ARMORED CORE Handed Down Heroism @ ウィキ内検索 / 「ノクス」で検索した結果

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    ...e - (登場人物:ノクス / 完結・R-18)   涙の涸れたカラスは、愛する伴侶と共に戦場を渡り往く。  -メニュー案- ■ Toppage ■ 本編 ■ 外伝 ■ 登場人物 ■ 登場機体 ■ 各種設定 ■ 組織構成 ■ 世界地図(仮 ■ 作品時系列 Today - Total - ■テンプレート ■練習ページ  -変更点-  「・」を「■」に変更し、見栄えを変更。  「■」の後ろに半角スペースを使用することで、文字が滲むのを防ぐ。  「メニュー」の項目は常に左側に出ているため、これを削除。  練習ページ、テンプレートなど執筆者が使用する項目を隔離。読者が利用する項目を独立。  本編に関するもの、執筆に関するもの、カウンターに仕切りのための水平線を追加。  本編と外伝の「物語...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 外伝
    ...-  (登場人物:ノクス /R-18)   涙の涸れたカラスは、愛する伴侶と共に戦場を渡り往く。 作:ギリアム ■ ブラックバロンの苦難 (登場人物:ブラックバロン ミニム) 作:継@(適当にどうぞ) ■ ―Trick or treat― (登場人物:ファレ・ノプシス)   “Halloween”――それは、歴史に名を残すことなく葬られた技術者達の夢物語。   もし、それが現世に受肉したのであれば、須く、その放胆な光は破壊と災厄を戦場に齎すことだろう。 作:ユウダイ・ユウナ ■ レイヴンズ・レポート -レナ・セイガ編- (登場人物:レナ・セイガ) ■ シャドー (登場人物:シャドー) 作:Ryo ■ ~ザックセルVSスコープアイ~ (登場人物:シーア・ヘルゼン シェルブ・ハートネット)     Page-1   Page-2 作:マド録 ■ 決...
  • フィクスブラウ
    原案:Ryo 機体名:フィクスブラウ 搭乗者:シーア・ヘルゼン 機体構成 +HEAD:CHD-MISTEYE HEAD:CHD-MISTEYE SKYEYEを強化改修した姉妹型 +CORE:C03-HELIOS CORE:C03-HELIOS 装甲を犠牲に高出力のOBを採用した機動戦特化コア +ARMS:A11-MACAQUE ARNS:A11-MACAQUE 先端技術を用い、新たに設計された最新鋭機 +LEGS:LH09-COUGAR2 LEGS:LH09-COUGAR2 軽量化を施したCOUGARの改修型、ミラージュの第四世代パーツ +BOOSTER:CR-B83TP BOOSTER:CR-B83TP 重装型にも対応できる高出力型、使用時の消費エネルギーが大きい +E...
  • Armored Core - Overdrive -
    ...イヴン、"ノクス"氏──』  先程まで行なわれていたアリーナプログラムの詳細と共に、自分の話が伝えられていた。簡単な説明に続いて見せ場のハイライトへ画面が映る。  気分の悪いものではないが、それに関しては少々慣れない面もあった。  下半身から駆け上がる熱に反応し、ディスプレイに注視していた視線を下ろした。瞳を閉じたアチェロがその小さな口に自分のものを含み、頬張っている。その様子を暫く眺めてから、 「代わってやるよ──」  頭を撫で、姿勢を高くしたアチェロの腰に両腕を回し、優しく持ち上げた。軽く驚きの声を上げたアチェロが、首に腕を回す。ディスプレイを脇へ退け、空いた場所に座らせた。  既に情欲に満ちていたアチェロのモノを見咎め、先端に軽く唇で触れる。 「あっ、う……」  鋭敏な感覚を持つアチェロの声が個室内に漏れ、熟れたように赤い先端部分を丁寧に舐め...
  • ARROWS
    原案:CHU 機体名:ARROWS 搭乗者:スワロー 概要 ジシス財団で培ったネクスト技術を持ち帰り、グローバルコーテックス本社が秘密裏に開発中の試作ネクスト。 フレームや内部パーツには既存の企業規格製品が使用されているが、ネクスト技術によって改良が加えられており、パラメータを見れば全く別の代物と言って良い。バックブースターとサイドブースターに至ってはコーテックス社の完全なオリジナルパーツである。 機体操縦システムにAMSではなく、ICS(Integrate Control System)というAMSの劣化版ともいえるものを採用している。その結果、性能そのものはAMSに大きく譲るものの、パイロットに掛かる負荷をAMSに比べてかなり軽減することが可能となっている。 普段は隠蔽用の重量装甲を纏っているが、機体及びパイロットに危険が迫ると装甲を爆薬によってパージ...
