ARMORED CORE Handed Down Heroism @ ウィキ内検索 / 「ドライ」で検索した結果

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  • Dies Ire 第一夜 -偽りの愛-
    ...レに所属する女性隊員ドライは、短く切り揃えられた金髪を振り乱し、小柄な体を目一杯使いながら仲間に吠えていた。 「近接兵装なんだからアインが持てばいいじゃん」 「バーカ。フェイクに積んだところで当たらなかったら終わりだろ。機動性に秀でたお前のグローに積むのが一番なんだよ」  何度目になるのか。怒りの矛先を向けられたソファに深く座る男。ディエス・イレのリーダー格であるアインは、子供のように駄々をこねるドライに、呆れ顔で手を振りながらで答える。  アインは狼を連想させる鋭い顔つきと銀髪、逞しい体付きから「銀狼」という二つ名を持つが、中身は大の遊び好きな男である。常に様々な笑みを顔に宿し、調子のいい発言を繰り返している。噂では、本部内の見目麗しい女性スタッフ全員と関係がある。とさえ言われるほどだ。  そんなアインとドライのやりとりを横目に、静かにコーヒーを楽しむツヴァイが口を挟む。 「グロー...
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    ...3/02 登場人物『ドライ』アップロード ■ 小説本編   →『ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編』 ■ 小説外伝   →『ARMORED CORE Handed Down Heroism 外伝』 ■ 作品内に登場する人物   →『主要登場人物』 ■ 各種ACの設定   →『主要登場機体』 ■ 作品内設定・バックボーン   →『各種設定』
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 外伝
    ...:アイン ツヴァイ ドライ)   アーセナルハザード以前、企業連合に存在したという特務部隊。怒りの日が今、始まる。 作:クワトロ大尉(偽) ■ Interlude.1 (登場人物:ハインリッヒ・シュナウファー)   決して知られる事のない筈の真実。それを前にして、アークの野心家は笑みを浮かべる。 ■ Interlude.2 (登場人物:セシリア・フィリックス カーク・オーチャード)   野心と陰謀が渦巻くレイヴンの「聖域」。高貴なるアークの女帝の矜持とは? ■ Coaxial (登場人物:フォルディア)   戦火に包まれた「エデンⅣ」。死闘の最中、歴戦のレイヴン「フォルディア」は何を見る。    Page-1 Page-2 Page-3 ■ Intermission -Imitation summer- (登場人物:ソリテュード アリス メイファ)   ...
  • ~he's coming back~
    ... 特務部隊壊滅時にドライはコクピット部に特攻兵器の直撃を受けKIAを確認しているが、アインは気を失う直前まで戦っていた事を覚えている。 そもそもアインが特攻兵器ごときにやられる所をどうしても想像できないでいた。 彼は人間的にも魅力的な男であった。明るくとても人懐っこい性格をしており、よく冗談を口にしたり、ドライにセクハラじみた事をして蹴られては周囲を和ませていた。 そのくせレイヴンとしての腕は超一流で操縦技術、判断力、指揮能力、どれをとっても自分よりも上回っていた。 「お前は今、どこで何をしているんだ?」 フェイクラブを見上げながら呟いたダイスケに予想だにしない返答が返ってきた。 「ガレージでむっつり相手に作戦会議しに来たんですけど?} 「!」 予期せぬ返答に驚きながら振り返るとティアがガレージの入口からディスプレイボードをひらつかせながら睨ん...
  • ライラ・フェモニカ
    原案:CHU 名前:ライラ・フェモニカ 性別:女 年齢:18 身長:155cm 体重:42kg 虹彩:ブルー 髪型:アッシュブロンドのミディアム 体格:凹凸が少なく線が細い 所属:グローバルコーテックス エデンⅠ本社 概要 グローバルコーテックス本社に所属する補佐担当官。 真面目な優等生的人物だが、融通のきかない頑固者。初対面の人間には無意識の内につっけんどんな態度を取ってしまうが、心を許した途端、態度が正反対になる。 同社の重要人物であるスワローを専属先とするが、本人の補佐担当官としてのキャリアは若く、入社間もない新米である。
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話④
    ...ていた単発式グレネードライフルを半ば強引に受け取る。 「行動班が見えたら降下を開始しろ。待つ必要はない、いいな?」  返事を待たずに踵を返し、行動班が後退してくる非常口出口で射撃体勢を取る。間もなくして行動班が応対射撃を展開しながら迅速に後退し殿の班長が走り出てきた所で昇降機がゆっくりと最下層への降下を開始する。 「止まらずにとび降りろ、行け!」 「すまん──!」  班長とスイッチで出口付近にとどまり、狭い連絡通路を破壊しながら突進してくるパルヴァライザーを正面に見据える。 「生憎だが、貴様に乗車のチケットはないんだ。此処で果てていけ」  射撃制御をフルオートに切り替えた長大な銃身を持つ対物ライフルを片腕に構え、それに合わせてリサは義眼制御を近接射撃態勢へ移行──後方への移動を開始しつつ引き金を絞った。  強化内骨格機能で反動を強引に抑え込み、脚部関節...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑬
    ...部が搭載するグレネードライフルを持ち上げた。  が、自らが手を加える前に耐久限界を超えた敵性目標の右腕部が肘関節から粉砕し、その場に轟音を立てて落下する。大破しながらも辛うじて機能を保つカメラアイと視線が交錯、その時眼前の敵性目標から通信要請が発信され、ラヴィは戦術支援AIに、繋げ、と短く指示した。 『──老兵相手に、この様とは、笑い話にしかならんな……』 「その笑い話を聴く者は、おらんよ……」  ラヴィの切り返しに、通信先のレイヴンが乾いた笑い声をあげる。その後、ガスライターか何かを擦過させる音が回線を介して届いた。 『──20年程前に私は、アルベニスであるレイヴンを見た。単機で何十機もの機動兵器を撃破していったその様は、まるで戦場そのものの様で、ソイツの通った後は焼跡しか残っていなかった……』  20年程前──ラヴィはアルベニスという名の土地に記憶があった...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑥
