける。枯れ草から徐々に火が広がりだした。
「うーん、こんなことしてたんだな」
「よく草焼いてるのみてたけど、焼き芋でもやってるのかと思ってたぜ」
若い六人は、見直したようにゴサクを見ると、野焼きの手伝いにまわった。

三時間後。

すっかり白くなった草木灰を土に撒くと、ゴサクは鍬を入れ始めた。土を耕し、灰をしっかりと土に混ぜ込み、さらに固い土を柔らかい畝へと変えていく。

「ほら、おめえらもやれ」
六人の農家の息子が続く。しっかりと耕し、畝を作る。容赦なく照りつける太陽のもと、七人は黙々と作業を続けた。

畝ができると、大豆をまいて、土をふわりとかぶせる。さらに鳥に食べられないよう寒冷紗という極薄い布を上からかぶせた。ゴサクの見事な手際を、六人は必死にまねていく。
慣れない作業。畑の一面が終わるころには、もうすでにへとへとだった。

「ようし。おめえらよくがんばったべ!ばあさんがお茶用意してくれてるから、休憩にするべ」
木陰に座って水筒からお茶を注ぐ。ぬるいが、それでも六人はむさぼるように飲んだ。

「あー生き返る。農業がこんなめんどくさいとは思わなかったぜ」
「本当だよなあ。ったく、志願して損したな」
そんな悪態をつきながらも、農家の息子たちはどことなくはればれとしていた。
今まで何もわからぬ暗闇であがいていた。だが、今は足元には確かな道がある。
そして、それは彼らを育ててくれた親たちもかつて通った道だ。
そんな六人を見てゴサクはゆっくり声をかけた。

「農業は簡単じゃねえ。土と語り、草と語り、風と語り、水と語り、空と語る。うまいもん作るために、そいつらにちょっとづつお願いして協力してもらうだ。俺たち農家が手を抜いたら、みんなすぐにそっぽ向いちまう」
ぐいっと杯を飲み干す。

「だがな、誠心誠意、謙虚に、真心こめて仕事をすれば、必ず自然は答えてくれるだよ」
ゴサクがいい終わった時、そよ風が、すっと木陰を通り抜けた。
六人は、風が自分たちの仕事をねぎらってくれているように感じた。

それから三カ月。ゴサクの指導のもと、六人の農家の息子たちはなんとか枝豆作りに成功した。
収穫された枝豆は、塩ゆでにされ、さっそくその日の炊き出しでビールとともにふるまわれた。
小さくて、えぐみも多少のこっているような枝豆であったけれど、ビール好きな摂政を始め大変な好評であった。

その様子を横目に、六人はビールを飲んで、枝豆をつまんで、そして病に倒れた両親と両親が魂を込めたかつてのリワマヒの農業を思って少し泣いた。

柔らかな風が、彼らの頬を優しくなでていった。

(作:ダムレイ)

<<SS:ラジオ放送「教えて東先生」>>


和子:はーい、教えて東先生のお時間ですよー
東 :こんばんはー、今日の晩酌はすすんでおりますでしょうか。個人的には夏はビールのDJ東と
和子:こんばんはー、晩酌の相手ならいつでもしますぜの、アシスタントの和子です
平 :こんばんはー、お二人とも子供達も聞いているということを忘れずに。アシスタントの平の以上3名でお送りします
東 :今日の放送は自然が元の姿へ戻る過程についてのお話しようと思います
和子:チャンネルはこのままでお願いしますネゥー
平 :この放送はリワマヒ国軍がお送りいたします


東 :さてリスナーの皆さん、現在リワマヒ国では自然回復運動として自然が元の姿を取り戻すのを手伝っていますね
和子:皆さんのおかげでだいぶ草木も伸びて、緑の平原が少しづつ戻りつつありますネゥ
東 :ええ、ではまず自然が回復する過程について説明しましょう

#AD島津:ゲストはいりまーす、王様準備のほうをよろしくお願いします(カンペ)

和子:今日はなんとなんとー、特別ゲストによる特別コーナーでお送りします!
東 :せつめいしよう!って、あら、これ私のコーナーじゃ・・・
平 :では今日のゲスト、リワマヒ国の王、室賀兼一王です
和子:私的には兼一子様を希望したのですが、大人の事情でこれないそうです!
東 :しくしく

#AD島津:拍手で盛り上げて下さい(カンペ)

室賀:どうも、こんばんはー。紹介にあずかりました室賀兼一です
   皆様いつも自然回復運動のお手伝い、まことにありがとうございます
   本日は自然の作られていく過程のお話をさせていただきますねー
   どうして私達がこのような作業をしているかの基本的な部分になりますので、ご聴講のほうよろしくお願いします