  • 主要登場機体
    ▼サンドゲイル 蒼竜騎 ジルエリッタ ツエルブ フィクスブラウ アストラ・カストラ ▼遺失技術文化社団 ゼクトラ ホワイトサン ▼グローバルコーテックス エデンⅠ本社 ARROWS ネイリング ▼グローバルコーテックス エデンⅣ支社 ブリューナグ ファンロン ▼レイヴンズアーク シャドームーン
  • グレイ・ジェファーソン
    原案:CHU 名前:グレイ・ジェファーソン 性別:男 年齢:21 身長:175cm 体重:70kg 虹彩:グレー 髪型:ブラウンのショート 体格:スポーツマン体型 所属:グローバルコーテックス エデンⅠ本社 搭乗機体:ネイリング 概要 グローバルコーテックスに登録されて間もない新人レイヴン。 スワローの後継とされ、彼の選んだ教導役の下でレイヴンとしての所作を学ぶ。 性格は明るく、誰とでも仲良くなれる大らかな気質を持つが、ずけずけとした物言いなためか、意図せずして相手の気を悪くしてしまうこともある。 スワローとは別種の非凡な素質を備え、コーテックスのネクストプロジェクトの中核を成す。
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十六話④
    ③*④  干上がり罅割れた荒野。地平線から視線を覗かせる夕日にその身を焼かれ、赤銅色に染めあげられている。  数多ある自然の造形美の内にて、無機なる物は唯一つだ。それは地平線まで続いている錯覚させるほどに長大な灰色の道路である。片側の車線を一際大きな輸送車両が移動している。  機動兵器――アーマード・コアを運送することを主とする専用の大型輸送車両。その搭乗席に座しているのは、二人の男性と一人の女性である。 整備士を髣髴とさせる装いの若人の名はシーア・ヘルゼン。前者よりもやや年上と思わしき男性の名はキース・ウォルナント。そして――童書の中より現れたとさえ思える、妖しい美しさを添えた少女――イリヤである。  ソグラト付近での一件から、事を終えた三人は、ターミナル・スフィアが存在する完全循環型都市――エデンⅣへと向かっていた、現在はその道中にある。  三人が搭乗する車両は、ACの運...
  • ソリテュード
    原案:クワトロ大尉(偽) 名前:ソリテュード 性別:男 年齢:27 身長:175cm 体重:67kg 虹彩:ブラック 髪型:黒のショート 体格:痩せているが筋肉で引き締まっている 所属:グローバルコーテックス エデンⅣ支社 搭乗機体:ブリューナグ 概要 グローバルコーテックスのエデンⅣ支社に所属するレイヴン。アリーナでAランク3位の実力を持つ。 17歳でグローバルコーテックスのレイヴン試験に合格し、以後レイヴンとして活動する。 性格は冷静沈着で寡黙。 戦闘時においては、先見の明を活かし、戦局を正確に読み、あらゆる事態に対応する。 生身の体でありながら、技術と経験に裏付けされた確かな力を持ち、その実力は有力な強化人間にも匹敵する。 アーセナル・ハザード時に複数存在した巨大遺跡の一つに単身突入し、これを沈黙させた実績を持つ。これ以降、世...
  • -レイヴンズ・レポート レナ・セイガ編-
    「-レイヴンズ・レポート レナ・セイガ編-」  執筆者:ユウダイ・ユウナ 今日はお越しいただきありがとうございます。 いえ、こちらこそよろしくお願いします。 早速ですが、あなたはアークに所属しているユウ・ダイのオペレーターをされているそうですが、きっかけはなんだったんですか? きっかけは・・・、彼が「エクスカリバー」というACを使わなくなってからですね。 つまり、彼はシャドームーン以外にもACを所有していると。 シャドームーンは元々彼の父のACなんです。彼は物心ついた時からレイヴンとしての才能を開花させたそうです。そこで、父親が所有していたパーツを使ってもう1機ACを組んだ。それが「エクスカリバー」なんです。最初はそれで訓練していたんですが、ある日を境に「エクスカリバー」には乗らなくなったんです。 そうなんですか・・・。でも、今は「シャドームー...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第八話
    第七話/ /第八話/ /第九話  第八話  執筆者:ヤマト 「また、この感覚」 生体と機械が感覚を共有する時の独特の不快感、知らない筈の知識、わからない筈の感覚が一瞬で未知から既知へとシフトする。ついで自分の中に他人がいる。旧世代の技術を復活さようとしている組織を攻撃する為にナインボールを起動させたハスラーワンという名の男だ。 「っ…ハスラー、入り過ぎ」 (解った) 私の中に入り過ぎたハスラーワンの意識を外側へ追い出しながら起動シーケンスを立ち上げる。 本来ならナインボールの起動に私は必要ない。このナインボールは負荷低減型ネクストのためAMS適正の高いハスラーワンなら一人で操れる。にも関わらず生体CPUである私が同乗しているのは戦闘になるとハスラーワンが機体の限界以上の性能を要求し機体がオーバーロードするからだ。パイロットを守るはずの私は機体を守るためのリ...