    ...る右腕武装のグレネードライフルに意識を傾注する。レーダー反応消失からの経過時間は24,5秒──思考をフルに回転させて状況のシミュレーションを行い、経過秒数が31,5秒に達した瞬間、ラヴィはフットペダルを大きく踏みつけてメインノズルから噴射炎を吐き出し、バーンアウトの機体を発進させた。ビルの影から飛び出して迷いなく向かいの影へ入り込み一区画先の車道へ機体を滑り出させる。  隠密機動を持って接近してきていた動体反応のうちの一つ──一機のAC機体とほぼ正面から対峙、グレネードライフルのトリガーを絞る直前、有視界に捕捉した敵性動体はラヴィにとって感嘆とも言える判断速度でビルの影に滑り込んでいった (やはり腕がいい──だが、些か直線的、といったところか……)  前方右舷へ姿を潜ませた目標は追わず右腕兵装の射撃態勢を維持したまま発進、機体を後進させて右舷同区画へ入り込む。  それ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第七話
    第六話/ /第七話/ /第八話  第七話  執筆者:Ryo 夕暮れを走るリヴァルディに向かう途中で、突如通信が入った。 『シーア! また勝手に動いたわね!!』 エイミの怒声がコクピット内に響く。 「ああ、悪かった。 だがシェルブといいさっきのやつといい、あれだけの腕だ。 熱くならずにはいられない。 また近いうちに会えるといいが」 反省するどころかむしろ上機嫌のシーアに、エイミは呆れた。 『もう、まだシェルブたちとは会って間もないんだから、悪い印象を持たれるのは嫌よ』 エイミの言う通り、サンドゲイルのメンバーになったのはつい最近だ。 自分のことはあまり知られたくなかったが、そもそも有名なサンドゲイルに、噂の『暗殺者』が加わったのだから、情報が出回らないわけがない。 先程のレイヴンのオペレーターもこっちのことを知っていた。 まだ機体の詳しい情報が出回...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十話④
    ...に備えた軽装グレネードライフルからグレネードを連続射出した。ファイーナから距離の離れたMT機体二機に着弾し、致命的な被弾を受けたそれらが鋼鉄の残骸となって崩れ落ちる。残った二機のMT機体のカメラアイが上空のバーンアウトに向けられ、その隙にファイーナは再び移動して距離を保った。ほぼ同時に、MT機体とファイーナの間を隔てるように重四脚型機体【バーンアウト】が路上に軟着陸する。  機体搭載の外部スピーカーから、聞き慣れた声が、 『何を遊んでいる。パルヴァライザーの侵攻部隊が迫っている。ファイーナ、お前もガレージに迎え。既にエデン圏内への出撃許可は出ている。役人からの依頼だ……』  状況の正確な把握はできないが、どうやら今の襲撃兵力とは勢力を異にする者の意思が、社団に依頼を持ち掛けてきたらしい。ソリテュードが路地裏から此方に駆け寄り、ファイーナは抱きかかえたアリスを彼の両腕に移した。 ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑫
    ...、そこへ更にグレネードライフルと軽装型地対空ミサイルによる追加攻撃を放つ。  圧倒的と呼んで相違ない火力がファントムヘイズの全方位から強襲を仕掛け、ついに追いつかなくなった応対射撃の隙間から射出榴弾が侵入した。ファントムヘイズの外部装甲を着弾した榴弾の爆発が吹き飛ばし、其処へ更に複数の射出榴弾が喰らい付く。  度重なる致命的な攻撃に対して機体制御を崩すも、ファントムヘイズは攻撃態勢を崩さず右腕部に携えたスナイパーライフルを最大限に活用して後続から迫る地対空ミサイルを撃墜。  近接信管式の榴弾が自動炸裂して火球の壁を作り、ガロは宙空へ向けてマルシアを突進させた。  マルシアの外部装甲はあらゆる実弾兵器をも無力化すべく堅牢に作られ、それは通常の機動兵器ならば移動能力に致命的な欠陥を及ぼすものである。  しかし、マルシアに搭載された大型ブースタ機構はそのリスクなどものと...
  • Armored Core - Execution -
    ...処を基点に一本のガイドラインが介入戦域までの最短ルートを引く。  マルチコンソールに触れてルートマップの介入戦域の位置座標を正面に据え、それに続いて戦術支援AIに口頭指示した。 「BITCS(Brain Interfase Tactical Control System)を起動、第一種戦闘態勢で規定処理しろ」 『了解。BITCS接続処理を開始します──』  抑揚に著しく欠けたヴォイスプログラムによる工程報告と共に、コクピット後方は丈夫に設えた収納ラックから接続機構が自律起動、戦術支援AIによる制御を経てヴァロージャの頚部インターフェースに正確に接続された。接続確認用のテスト識別信号がまず最初に伝達され、その信号は大脳皮質機能部を巡る伝達補助用ナノマシン群を介してヴァロージャの思考野に到達した。 『テスト信号の正常稼動を確認、接続工程を完結しました──』  脳内に直接響くヴ...
  • Armored Core - Execution - 1‐1
    ...処を基点に一本のガイドラインが介入戦域までの最短ルートを引く。  マルチコンソールに触れてルートマップの介入戦域の位置座標を正面に据え、それに続いて戦術支援AIに口頭指示した。 「BITCS(Brain Interfase Tactical Control System)を起動、第一種戦闘態勢で規定処理しろ」 『了解。BITCS接続処理を開始します──』  抑揚に著しく欠けたヴォイスプログラムによる工程報告と共に、コクピット後方は丈夫に設えた収納ラックから接続機構が自律起動、戦術支援AIによる制御を経てヴァロージャの頚部インターフェースに正確に接続された。接続確認用のテスト識別信号がまず最初に伝達され、その信号は大脳皮質機能部を巡る伝達補助用ナノマシン群を介してヴァロージャの思考野に到達した。 『テスト信号の正常稼動を確認、接続工程を完結しました──』  脳内に直接響くヴ...