和子:良い子のみんな準備はいいですかー?晩酌でいい気分のリスナーの皆様もいきますよー?
平 :ではこれより開始します、王様よろしくお願いします


室賀:まず大事なことですが、自然回復運動における私達の仕事はあくまで自然が回復していくのを手伝うということです
   繁茂技術やクローン技術等のバイオサイエンス技術を用いて自然を作ることが目的ではありません
   ですのでバイオサイエンス技術に関しては全面禁止とさせていただきました
平 :繰り返します、現在、自然回復運動においてバイオサイエンス技術は全面禁止されています
室賀:平さんありがとうございます
   では自然のしくみはいったいということで、本題に入りたいと思います
   最初に私達は砂漠と化した土地を植物の生育できる土壌へと変化させていきました
   本来これは、岩石の風化や風雨によって運ばれた砂礫などで土壌が完成します
   それを今回は私達の手で保水力をもった土壌を作り上げたわけです
東 :時間による土壌の形成をまつのでは時間がかかりすぎてしまいますしね
室賀:はい、そして皆さんのおかげで土壌もできました
   自然界ではそこへ風雨によって苔や地衣類の胞子が飛ばされてくると考えられています
   苔や地衣類が生育しやすいために岩などを置き窪みを作る作業をしたのはそのためなんです
和子:岩を運んで窪みを作るのは大変でしたネゥ
東 :そうですね、その岩や石などをどかす作業の時もまた大変でした
室賀:力仕事ばかりで本当に皆さんには感謝してもしきれません、本当にありがとうございました。
   さて苔や地衣類が生育してくと徐々に土壌が成熟され、その過程で土壌動物や土壌微生物たちも生まれていきます
   そうやって成熟していった土壌にようやく草木がようやく育つ環境が生まれるわけです
   なので草木が育ちやすいようにまた岩や石を外へ運び出す作業をしてもらったんです

#AD島津
:1分後、曲いきます(カンペ)

和子:ではここで頭のリフレッシュもかねて一曲いれますねー。曲は---------

#AD島津:曲あけいきます(カンペ)

室賀:さて少し難しい話ですがもうちょっとなのでもう少しお付き合いくださいね
東 :覚えておけば自分達の作業が役に立っていることが実感できると思いますよ
平 :では続きのほうをお願いします

#AD島津:残り15分です、少し急いでお願いします(カンペ)

室賀:草木が生まれると最初のうちはすぐかれてしまいますが、それが堆肥となり土壌をさらに成熟させていきます
   やがて成熟した土壌に背の高い草木が育つ環境ができ徐々に草原へとなっていきます
   プランターで育てたススキやクズを徐々に植えていったのはこの過程に沿って行ったものですね
   草原が出来始めるとミミズのような土壌動物や小さな昆虫達も徐々にその土壌へ移ってくるようになります
   昆虫達が移ってくると今度はそれを求めて動物達も徐々に姿を見せ始めますね
   そうして徐々にですが自然環境が回復していくんです
和子:動物達が戻ってきてくれるとがんばった甲斐があったなーとすごく実感できますよ!
室賀:そうですね、生き物が住める環境に戻ってこれたという実感がありますね
   では草原が生まれてからの話を少し
   草原が生まれると次は樹木の侵入が始まりまして低木林を形成することになります
   そうすると低木林の下で育つ植物達は徐々に成長が止まり始めます。太陽の光が遮られますからね
   そこで私達は草原にしたい所ではあまり大きな木が育たないように注意をしているわけです
東 :草原地域もあれば森林地域もほしいですし、このあたりは区画計画にそって自然回復運動もすすめられてる訳ですね
室賀:そうですね、すべて同じような自然を作るというわけにもいきませんしね
   低木林の下に日陰ができると、そこでも育つことができる植物がやはり移ってくるわけです
   竹などがいい例ですね、そのため竹を植林する作業も自然回復運動に含まれます
   こうしてようやく森林が完成するわけです
   森林が完成すれば徐々に動物達も移り住みはじめてくれます、こういった流れが自然が回復していく姿なんです
   以上が自然が徐々に緑の大地にもどっていく過程のお話でした

#AD島津
:残り3分です、まとめてください(カンペ)

和子:王様ありがとうございましたー、すごくためになる話でしたねー
東 :日陰では育つことが出来ない樹木等は植林をしながらその樹木の森を作っていったりもこれからの仕事です
室賀:ええ、自然界では淘汰されてしまう自然の掟になりますが、生活するうえで必要な樹木などもあります
   そのような樹木などは自然の回復具合と相談しながら、そのための区画で行っていく予定です
平 :では残り時間も少しとなりました、最後に王様からリスナーの皆さんや国民の皆さんへ一言お願いします
室賀:東さんのコーナーを楽しみにしていた人達や東さん、本日は時間をとらせて頂いて本当にありがとうございました
   多くの生命が生きているそんな元の姿へ戻すためにこれからも皆さんにお願いすることになると思います
   リスナーの皆さん、リワマヒ国民の皆さん、これからも私達に力を貸してください
   私達も力の限りがんばる所存です、これからもどうぞよろしくお願いします。長々と本当にありがとうございました

#AD島津
:ラスト1分(カンペ)

和子:では本日の放送はこの辺でー
平 :この時間はDJ東、アシスタント平、和子、特別ゲスト「リワマヒ国国王」室賀兼一王でお送りいたしました
東 :来週の教えて東先生はおいしいご飯についてお送りしたいと思います。
   来週も聞いてくださいねー、さようなら~

AD島津:はい、終了でーす!