  • スワロー
    原案:CHU 名前:スワロー 性別:男 年齢:52 身長:180cm 体重:100kg 虹彩:ヘーゼル 髪型:ネイビーのミディアムショート 体格:スレンダーで筋肉質 所属:グローバルコーテックス エデンⅠ本社 搭乗機体:ARROWS 概要 監査役会統括者顧問という肩書きを持つグローバルコーテックス本社の重役であり、同時に同社の対外的最高戦力という一面を併せ持つ男性。本社直轄の研究機関である特殊技術戦力開発局では試作兵器のテストパイロットも務めている。 性格は残忍且つ狡猾。笑顔の仮面の下に本性を隠し、飄々とした態度と柔和な物腰を崩さない。 プライベートの露出が極端に制限されており、社員名簿には顔写真すら載っていない。 その実態は過去に過剰なまでのトランスヒューマン化手術を受けた強化人間である。 人域を遥かに踏み越えた肉体は自力での...
  • ~ザックセルVSスコープアイ~
    「~ザックセルVSスコープアイ~*②」  執筆者:Ryo リヴァルディのガレージ内、PCの前で、シーアとショーンは論を交わしていた。 「ブースターも追加するべきだろ! じゃないと意味がねぇ!」 「だから、それだと重過ぎると言ってるだろう!」 今話しているのは、ショーン設計のAC用大型追加ブースタータンクのことだ。 リヴァルディでの目的地近辺への接近が難しい場合や、AC単体での長距離移動が必要な際に役立つだろうと考え、今も設計の真っ最中である。 「……まぁいい、どっちにしろ問題はどこに接続するかだ。 お前さんならどうする?」 「肩武器に干渉しないのがベストだ。 となるとエクステンションの位置だが、これは保持力が弱い上にバランスが崩れる。 無理だろうな」 「だよなぁ、やっぱりコア側の改造しかないか」 「オレの機体で試そう。 正規品よりは手を加え易いは...
  • 主要登場人物
    ▼サンドゲイル  マイ・アーヴァンク  シルヴィア・マッケンジー  イリヤ  シェルブ・ハートネット  シーア・ヘルゼン  エイミ・ツザキ  アハト ▼遺失技術文化社団  アザミ  ノウラ ▼グローバルコーテックス エデンⅠ本社  スワロー  ライラ・フェモニカ  グレイ・ジェファーソン ▼グローバルコーテックス エデンⅣ支社  ソリテュード  シャン・メイファ ▼レイヴンズアーク  ユウ・ダイ ▼無所属  アリス  レナ・セイガ  九玉
  • ライラ・フェモニカ
    原案:CHU 名前:ライラ・フェモニカ 性別:女 年齢:18 身長:155cm 体重:42kg 虹彩:ブルー 髪型:アッシュブロンドのミディアム 体格:凹凸が少なく線が細い 所属:グローバルコーテックス エデンⅠ本社 概要 グローバルコーテックス本社に所属する補佐担当官。 真面目な優等生的人物だが、融通のきかない頑固者。初対面の人間には無意識の内につっけんどんな態度を取ってしまうが、心を許した途端、態度が正反対になる。 同社の重要人物であるスワローを専属先とするが、本人の補佐担当官としてのキャリアは若く、入社間もない新米である。
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十一話
    第十話/ /第十一話*②  第十一話 執筆者:CHU 曰く――幾多の大企業の本社ビルが置かれ、常に権謀術数が渦巻く坩堝。 曰く――他者を少しでも出し抜き、甘露にありつこうとする狸共の巣穴。 あらゆるシェルター都市を凌駕した堅牢な都市防衛機能――最早要塞とも呼べるレベルのそれを備えたエデンタイプコロニー。それがこの〈エデンⅠ〉だ。 グローバルコーテックスもまた、他の巨大軍需企業と相違無く〈エデンⅠ〉に本社を置いている。 そのコーテックス本社ビルの地下三階から地下九階は、『自衛と自社占有利益の確保』を標榜する《特殊技術戦力開発局》の研究棟となっている。完璧な防音処理が施された研究棟の一室で、今まさに密談が始まろうとしていた。 一人は青いロングコートに身を包んだ若い風貌の男――グローバルコーテックス専属レイヴンのスワローだ。 そしてもう一人は、特殊技術戦力開発...