  • ~ザックセルVSスコープアイ~
    「~ザックセルVSスコープアイ~*②」  執筆者:Ryo リヴァルディのガレージ内、PCの前で、シーアとショーンは論を交わしていた。 「ブースターも追加するべきだろ! じゃないと意味がねぇ!」 「だから、それだと重過ぎると言ってるだろう!」 今話しているのは、ショーン設計のAC用大型追加ブースタータンクのことだ。 リヴァルディでの目的地近辺への接近が難しい場合や、AC単体での長距離移動が必要な際に役立つだろうと考え、今も設計の真っ最中である。 「……まぁいい、どっちにしろ問題はどこに接続するかだ。 お前さんならどうする?」 「肩武器に干渉しないのがベストだ。 となるとエクステンションの位置だが、これは保持力が弱い上にバランスが崩れる。 無理だろうな」 「だよなぁ、やっぱりコア側の改造しかないか」 「オレの機体で試そう。 正規品よりは手を加え易いは...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十二話②
    ...に搭載されたグレネードライフルを連続射出し、アザミから離れた位置に居たMT2機を先の1機と同じ運命にした。 たかだか軽量MTが対AC用グレネードの直撃を受けて無事でいられる道理が無い。 2機のMTは原形を留めることなく崩れ落ちた。 重四脚ACは、アザミと残りのMT2機を隔てるように着陸し、その重厚な機体でMTに立ちはだかった。 どうやらACはアザミの味方であるらしい。 ――あのAC、ターミナル・スフィアの所属か・・・ならばもう大丈夫だろう。 MTの方に眼を向けると、突然のACの登場に明らかに動揺していた。これ以上は手出しできまい。 そうして味方ACの援護を受けて、更にMTから距離を取っていたアザミの方へ駆け寄る。 と、その時、重四脚ACを駆るレイヴンが外部スピーカーを通じてアザミに語りかけた。 『何を遊んでいる。旧世代兵器の侵攻部隊が迫っている。フ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑩
    ...腕兵装であるグレネードライフルの榴弾を撃ち込んだ。 「突出してはダメ、早く下がって!」 『す、すまん──。だが、これではキリがないぞっ……』  搭乗機体である重量逆脚型の機体をラピッドタイドと同一ライン上へ下げながら、グローバルコーテックス帰属のそのレイヴンは、他の例と同じように焦燥感を滲ませた言葉を吐く。 「増援部隊がすぐに到着する。それまでこの防衛ラインを維持するのよ」  統合司令部から通信技官として、戦術支援に当たってくれているリサの言葉をそのまま繰り返す。だが、実際にはその間にも確実に友軍戦力は消耗され続けており、一方的なダメージレースとなる展開は避けられない。  確実に忍び寄る死の影に、誰もがその戦域から遠のきたかった。  しかし、ヴァネッサは震える奥歯をぎりっと噛みしめて抑え込み、操縦把を握り込み直す。無尽蔵に思える敵性兵力にも必ず限界がある。...
  • Interlude.2
    ...か、必要以上なのだ。ドライな付き合いが特徴だったコーテックスの雰囲気に馴染んでしまった俺には、どうにも合わない。 「セシリアは?もう部屋で待っているのか」  俺の質問に申し訳なさそうな顔をするモニカ。  それの彼女の反応を見て、ある程度予想はついてしまった。 「いえ、それが・・・。セシリア様は臨時の会議に出席していらっしゃいまして、現在ご不在です。カーク様がいらっしゃったら、執務室でお待ちいただくように言付かっております」  やはりそういうオチか。 「人をいきなり呼びつけておいて待たせるとはな。まあ、今に始まったことじゃないが。大方、その臨時会議とやらもアイツがいきなり言いだしたんだろう?」  俺の予想に苦笑いをするモニカ。 「ご明察のとおりでございます。運営予算に異議があるほか、不透明な資金の動きの疑いがあるとのことでして」 「フム」  運営...
  • ~ザックセルVSスコープアイ②
    「~ザックセルVSスコープアイ~*②」 『シーア、逃げて!』 エイミが声を荒げて叫んでいた。 普段の落ち着きが一切見受けられないことから、かなり切迫した状況であることが容易に理解できた。 「こんな時に……!」 目の前には、自分が望んだ最強の敵がいる。 あともう少し、もう少しで決着がつく。 だというのに、体が動かない。 自分は、どうするべきなのか。 間違いなく、エイミは危険な状況にいる。 だが自分も敵と睨み合っている状況であり、迂闊に動けない。 自分は、どちらを優先すべきなのか。 答えは当然決まっていた。 それでも、それが正解なのか、自信がない。 迷っている時間はないとわかっているのに、身体は動かなかった。 堂々巡りの逡巡の中、目の前の敵が話しかけてきた。 『選べ、生死の選択だ。 お前はどちらを選ぶ?』 その言葉で、シーアは覚悟を決...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第九話②
    ...いよ。じゃ、束の間のドライヴとするか」  地上部へ繋がる連結車道へ軌道を合わせ、クラッチ・アクセルを小気味良く踏み込んで車輌を進発する。  他に船舶が常駐していない所為か車道は空いており、港湾施設局へ繋いだナビ・システムの手伝いもあって苦もなく地上部へと抜ける事ができた。天蓋に覆われた車道の終端、即ち繋留施設の敷地限界に近づいた所で、アハトが、 「ここで良い、下ろしてくれ」  と言った。 「まだ施設を出てないぞ、いいのか? 市中はすぐそこだしさ」  そう提案してバックミラーを覗き込み、後部座席のアハトの様子を窺った。すると彼もそれにすぐ気づき、伏し目気味に首を小さく振る。マイは、「了解」と短く応答し、天蓋部を抜ける前に速度を緩めて車道脇に停車した。 「何かあったら連絡する、回線は常に入れておけ」  耳元に装着したインカムをとんとんと叩くアハトに対し軽く手を掲げ、後方に...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑤
    ...レイに表記されたガイドラインに従って落下軌道を全て避けたゼクトラは、ほぼ無傷で戦域を切り抜けた。その背後には関節部を破壊されて機動力を失った所に子弾群による連続爆発を受けたパルヴァライザーの群体が、ぶすぶすと黒煙を上げながら焼け焦げた路上に伏していた。  その中でも辛うじて機体制御を継続する複数機のパルヴァライザーを捕捉し、通常歩行で近づくとファイーナは至近距離から短機関砲の銃撃を頭部に撃ち込んでいった。 「敵性動体、すべて消失。レーダー制御を広域索敵態勢へ移行します」  敵性動体反応がレーダー上から全て消えた事を戦術支援AIが報告し、コンソールを叩いて機体状態を細かくチェックするが目立った損傷は一切なく、搭載兵装群の稼働率にも問題はない。  此れで味方部隊による防衛戦線確立まで、いくらかの時間は稼げただろう。しかし、まだまだ十分ではない。統合司令部による現場指揮が機...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十話③
    ...、右腕兵装のグレネードライフルから榴弾を撃ち放った。  最前衛のミサイル弾頭に榴弾が直撃し、仮想戦域を揺るがす轟音と共に爆炎が散った。その爆炎に突っ込んだ後続のミサイル群が次々と誘爆し、爆散した弾頭の残骸が地上に焦熱体となってラピッドタイドの機体に降り落ちる。 『敵性動体、右舷14時の方向より急速接近。近づかせるな、弾幕を張れ』  リサの的確な戦術支援を耳に入れながら操縦把上部のスイッチを押し込み、兵装を左背部兵装の多砲身式回転機関砲に転換、左腕兵装の同種短機関砲と合わせて砲口を機動旋回するブルーマーレへ突き付けた。  ジェリーの駆るブルーマーレは以前から知り得ていた通り高機動戦に特化し、それを突出戦闘に用いたオーソドックスな戦術を旨としている。  両手に握り込んだ操縦把付随のトリガーを握り込み、最大回転効率で砲弾を撒き散らした。  無数の火線が殺到し、旋回機動を取るブル...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十五話③
    ②*③/ /第十六話 ―AD109/07/23 二三 四七― 「ボス、スコープアイが、基地制圧を開始しました。 ポイントレッドのMTも、ほとんど撃墜いたそうです」 「よし。 少し早いが、作戦を開始する。 各員、レーダーには常に気を配れ」  予測の通り事が運べば、敵部隊は既に警戒している三方向からしか攻めて来ることはない。 だが、シェルブはもう一つ、ある可能性を懸念していた。  ――そんな事態に、ならなければいいが  そう考えずにはいられない。 レイヴンならば誰もがいつかは経験する、ある危険性をこの任務は孕んでいる。  だが、今このタイミングにおけるそれは、少しばかり厄介だ。  だが、同時にそれを経験することで、成長も期待できる。 いずれは超えねばならない壁なのだ。 「――マイ、聞こえるか」 『何ですか親方?』 「……気を引き締めろ、予測とは違う方向から...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第一話②
    第一話*②*③  若干離れた場所から本来の進路へ復帰した直後、通信回線に指示が入る。 『施設外周部戦域の制圧が完了しました。隔壁開放と共に、速やかに施設内部へ進攻して下さい──』  総合通信士が述べ、マイは前方二四五メートル前方に聳える旧世代施設の大型隔壁を拡視界に納める。第二陣主戦力より先行していた供出軍の特殊工作MTが複数機、隔壁設備外盤部に取り付いている。  機構制御を直接掌握する算段なのだろう。遥か前方を突出していた友軍機〝シックザール〟が機動速度を緩め、後続戦力の到着を待つと共に機体姿勢を臨戦態勢へと移行する。 『──さあて。お仕事、お仕事♡』  今か今かと手を揉んでコクピット内部で待つ彼の姿を脳裏に浮かべ、アレで仕事上本腰入れているのだから何だかな──マイは一人思った。  特定周波数で結んである通信回線から漏れた独り言を聞き流し、蒼竜騎に戦闘態勢を取らせる。予...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十二話③
    ②*③*④ これで多少は掛かるGが軽減される筈だ。 セントラルタワーを目指し、興行区画のメインストリートを疾走していくと、横道から1機の四脚型パルヴァライザーが滑るように姿を現した。 パルヴァライザーは両肩のレーザーキャノンの砲口をこちらに向けるが、それよりも速く高速徹甲弾がパルヴァライザーの頭部を射抜いていた。 ソリテュードはスナイパーライフルによる精密射撃でパルヴァライザーを一撃で沈黙させる。 閣座する機体を横目にセントラルタワーを目指しながら、先ほどのパルヴァライザーの挙動に少なからず違和感を覚える。 何というか、機動が甘いような気がする。 もちろん一撃で仕留めるつもりだったが、あそこまでまともに食らうとは思っていなかった。 違和感は拭いきれなかったが、目的地であるセントラルタワーが目前に迫っていたため、思考を脇に追いやる。 ゆっくりとスロットルを...
  • Coaxial
    「Coaxial*②*③」  執筆者:クワトロ大尉(偽) エデンⅣ、午前9時前後。 未だ停電によって巨大な天蓋が不吉な闇を落とすその下では、地獄絵図のような激戦が繰り広げられていた。 興行区画のパルヴァライザー掃討を担当するグローバルコーテックスのランカーレイヴン、フォルディアは目前に迫った四脚型パルヴァライザーのブレード斬撃をひらりとかわし、ガラ空きの頭部めがけショットガンの零距離射撃を叩き込んだ。 パルヴァライザーは頭部を木っ端微塵に吹き飛ばされ機能を停止する。 「ラストワン。これで何回目だよ」 退けるたびに押し寄せるパルヴァライザーを悉く撃破してきたフォルディアは埒の明かない防衛線に多少イラついていた。 フォルディアはキャリア10年を超えるベテランであり、依頼されたミッションのほとんどを遂行しここまで生き残ってきた猛者である。もちろんミッションを放棄する気も...
