12110016

NO.16-1 整数問題と領域の融合+ペル方程式 難易度~★★★★★

問題

135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 22:54:58.47 ID:I/+beas90
   [x]はx以下の最大の整数を表す。
   z=[x]^2+x^2とする。ただしxは実数。
   この時zの値として存在しない実数の集合をAとする。
   Aの中に平方数はいくつあるか? 

解答

+ ...

無限に存在。

解説

とりあえずAを求めます。

y=[x]としてz=y^2+x^2となるのでzはy=[x]上のある点から原点までの距離の二乗である。

⇔原点から円をかいた時にy=[x]と交わらない時の半径の二乗がAに含まれる。

これを調べて

Aは0未満の実数とN^2+(N+1)^2(Nは整数)である。平方数を探すので

N^2+(N+1)^2についてのみ考える。

2N^2+2N+1=m^2とおく(mは整数)

2(N+1)N=(m+1)(m-1)

N=0,-1の時は左辺0よりm^2=1で成立。

それ以外の時

左辺偶数より右辺偶数。これよりmが奇数であることが、必要条件。

m=2K+1とおくと

2(N+1)N=4(K+1)K

(N+1)N=2(K+1)K

(N+1)N-2K(K+1)=0から

(2N+1)^2-2(2K+1)^2=-1と変形される。…①

ここで、A^2-2B^2=-1について考える。

a^2-2b^2=1のペル方程式が(a+2b)^2-2(a+b)^2=-1になることから、

a^2-2b^2=1のペル方程式をといて、A=a+2b,B=a+bとすればよい。…②

a^2-2b^2=1の解は、a=3,b=2の時に最小解をもつから、

すべての自然数解(a_k,b_k)は、

a_k+b_k√2=(3+2√2)^kとあらわされる。

①に戻ってA=2N+1,B=2k+1でA,Bがあらわされるため、A,Bは奇数。

この時、a,bは、②よりaが奇数,bが偶数である。…③

これを満たすような(a_k,b_k)の組を求める。

ここで、a_k,b_kはともにつねに③を満たすことを証明する。

a_k+b_k√2=(3+2√2)^k=(3+2√2)^(k-1)*(3+2√2)=(a_(k-1)+√2b_(k-1))(3+2√2)

=3a_(k-1)+4b_(k-1)+(2a_(k-1)+3b_(k-1))√2より

a_k=3a_(k-1)+4b_(k-1),b_k=2a_(k-1)+3b_(k-1)…④

a_1,b_1はともに③を満たす。

a_n,b_nがともに③を満たす時、a_(n+1)とb_(n+1)は、④からともに③を満たす。

よって、全ての(a_k,b_k)は、A,Bが奇数である条件を満たす。

∴自然数組(a_k,b_k)は無数に存在するため自然数組(N,m)も無数に存在する。

参考

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最終更新:2009年09月15日 23:34
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