  • ~鬼神の妖精~
    「鬼神の妖精」  執筆者:ヤマト エデンⅠ[HOPEⅠ] 定期身体検査も終わり、自宅へと歩き出す。 いつもなら車を用意されているのだが 「今日は歩きたい気分なんだ」 と、言ってコーテックスのビルを出たのが30分程前、スワローは商業区にいた。 特に欲しい物があった訳では無い。ただなんとなく足が向いただけの事だ。 ブティックのウィンドウを冷やかしに見たり、道往く女性を物色したり、そんな何気ない散歩。 しばらく歩くと視界に珍しいモノが入った。 濃紺の生地に真っ赤な紅葉を散りばめた和服の少女。 人形のような美しさを持った少女だ。 「ほう」 思わずそんな言葉が口から出る。 これほどの容姿を持つ者はそういない。 どうせ目的の無い散歩だ、この人形のような可憐さを持った少女と時を過ごすのも悪くない。 そう思ったスワローは声をか...
  • 設定
    あ行  アスセナ  アンオフィシャル・オペレーション  アンディオン地域  遺失技術文化社団  エクストリームアリーナ  エデンタイプコロニー都市  エデンⅣ か行  旧世代技術解析財団  旧世代技術解析財団所属・先進技術開発部  旧ナルバエス地方  ケレト大断崖  コード:ヴェイロン・アプローチ さ行  サンドゲイル  生体CPU た行  テラブースト  特殊技術戦力開発局  トラキア な行 は行  兵器災害 ま行  マーフア研究所 や行 ら行  リヴァルディ わ・を・ん 記号・数字  BRS(Biochip Regulating System)  ICS(Integrate Control System) アスセナ  ミラージュ社旧経済管轄区最南端に位置する旧世代遺跡。六年前にミラージュ社によってその存在のみが確...
  • ~ザックセルVSスコープアイ②
    「~ザックセルVSスコープアイ~*②」 『シーア、逃げて!』 エイミが声を荒げて叫んでいた。 普段の落ち着きが一切見受けられないことから、かなり切迫した状況であることが容易に理解できた。 「こんな時に……!」 目の前には、自分が望んだ最強の敵がいる。 あともう少し、もう少しで決着がつく。 だというのに、体が動かない。 自分は、どうするべきなのか。 間違いなく、エイミは危険な状況にいる。 だが自分も敵と睨み合っている状況であり、迂闊に動けない。 自分は、どちらを優先すべきなのか。 答えは当然決まっていた。 それでも、それが正解なのか、自信がない。 迷っている時間はないとわかっているのに、身体は動かなかった。 堂々巡りの逡巡の中、目の前の敵が話しかけてきた。 『選べ、生死の選択だ。 お前はどちらを選ぶ?』 その言葉で、シーアは覚悟を決...
  • 屍翼の奏者②
    「屍翼の奏者*②」 「反対に、専属契約を結んだレイヴンは依頼の選択権が基本的に無い。そして優先的に達成困難な依頼が回される事になるが、拒否権も無い。隷属化と言えば聞こえは悪いが、そのようなものと思ってくれて結構だ」 「……けったいな話だ」 「何も悪い面だけ話している訳ではないよ。報酬は相場に比べて遥かに高額であるし、機体の修理費・弾薬費・維持費・ガレージ料などは全てコーテックス側が持つ。もちろん機体パーツや新しい武装も望めば無償で提供される。社員扱いに当たるから、シーズン毎にボーナスも出るね。輸送機や交通機関なども使いたい放題。食事無料で邸宅も完備!どうかな、悪いだけじゃないだろう?」 ギュスターヴは手を大仰に広げ、道化じみた仕草で語る。 「夢のような話だ」 「そう、それ故に専属を希望する者は後を絶たないが、我々が望むのは優秀な戦力だ。どこにでも居るような匹夫ではな...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑭
    ⑬*⑭/ /第十四話  ノウラは既に、事実関係の大半を知り得ていた。  だからこそ、当事者達からの直接の言葉などは無為に等しきものであると断じ、代わりに彼らに告げるべき事実を告げる為に、次の口を開いた。 「──我々一族は、貴君等に多くの叡智を与えた。貴君等、統一政府が衰退した人類の復興の一助となり、賢明な統治者として君臨するであろう事を、望んだからだ」  ノウラは語る。自らの身体に流れる、何世代にも渡って受け継がれてきた血筋を。自身の一族が統一連邦政府と共に在り続けてきた過去を。彼らが今回の件──【エデンⅣ騒乱】で、人類の今後の在り方を確実に変えてしまう失態を犯した事を、彼ら自身に思い知らせる為に。 「貴君等の先達の遺した遺産を見誤り、貴君等は自ら王道を踏み外した。──末路は、自らが語れ」  十数時間前──【エデンⅣ騒乱】の引き金を引いた政府一派の暴走を、賢人会議は...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑪
    ⑩*⑪*⑫  昇降機の下降制御情報によると、現在地下高度は千数百メートルまで下がっている。エデンⅣ全域に散在する区画隔壁管理局の運営する昇降機でも通常では、地下数百メートル程度の経済管轄階層までしか降りられない。それより先へ進むには、制御システムに専用コードでアクセス指令を出すかプログラム自体を改竄する方法と取らねばならない。  地下核部構造体は複数の空間層によって構築されているが、不定勢力の依頼主が指定してきた作戦領域はその最下層区域であった。  その最下層へ、間もなく到着する──  数十秒後、昇降機の停止と共に制御システムが最下層区域への到着をプログラムヴォイスで伝え、隔壁扉が開放される。 「動体反応はない、が──」  前方に伸びる連絡通路は赤黒く点滅する警戒灯によってその全貌を淡く映し出しており、ルートマップ上でゼクトラの現在位置を把握。搭載レーダー機能を戦術...
  • シーア・ヘルゼン
    原案:Ryo 名前:シーア・ヘルゼン 性別:男 年齢:21 所属:サンドゲイル 搭乗機体:フィクスブラウ 概要
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑫
    ⑪*⑫*⑬  理論的には実現可能だとその技術概念のみが、かの財団存続時に提唱されていた、とノウラがいつか言っていた。そして、こうも。  ──そんなモノが実用化されれば、現存する地上兵器は全て無意味になるだろうな  プライマルアーマー機能──軍事転用されたコジマ粒子の新たな可能性の形──  一瞬の空白だった。その間に、その白緑色の膜に守られていたネクスト機のカメラアイに一際強い光源色が宿り──アザミはその空白を掴み損ねた。  弾き上げられた二挺突撃ライフルの砲口が至近距離で煌き、致命的な反転攻撃をゼクトラは被った。  間断なく浴びせ掛けられる弾幕が機体各部を吹き飛ばし、ブースタ逆噴射による緊急後退の最中に左脚部関節部を撃ち抜かれたゼクトラが機体を傾しがせ、その場に片膝をついた。その間にも飛来する弾雨が外部装甲を切り裂き、ゼクトラの頭部と左腕部を破壊、短機関砲の銃身が被...
  • 屍翼の奏者
    「屍翼の奏者*②」  執筆者:CHU AD102_10/18_20:42 時刻は既に二十時を回り、夜闇が辺りを支配して久しい。 人の手を離れて寂れ果てた都市の静寂を、鋼鉄の巨躯が発する呻きにも似たジェネレーターの駆動音が掻き乱し、蛍火の如き明滅する光が、夜闇から辺りをほんの少しだけ切り取る。 ――マズルフラッシュ。 それは人の手による戦闘行為の証だ。 発砲による爆音と、巨大な空薬莢が跳ねて奏でる不協和音を機体の集音マイクを通して聞きながら、鋼鉄の巨人〈アーマードコア〉の操者は口笛を吹きながら視界に映るターゲットを次々と破壊していく。 その様子は休日に釣りでも楽しむかのようにお気楽で、とてもではないが命を懸けた戦闘の貌には見えなかった。 型落ちした旧式のACがミラージュ社自慢の最新可変型MTを屠るその様は、機体の性能を熟知している者である程に現実の...