  • Coaxial②
    「Coaxial*②*③」 フォルディアはオーバードブーストで最接近しつつ、目前の敵集団にグレーネードが着弾するのに合わせてブーストをカット、急制動をかけ、こちらを見失っている隙を突き、ブーストジャンプでパルヴァライザーの無防備な上を取り、苛烈なトップアタックを仕掛ける。 「まったく・・・進歩ねぇな、コイツら」 編隊を組んで密集している部分を狙い、トリプルロケットの連続射撃を見舞う。 前方からの強烈なグレネードキャノンによる砲撃と頭上から雨のように降り注ぐロケット弾の斉射によりパルヴァライザーの集団は成す術もなく瓦解していった。 編隊を崩され、散り散りになり、右往左往するパルヴァライザーの群れの中にフォルディアはあろうことか自ら降り立っていった。 ブーストを吹かしながら軟着陸すると、生き残ったパルヴァライザーは一斉にルーンへと狙いを定め、取り囲むように急接近してきた。 ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第四話
    第三話/ /第四話/ /第五話  第四話  執筆者:CHU シェルター都市『MA31-HOPE』 ミラージュの庇護下にある人類の楽園だ。少なくとも居住している富裕層にとっての話だが。 ここに自分のオフィスを持つグローバルコーテックス所属レイヴン「スワロー」は、この日新人の専任オペレーター「ライラ・フェモニカ」と通信で依頼の吟味をしていた。 『レイヴン、こちらの依頼はどうですか。【MT部隊撃滅】報酬も悪くありませんし、ターゲットもMTですので簡単かと』 「うーん……、場所が森林区画だし、見通しが悪そうだなあ。そうすると死角からの被弾は避けられないだろうし、修理費がねえ……」 不平不満は聞き飽きたといった口調でライラが諌める。 『お言葉ですがレイヴン、この程度の依頼がこなせない様では、レイヴンとしての沽券に関わるのではありませんか?』 他にも色々な...
  • ブラックバロンの苦難
    「ブラックバロンの苦難」  執筆者:ギリアム 帰宅した彼の目に飛び込んできたのは、相棒の忘れ形見である少女だった。 ―玄関でずっと待っていてくれた…? それは帰宅する父親を出迎えるような本来は微笑ましい光景である。 少女が涙眼になりながらフライパンを両手に握りしめていなければ。 彼はため息をつきながら少女に問いかけた。 「ミニム…なんですかその格好は」 ミニムと呼ばれた少女は何も喋らずにじっとこちらを見つめてくる。 ―流石にまずかったでしょうか… 己の行いを振り返ってみる。 寝ているのを起こすのは悪いと思い、外出する事を告げず依頼を受け出撃し、依頼を完遂できず帰宅。 おまけに機体は先ほどの戦闘でボロボロ、武器も破壊されてしまった。 機体も武器もミニムが一生懸命整備したものだ。 それを出撃する事も告げずに持ち出してこ...
  • 決意
    「決意」  執筆者:マド録 リヴァルディの食堂。 他の人がおしゃべりに夢中な中、シルヴィが一人何やら考え込んでいた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「行ってきます。」 答える者がいないとわかっていてもつい言ってしまう挨拶。 5年来続くルア・リーフェスの朝の日常だ。幼いころに両親を亡くしたルアは歳の離れた兄の仕送りで暮らしている。兄はミラージュの本社勤務で一緒には暮らしていない。一緒に暮らしてもよいのだがせっかく両親が残してくれた家を出る気にはなれなかった。 シェルター都市である「リエルシティ」の電車に乗り通学する。今朝も車窓からから外を眺めるといつもと変わらず、林立したビル群の景色が流れていった。電車に揺られること15分。ハイスクール最寄の駅に着いた。人工的に作られた...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第三話
    第二話/ /第三話/ /第四話  第三話  執筆者:ギリアム 一機のACが巨大なホバータンクの横を通り過ぎ、古代遺跡の中へ進行すべくブースターを吹かした。 その時、左腕を損傷したACとすれ違ったが、気にも留めなかった。 負傷したACなどに興味は無い。彼が求めるのは真の強者のみだった。 始まりは一通のメールからだった。差出人はミラージュ。 「滅多に依頼を受けることの無い私に依頼とは…」 訝しみながらもメールを確認すると、そこには簡単な依頼が書かれているだけだった。 『古代文明遺跡にて、古代兵器駆逐のために派遣したAC部隊を撃破して欲しい』 「古代文明遺跡…」 この言葉には聞き覚えがあった。 ミラージュが古代文明の遺跡調査のためにパルヴァライザーの掃討作戦をすべく、レイヴンをかき集めていたの...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十五話
    ...タの入ったディスクがドライブから出てきた。 それ以外、残っているデータはない。すべて破損している。 頭が痛い。過去最高に痛い。なぜ自分がこれほどまでに酷い目に会う必要があるのか、半日ほど誰かに問いただしたい。 「チクショウ……なんだって俺がこんな目に……」 泣き崩れたいが、そんなことをしていても誰も助けてはくれない。なんとかしなくては。  だが、その前にすべきことがある。 「なぁマユさんよ、一つ話があるんだが」 「何よ?」 プライドをかなぐり捨て、涙を堪え、歯を食いしばりながら口にする。 「…………俺をあと一週間ほど泊めて下さい…………」 ―AD109/07/23 PM13 40―  シェルブの自室に着くと、自分とショーンにソファーを勧めてからシェルブはデスクのモニター前の椅子に腰掛け、PCを起動した。  たちまち、壁に取り付けられた五つのモニ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第一話