#ADさやさん
:島津さんまだ放送中(カンペ)

AD島津:あっ

(SS:皆見一二三)


<<SS:ゆっくり育成の理由>>

「藩王様。国内の子供から政庁に手紙を預かっています」
「ありがとうございます。見せてください」
「こちらになります。……質問状のようですね」

「ふむふむ。
 『リワマヒ国には植物を増やすすごい技術があるのに、
 岩を運んできたり水でいっぱいにしたりしてゆっくり緑を増やしているのはなぜですか?』
 ……なるほど。
 これは私から回答の手紙を書いておきます」
「お願いします」

/*/

次の日、少年のもとに蝋止めをされた封筒が初恋運輸にて届けられた。

/*/

「拝啓 質問をくれてありがとう。
君の質問はたいへん良い質問です。
たしかに、リワマヒ国には繁茂(はんも)という、植物の生長をはげしく良くする技術があります。
しかし、これは危険があるため、使っていません。
少し難しい話になりますから、字引で言葉を確かめながら順に読んでいってください。

私たちは、私たちを取り巻く周囲の様子がゆっくりと砂漠から荒地、草原へと変わるように
自然を回復させる活動をおこなっています。

なぜゆっくり行っているか。それは、急激な変化は周囲の様子(環境といいます)にいる
植物や、動物たちに、生きるのがきびしい環境をあたえないようにするためです。

なぜきびしい環境が良くないのでしょうか。
それは、環境がきびしくなると、動植物がきびしい環境でも生き続けるために、
自分たちの姿をありのままでない、別の姿に変えてしまうことがおきやすくなるためです。
きびしい環境でもつらくない姿に生まれ変わって、すこしでもながく、たくさんの数で生きのびようとするのですね。
これを進化(しんか)といいます。

ちょっと聞いた感じでは、進化がかっこいいように聞こえるかもしれません。
しかし、進化することは必ずしもいい結果を生むとは限りません。

たとえば、1個の丸いボールを想像してみてください。
丸いボールはどこまでもころがることが出来ますが、周りの様子が坂道などですと、
そのままころがって、ボールはどこかにいってしまいますよね。
そこで、転がらないように、ボールが四角い形に進化したとします。これで転がりません。
でも、四角いボールでは、ボール遊びがやりにくいですよね? そもそも、ボールと呼ばれないかもしれません。
それに、ボールがボールでなくなったために、みんなの大好きなサッカーやバレーが出来なくなってしまいます。

おなじことが、植物や動物でおきたらどうでしょう。
環境が大きく、一気に変わることで、
そこに暮らす植物や動物が生きるのに大変になった結果、植物や動物でなくなってしまったら、
一緒に暮らす私たちも、大変になると思いませんか。

そこで私たちは、何年たっても変わることの少ない、日光や、岩、水などを用いて、
環境の変わりようが少ない範囲で、植物や動物の環境を整えながら、すこしずつ自然を回復させています。
これによって、植物や動物が、急激な進化をしなくてもすむようにしています。

繁茂は、植物の生長を助けるすばらしい技術なのですが、
環境を大きく変える可能性が高い、取り扱いの難しい技術でもあります。
他にもリワマヒ国には、クローン技術という、
治療の難しい病気を治せるかわりに、直接生き物の進化に手を加えることができうる技術もあります。
これら、繁茂技術やクローン技術は、進化を抑えて自然を回復させる運動には危なくて使えません。


私たちは、砂漠の岩場に生える植物や、荒地でも生える植物が十分に育つように、
岩を運んで日陰を作ったり、水をまいて地面を冷やしたり湿り気を与えたり、
農地に水をはって下草の生えるのをおさえたりして、
植物や動物が進化をしないですむ範囲で、自然を回復させようとしています。

これによって、私たちの住んでいる周りは、少しずつ砂漠から草原へと姿を変えています。
いつかこれら活動によって、かつてのリワマヒ国とも違う、
地面に木漏れ日の指す明るい森林と、森林から離れて私たちが暮らす村と農林、農地とがよみがえることでしょう。

その日が来るまで、あなたが健やかでありますように。

                               敬具
  藩王 室賀兼一」

(作:室賀兼一)

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