  • Interlude.2
    「Interlude.2」  執筆者:クワトロ大尉(偽)  レイヴンズアーク本社地下に設営されているACガレージ。  その内の一つに1機のACが大型エレベーターで搬入されてきた。  黒に近いダークグレイのACは大部分をクレスト系のパーツで構成された標準的な中量二脚で、大した損傷もなくミッションを遂行し、無事に帰還した。  レイヴンズアーク所属のレイヴン、バッシュことカーク・オーチャードはガレージの中央部、所定の停止位置である昇降リフト上に彼の愛機『サーベラス』を停める。  システムを通常モードからアイドリング状態へと移行したところで、専属オペレーターのジェシカ・テイラーから通信が入った。 「レイヴン、ミッションお疲れさまでした。収支結果の詳細は後ほどお伝えしますが、おおよそ7割強の報酬が見込めると思います」  上々の報酬であるにもかかわらず、カークは大し...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑤
    ④*⑤*⑥  つまり、今はそういう事態という事だ。  グローバルコーテックス支社内部には、その規定が発動した際に統合司令部として機能する施設が設けられており、ターミナルスフィアも招集令を受けて現在その指令機能を移転中なのだろう。  レイヴンであると同時に事務所所長であるノウラは、その陣頭指揮を取る為に出向しなければならないため、今回レイヴンとしての仕事をこなすのは若干の無理がある。  そうでなくともノウラの本業はレイヴンではないため、そこまで彼女に望むのは酷だとファイーナは軽く考えた。 「そこまで期待はしないさ。それよりノウラ、此れを観ろ──」  ファイーナは戦術支援AIに指示して予め編集保存していた先ほどの映像ファイルを、ノウラの下へ転送した。メインディスプレイに出力した通信映像に映るノウラは、左頬を人差し指でかく真似をしてみせる。 『ふむ、やはりナインボール...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十一話②
    第十一話*②*③ コーテックスの社有ガレージは本社施設の地下に備え付けられている。 地下に張り巡らせられたリニアなどの交通機関を利用しやすくするためだ。 もっとも、これは一般的な貸ガレージにも言えることである。 スワローはガレージの入口に取り付けてあるセキュリティーにIDカードを滑らせ、十六桁にも及ぶ暗証コードを空で打ち込む。最後に指紋と虹彩認証をパスすると、やっとドアロックが解除された。 ガレージに足を踏み入れると、赤外線センサーで人の入室を感知した照明が、自動でガレージ内を照らし出した。 只広いガレージ内には三機のACが立ち並んでいる。 一つは【ARROWS】――コーテックスの試作ネクストだ。 近日中に行われる換装作業のためか擬装装甲が外されており、専用の武器もこの間のクレスト新型戦で破壊されたため、ハードポイントには何も取り付けられていない。 ...
  • 九玉
    原案:ヤマト 名前:九玉 性別:女 概要 ハスラーワンが拉致した生体CPU。ネクスト制御に特化した調整がなされておりコンピュータ等へのハッキングなどはできない。 遺跡から発見後、ナインボール・セラフ及びナインボールの調整に使用されていたがハスラーワンの離反の際、拉致されている。現在の所在は不明。 他の生体CPUと違い、「パイロットの特性を理解した上でもっとも適切なシンクロをする事で負担を減らす」というアプローチで造られた為、ほんの少しだけ感情が発達している。それ以外は他の生体CPUと同じ。
  • Coaxial②
    「Coaxial*②*③」 フォルディアはオーバードブーストで最接近しつつ、目前の敵集団にグレーネードが着弾するのに合わせてブーストをカット、急制動をかけ、こちらを見失っている隙を突き、ブーストジャンプでパルヴァライザーの無防備な上を取り、苛烈なトップアタックを仕掛ける。 「まったく・・・進歩ねぇな、コイツら」 編隊を組んで密集している部分を狙い、トリプルロケットの連続射撃を見舞う。 前方からの強烈なグレネードキャノンによる砲撃と頭上から雨のように降り注ぐロケット弾の斉射によりパルヴァライザーの集団は成す術もなく瓦解していった。 編隊を崩され、散り散りになり、右往左往するパルヴァライザーの群れの中にフォルディアはあろうことか自ら降り立っていった。 ブーストを吹かしながら軟着陸すると、生き残ったパルヴァライザーは一斉にルーンへと狙いを定め、取り囲むように急接近してきた。 ...