    第一話*②  第一話  原案:マド録 文:柊南天  プロローグ  遥か遠い過去──現在の統治企業や統一連邦でなく、純然たる主権国家が、この薄汚れた地上世界を治めていた時代があったそうだ。 しかし、繁栄を極めた国家群も時代の変遷と共に衰退し、それに代わって国家体制を支えていた軍産複合体が、世界の覇権を巡り競合するようになっていった。  統一連邦と名を変えたかつての主権国家群は、その骨肉の戦乱の中で意味もなく翻弄されるだけの存在に成り果てた。  熾烈を極めた覇権競合も現代では世界情勢の日常風景となり、戦争経済そのものが人類社会の存続の糧になっていると、知識人は云う。  そんな実情を体現する幾つかの存在が、ここ一世紀あまりで生まれたからだ。  人型機動兵器──アーマード・コア。  俗にACと呼ばれるその兵器と、それを自在に駆り、混迷の戦場世界を往く渡り鴉【レイヴ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十一話③
    ②*③/ /第十二話 着地の音は雨に紛れ、掻き消えていく。 雨粒が装甲を叩く音が、やけに大きく聞こえた。 「言い忘れたが、君にはオペレーターがついていないのでね、ボクがサポートすることになる」 『了解』 「早速ターゲットが出てきたぞ。数は四」 【ベルフェゴル】のレーダーが、坑道から出て来る機影を捉えていた。 「好きにやればいい。君の力を見せてくれ」 そう言ってスワローは【ベルフェゴル】を戦場を俯瞰しやすい高台に移動させる。 「ラフ、グレイ機の機体AIと同期しろ」 【了解――同期完了】 これであちらの機体情報がダイレクトに届くようになった。 同時に【ベルフェゴル】を索敵モードに変更。情報処理能力に特化させる。 そこでようやく異変に気付いた。 敵を示す熱源が、予想されたデータより遥かに大きい。 その理由はすぐに判明した。 ――坑道...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話③
    ②*③*④ 「……良い味だ。こういった物が無くなっては、財産の損失だな」  立ち上がった所でもう一本抜き出した紙巻煙草を口許に咥え、先端に紅点を点した。何度か紫煙を吹かして静かな時間が過ぎた後、同じく紫煙を地べたで味わっていた男が切り出した。  「──生け捕りの割には、随分と迷いのない立ち回りだったな?」 「妙な言い回しだな。何が言いたい」  片頬を地べたに付けた格好のまま、壮年の男は何らかの意図を宿した鋭い視線をこちらに上げてみせる。その相貌に姦計といえる感情はなく、ただ、此方への純粋な問いかけのようにリサには感じ取ることができた。そして正にその通り、男はその言葉を口にしてみせる。 「なに、唯の問いだよ。──どうにも君は、見慣れない種類の人間のように思えてね」  その男の言葉は、彼という人間がこれまでに渡って来た世の凄惨さそのものを反映しているようであった。 ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十一話
    第十話/ /第十一話*②  第十一話 執筆者:CHU 曰く――幾多の大企業の本社ビルが置かれ、常に権謀術数が渦巻く坩堝。 曰く――他者を少しでも出し抜き、甘露にありつこうとする狸共の巣穴。 あらゆるシェルター都市を凌駕した堅牢な都市防衛機能――最早要塞とも呼べるレベルのそれを備えたエデンタイプコロニー。それがこの〈エデンⅠ〉だ。 グローバルコーテックスもまた、他の巨大軍需企業と相違無く〈エデンⅠ〉に本社を置いている。 そのコーテックス本社ビルの地下三階から地下九階は、『自衛と自社占有利益の確保』を標榜する《特殊技術戦力開発局》の研究棟となっている。完璧な防音処理が施された研究棟の一室で、今まさに密談が始まろうとしていた。 一人は青いロングコートに身を包んだ若い風貌の男――グローバルコーテックス専属レイヴンのスワローだ。 そしてもう一人は、特殊技術戦力開発...
  • ~鬼神の妖精~
    「鬼神の妖精」  執筆者:ヤマト エデンⅠ[HOPEⅠ] 定期身体検査も終わり、自宅へと歩き出す。 いつもなら車を用意されているのだが 「今日は歩きたい気分なんだ」 と、言ってコーテックスのビルを出たのが30分程前、スワローは商業区にいた。 特に欲しい物があった訳では無い。ただなんとなく足が向いただけの事だ。 ブティックのウィンドウを冷やかしに見たり、道往く女性を物色したり、そんな何気ない散歩。 しばらく歩くと視界に珍しいモノが入った。 濃紺の生地に真っ赤な紅葉を散りばめた和服の少女。 人形のような美しさを持った少女だ。 「ほう」 思わずそんな言葉が口から出る。 これほどの容姿を持つ者はそういない。 どうせ目的の無い散歩だ、この人形のような可憐さを持った少女と時を過ごすのも悪くない。 そう思ったスワローは声をか...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十一話②
    第十一話*②*③ コーテックスの社有ガレージは本社施設の地下に備え付けられている。 地下に張り巡らせられたリニアなどの交通機関を利用しやすくするためだ。 もっとも、これは一般的な貸ガレージにも言えることである。 スワローはガレージの入口に取り付けてあるセキュリティーにIDカードを滑らせ、十六桁にも及ぶ暗証コードを空で打ち込む。最後に指紋と虹彩認証をパスすると、やっとドアロックが解除された。 ガレージに足を踏み入れると、赤外線センサーで人の入室を感知した照明が、自動でガレージ内を照らし出した。 只広いガレージ内には三機のACが立ち並んでいる。 一つは【ARROWS】――コーテックスの試作ネクストだ。 近日中に行われる換装作業のためか擬装装甲が外されており、専用の武器もこの間のクレスト新型戦で破壊されたため、ハードポイントには何も取り付けられていない。 ...