  • 白翼の対価
    「白翼の対価*②*③」  執筆者:CHU AD101_12/15_16:31  その男は、今まさに死につつあった。  汚い廃棄処分場の片隅で、ただ人生の終焉を待つだけであった。  満足に呼吸も出来ず、喉からは掠れた擦過音が漏れる。指一本動かす事も出来ず、――否、体が言う事を訊かないのだ。動けと命じても、脳がそれを筋肉に伝達する事を拒む。  だが、男は己の運命を受け入れていた。  だから、もう足掻くことも諦めていた。  自分は翼を失い、地に落ちた。それは自分の撒いた種によるものだ。座して死を待つ結末にも、後悔だけはしていなかった。  幾らかの時間、気を失っていたらしい。塵屑のシルエットが朧気になる程度には、辺りが薄暗くなっていた。  ふと、胡乱なままの視界が遮られる。それは、顔が映り込みそうなくらいに磨き上げられた黒い革靴だった。自分を含め、塵屑しか無...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十四話
    第十三話/ /第十四話/ /第十五話  第十四話 執筆者:ユウダイ・ユウナ 店内には客の姿はない。だが、マスターは気にせずカップを磨く。客がいないときはいないときで、その静かな時間を彼は好んだ。娘は所要で出かけているため働ける人間は彼しかいない。人を雇うことをしないのは、娘と一緒に経営することが楽しみの一つであり、その一時が幸せだからだ。しかし、娘はあるレイヴンのオペレーターも兼業しているため、依頼があればオペレーターの仕事をするために家を留守にする。それでも、彼は止めることはしなかった。娘の生き方は娘が決めること、強制することではない。彼女の“本当の父親”の遺言を尊重してのことだった。カランと入り口の鐘がなり、客が来たことを認識すると、いつも通り「いらっしゃい」と声をかけようとした。だが、言えなかった。久々に会う女性がそこにいたからだ。 「久しいな。」 その様子を悟っ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十話④
    ③*④/ /第十一話                                *  新鋭レイヴンのアリーナ本戦出場を快く思わない武装勢力による妨害工作を阻止せよ──  事前にあらゆる手を使って【ターミナル・エリア】は、詳細情報を入手。予備大会決勝後の隙を狙って、新鋭レイヴンの命を頂戴すべく潜伏待機していた武装勢力を急襲、制圧した事により作戦は滞りなく成功した。  拘束された武装勢力の実行部隊が、ガロの指揮した機械化急襲部隊員に引連れられて傍の車道に待機していた装甲輸送車に載せられていく。  アリーナ内部に侵入せずに決勝終了後の隙を外部から狙おうとしていた当たりは、賢しいといっていいレベルだが、逆に出来ること言えばそんな程度のものだと、ガロは胸中で悪態をつく。  グローバル・コーテックス相手の新鋭レイヴンが本戦への出場資格を手にした場合、武装勢力は作戦自体を放...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十話②
    第十話*②*③  Three years later...  細かい傷跡が残る古い銀製のオイルライターを擦過させ、点った火を紙巻煙草の先端に近づける。単に濃く苦い味ばかりが特徴の紫煙を肺腑へ流し込み、片手に持った電話子機の受話口に耳を当てながらノウラはワーキングチェアに腰を深く預けた。 「頃合いだと思っていたぞ、──シェルブ」 『その言草だと、既にコトは伝わっているらしいな。変らず、其方は業務熱心のようだ』  通信媒体を介しているとはいえ約二年振りに直接言葉を交わす、レイヴンズアーク時代からの古い知己の物言いに、軽くではあるが口許を歪めて見せる。とはいえ、特段互いの再会を懐かしむ間柄でもない為、一度紫煙を肺腑に含んでから吐き出した後、ノウラはそれに相応しい言葉を省略する事にした。 「其れは私達の要諦だ。この後に及んで気を害するモノでもあるまい」 『確かにな。だが、分水...
  • シャン・メイファ
    原案:クワトロ大尉(偽) 名前:シャン・メイファ 性別:女 年齢:23 身長:167cm 体重:55kg 虹彩:ブルー 髪型:レッドのロング 体格:スレンダーだが胸は大きい 所属:グローバルコーテックス エデンⅣ支社 搭乗機体:ファンロン 概要 アーセナル・ハザード直前にレイヴンとなった女性。 レイヴンとして高い才能を持っており、デビュー当時から華々しい戦果を上げ、瞬く間にアリーナランクを上げていった。現在はアリーナBランクの2位。 性格は底抜けに明るく前向きで、あまり悩まないタイプ。また面倒見が良い姉御肌で、困った人間を見ると放っておけない。 同じエデンⅣ支社のレイヴン、ソリテュードとは恋人同士である。 ソリテュードが保護している生体CPUのアリスを実の妹のように可愛がり、面倒を見ている。 中国拳法の使い手で活発な女性であるが、料理...
  • Coaxial
    「Coaxial*②*③」  執筆者:クワトロ大尉(偽) エデンⅣ、午前9時前後。 未だ停電によって巨大な天蓋が不吉な闇を落とすその下では、地獄絵図のような激戦が繰り広げられていた。 興行区画のパルヴァライザー掃討を担当するグローバルコーテックスのランカーレイヴン、フォルディアは目前に迫った四脚型パルヴァライザーのブレード斬撃をひらりとかわし、ガラ空きの頭部めがけショットガンの零距離射撃を叩き込んだ。 パルヴァライザーは頭部を木っ端微塵に吹き飛ばされ機能を停止する。 「ラストワン。これで何回目だよ」 退けるたびに押し寄せるパルヴァライザーを悉く撃破してきたフォルディアは埒の明かない防衛線に多少イラついていた。 フォルディアはキャリア10年を超えるベテランであり、依頼されたミッションのほとんどを遂行しここまで生き残ってきた猛者である。もちろんミッションを放棄する気も...