  • 白翼の対価③
    「白翼の対価*②*③」  わざわざ身構えている敵部隊のド真ん中に突っ込むのは愚策中の愚策であるが、不思議と何とかなるだろうと思えた。何しろ、まったく負ける気がしないのだ。  こちらを狙う殺意に似た何かが、火線となって見える。どう躱せばいいか、どう動けばいいか、どう撃てばいいか、手に取るように解る。  グレネードを避けながら重装型MTのメインカメラを正確に撃ち抜き、襲い来るミサイルを避けながらロケットで逆関節MTを吹き飛ばす。 「残り六」  マシンガンが機体の装甲を掠めるのも想定内だ。心地良い衝撃に身を委ね、踊るように機体を操る。  メインカメラを撃ち抜かれ、視界を狭められた重装型MTがグレネードを連射して来る。射線をほんの少し誘導してやれば、面白いくらい素直に撃って来た。僅かに、機体を揺らす程度の感覚で左にズレると、グレネードの榴弾は【プロトキャット】を外れ、その背後に居た逆...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑦
    ⑥*⑦*⑧  滑走路へ出てきたシックフロントを瞬時に捕捉した敵性部隊が応対射撃を開始し、無数の火線が吹きすさんだ。ガロはフットペダルを連続して踏み込み、小気味よくブースタ噴射を展開して弾幕の下を搔い潜りながら旋回進行を試みる。  その突出展開に呼応し、後方に待機していた友軍AC部隊が援護射撃を行いながら進軍を開始した。  複数の敵性動体による機銃掃射がシックフロントを追跡し、ガロは回避軌道の斜線上に放置された航空機を発見し、燃料タンクを解析捕捉してそこへリニアライフルの砲弾を撃ち放った。  一拍置いて被弾したタンク内の燃料が引火し、大型航空機を巻き込んで大規模な爆発を起こす。視界前方が赤々しい爆炎に包まれ、捕捉目標が途切れるもガロはそこへ向けて左腕に携えるレーザーライフルの光線を連射した。そのまま燃え盛る航空機を迂回して突き抜け、爆炎の向こう側で正確なレーザー攻撃を頭部に受...
  • フィクスブラウ
    原案:Ryo 機体名:フィクスブラウ 搭乗者:シーア・ヘルゼン 機体構成 +HEAD:CHD-MISTEYE HEAD:CHD-MISTEYE SKYEYEを強化改修した姉妹型 +CORE:C03-HELIOS CORE:C03-HELIOS 装甲を犠牲に高出力のOBを採用した機動戦特化コア +ARMS:A11-MACAQUE ARNS:A11-MACAQUE 先端技術を用い、新たに設計された最新鋭機 +LEGS:LH09-COUGAR2 LEGS:LH09-COUGAR2 軽量化を施したCOUGARの改修型、ミラージュの第四世代パーツ +BOOSTER:CR-B83TP BOOSTER:CR-B83TP 重装型にも対応できる高出力型、使用時の消費エネルギーが大きい +E...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第六話
    第五話①/ /第六話/ /第七話  第六話  執筆者:ユウダイ・ユウナ  少し外れにある小さな喫茶店にユウとレナはいた。特に任務や依頼がない時はレナは店の手伝いをしている。もともとこの喫茶店はレナの父親がマスターをしており、彼女もウェーターとして働いていた。ユウはこの喫茶店の常連客である。しかし、ユウにしろレナにしろ複雑な事情を過去に持つ人間だった。ユウの父親はレイヴンであり、トップランカーであった。しかし、イレギュラーの認定を受け殺された。レナの父親もレイヴンであり、同じくイレギュラー認定を受け殺されていた。今の父親は本当の父親ではなく、彼女の父親の兄が引き取って面倒を見ている。しかし、ユウは父親と同じレイヴンとして今を生き、レナは家業である喫茶店で働きながらユウの専属オペレーターとして活動していた。ユウが父と同じ道を進む可能性が高いレイヴンとして生きるのは理由がある。“父を...
  • アストラ・カストラ
    原案:タカ坊 機体名:アストラ・カストラ 搭乗者:アハト 機体構成 +HEAD:CR-H98XS-EYE2 HEAD:CR-H98XS-EYE2 装甲を強化し、より実戦向けに改修されたH97XSの姉妹機 +CORE:C03-HELIOS CORE:C03-HELIOS 装甲を犠牲に高出力のOBを採用した機動戦特化コア +ARMS:CR-A92XS ARMS:CR-A92XS 消費エネルギーを大幅に削減し、機体負荷を小さくした第四世代機 +LEGS:LH06-JAGUAR LEGS:LH06-JAGUAR PANTHERの防御力を強化、長期戦に耐えうる高機動二脚 +BOOSTER:CR-B81 BOOSTER:CR-B81 使用時の消費ENと発熱量を低減させた持久戦型 +F.C...
  • 主要登場人物
    ▼サンドゲイル  マイ・アーヴァンク  シルヴィア・マッケンジー  イリヤ  シェルブ・ハートネット  シーア・ヘルゼン  エイミ・ツザキ  アハト ▼遺失技術文化社団  アザミ  ノウラ ▼グローバルコーテックス エデンⅠ本社  スワロー  ライラ・フェモニカ  グレイ・ジェファーソン ▼グローバルコーテックス エデンⅣ支社  ソリテュード  シャン・メイファ ▼レイヴンズアーク  ユウ・ダイ ▼無所属  アリス  レナ・セイガ  九玉
  • ファンロン
    原案:クワトロ大尉(偽) 機体名:ファンロン 搭乗者:シャン・メイファ 機体構成 +HEAD:YH08-MANTIS HEAD:YH08-MANTIS 肩部パーツに匹敵する高性能レーダーを搭載した索敵型 +CORE:CR-C98E2 CORE:CR-C98E2 C89Eを調整、軽量化を実現した新鋭機 +ARMS:CR-A92XS ARMS:CR-A92XS 消費エネルギーを大幅に削減し、機体負荷を小さくした第四世代機 +LEGS:CR-LF93A2 LEGS:CR-LF93A2 高い防御力と積載量を持つ、重装タイプの改良型 +BOOSTER:B05-GULL BOOSTER:B05-GULL VULTUREをベースに再設計を行った最新型 +F.C.S:MONJU F.C....
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十二話④
    ③*④/ /第十三話 ――ガレージに戻って武装を整えるしか手が無いな。 ミランダにガレージへの最短ルートの検索を頼もうとしたその時、嫌な予感がしてアリスを庇いながら咄嗟にフルブレーキングする。 直後、目の前で大爆発が起き、路面を大きく抉り返し、爆風と瓦礫がブリューナグを震わせる。 背後に迫る無機質な殺気を感じ、振り向くと、そこには1機の赤いACが立ちはだかっていた。 ――やはりな、とうとう現れやがったか。 「ナインボール・・・コピーか」 ―ナインボール・コピー― 統一政府がイレギュラーと認定したレイヴンを抹殺するために暗躍する、ネクスト技術を取り入れたAC。完全自律制御で、オリジナルよりもデチューンされているとはいえ、既存のACを凌駕する性能を持っている。 「な、ナイン・・・ボール、ですって?有り得ません!ソリテュードがイレギュラー認定されるなど!!」 ...
  • シャドームーン
    原案:ユウダイ・ユウナ 機体名:シャドームーン 搭乗者:ユウ・ダイ 機体構成 +HEAD:CR-H97XS-EYE HEAD:CR-H97XS-EYE 軽量ながら高い性能を実現した、クレストの第四世代パーツ +CORE:CR-C84O/UL CORE:CR-C84O/UL 格納機能搭載、高機動戦闘を想定した軽量OBタイプ +ARMS:CR-A71S2 ARMS:CR-A71S2 A69Sを軽量化、多くの派生型を生んだ第二世代 +LEGS:LH09-COUGAR2 LEGS:LH09-COUGAR2 軽量化を施したCOUGARの改修型、ミラージュの第四世代パーツ +EXTENSION:FUNI EXTENSION:FUNI マイクロミサイルを搭載、威力よりも弾数を優先させた ...
  • ブリューナグ
    原案:クワトロ大尉(偽) 機体名:ブリューナグ 搭乗者:ソリテュード 機体構成 +HEAD:H01-WASP HEAD:H01-WASP 高い基本性能を持ち、今も現役で活躍する第一世代型 +CORE:C04-ATLAS CORE:C04-ATLAS 格納機能搭載、出力・発熱量を抑えた巡航型OBを採用 +ARMS:A11-MACAOUE ARMS:A11-MACAOUE 先端技術を用い、新たに設計された最新鋭機 +LEGS:CR-LH8052 LEGS:CR-LH8052 軽量化を目的にLH73SSAを改修した第三世代機 +BOOSTER:B03-VULTURE2 BOOSTER:B03-VULTURE2 ミラージュの第三世代型、発熱量を抑えたVULTUREの姉妹機 +F.C....
  • ネイリング
    原案:CHU 機体名:ネイリング 搭乗者:グレイ・ジェファーソン 機体構成 +HEAD:CR-H69S HEAD:CR-H69S 最も初期に作られた第一世代パーツ、能力は低いが軽量さが魅力 +CORE:C01-GAEA CORE:C01-GAEA エネルギー型EOを搭載したミラージュ第一世代機 +ARMS:CR-A92XS ARMS:CR-A92XS 消費エネルギーを大幅に削減し、機体負荷を小さくした第四世代機 +LEGS:CR-LH92S3 LEGS:CR-LH92S3 トータルバランスを重視し、総合性能の高い第四世代機 +BOOSTER:CR-B81 BOOSTER:CR-B81 使用時の消費ENと発熱量を低減させた持久戦型 +F.C.S:MF05-LIMPET F....
  • Coaxial③
    「Coaxial*②*③」 一方、同じころ。 重工業区画の一角に、金色をベースにしたお世辞にも趣味がいいとは言い難い1機の中量二脚ACが息を潜めるように、ゆっくりと歩行していた。 構成パーツの全てをクレスト製品で固めたこの機体こそ、エデンⅣアリーナのAクラス2位に君臨するAC「キングスターク」であった。 それを操るレイヴン、ノーブルマインドは、まるで何かに怯えるように息を荒くし冷や汗をかきながら、ある場所を目指していた。 目を血走らせながら周囲を忙しなく警戒し、暗く細い路地を進んでゆくその姿はドブネズミのようだ。 もはやそこにAランク2位という輝かしい地位や名声などある筈もなかった。 「くそ、くそくそくそっ!冗談じゃない、こんな事に付き合ってられるか!!」 ノーブルマインドは誰に聞かせるでもなく、しかし、まるで誰かに聞いてほしいかのように大声で毒づいた。 「ちくしょ...
  • Dépression du chevalier②
    「Dépression du chevalier*②」 (何をしたんだ、いったい!?)  よもや直進して来る重量級の機体に回避されることなど完全に想定外だったため、カヴァリエは混乱から一瞬の隙を曝す。そしてその一瞬さえも相対する敵には致命となり得ることをカヴァリエは思い知らされる。  ガッガンッ!とコックピットを連続で揺さぶる衝撃によりカヴァリエは我に帰った。  何をされたかなど機体AIの報告を聞くまでもない。反撃を受けたのだ。恐らくは右腕部の得物であるスナイパーライフルで。 【機体AP低下、左腕部損傷軽微、コア損傷軽微】 「チィッ……!」  機体AIの報告を聞き、カヴァリエは軽く舌打ちしつつも【キュラシェーア】を後退させ、再度チャージの完了したレールキャノンを構える。 「足さえ止めれば!」  再び【アイムール】の脚部に向け放たれた光条は、やはり狙いを外されアリーナの床...
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