  • アリス
    原案:クワトロ大尉(偽) 名前:アリス 性別:女 年齢:不明 身長:134cm 体重:35kg 虹彩:レッド 髪型:プラチナブロンドのロング 体格:未発達の幼い体つき 概要 旧世代遺跡の最奥部で発見された人工生命体。 現在の世界で生体CPUと呼ばれるうちの1体。シリアル番号はNo.01。 グローバルコーテックス・エデンⅣ支社のレイヴン、ソリテュードが発見し個人で保護している個体。アリスという名前はソリテュードが名付けたもの。 生体CPUだということは判明しているものの、詳細は分からず、個別特殊能力なども明らかになっていない。 他に発見されている個体に比べ、身体や思考系統が圧倒的に幼く、育成途上で何らかの理由により凍結し保存されていたと推測されている。 性格は非常に大人しく感情表現に乏しいため、何を考えているのかよく分からず、ミステリアスな雰囲気...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑧
    ⑦*⑧*⑨  途中幾度か、前衛撹乱型のパルヴァライザーと交戦を経てガロは、大した損耗を被ることもなくコーテックスビルを中心とする建築物群エリアに進入した。周辺戦域に追跡動体が接近していない事を確認してから、エンシェントワークスの保有する運搬用の私設ターミナルへ滑り込み、同施設の制御ネットワークにアクセスする。 『──識別符号:TS002-EW011』 『──識別符号、照会完了しました。どうぞ、進入してください』  ネットワークの制御システムが承認の返答を遣し、それと共に自動シャッターが開口した資材搬入用の保管廠内部へシックフロントの機体を滑り込ませた。大型資材運搬用の昇降台へ機体を搭載し、制御ネットワークに最下 層地下核部への降下を指示する。 『了解しました。到着所要時間は五分です──降下を開始します』  通達と同時に一瞬接地面が震動、昇降台が降下を開始しガロは...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第三話
    第二話/ /第三話/ /第四話  第三話  執筆者:ギリアム 一機のACが巨大なホバータンクの横を通り過ぎ、古代遺跡の中へ進行すべくブースターを吹かした。 その時、左腕を損傷したACとすれ違ったが、気にも留めなかった。 負傷したACなどに興味は無い。彼が求めるのは真の強者のみだった。 始まりは一通のメールからだった。差出人はミラージュ。 「滅多に依頼を受けることの無い私に依頼とは…」 訝しみながらもメールを確認すると、そこには簡単な依頼が書かれているだけだった。 『古代文明遺跡にて、古代兵器駆逐のために派遣したAC部隊を撃破して欲しい』 「古代文明遺跡…」 この言葉には聞き覚えがあった。 ミラージュが古代文明の遺跡調査のためにパルヴァライザーの掃討作戦をすべく、レイヴンをかき集めていたの...
  • Coaxial③
    「Coaxial*②*③」 一方、同じころ。 重工業区画の一角に、金色をベースにしたお世辞にも趣味がいいとは言い難い1機の中量二脚ACが息を潜めるように、ゆっくりと歩行していた。 構成パーツの全てをクレスト製品で固めたこの機体こそ、エデンⅣアリーナのAクラス2位に君臨するAC「キングスターク」であった。 それを操るレイヴン、ノーブルマインドは、まるで何かに怯えるように息を荒くし冷や汗をかきながら、ある場所を目指していた。 目を血走らせながら周囲を忙しなく警戒し、暗く細い路地を進んでゆくその姿はドブネズミのようだ。 もはやそこにAランク2位という輝かしい地位や名声などある筈もなかった。 「くそ、くそくそくそっ!冗談じゃない、こんな事に付き合ってられるか!!」 ノーブルマインドは誰に聞かせるでもなく、しかし、まるで誰かに聞いてほしいかのように大声で毒づいた。 「ちくしょ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第七話
    第六話/ /第七話/ /第八話  第七話  執筆者:Ryo 夕暮れを走るリヴァルディに向かう途中で、突如通信が入った。 『シーア! また勝手に動いたわね!!』 エイミの怒声がコクピット内に響く。 「ああ、悪かった。 だがシェルブといいさっきのやつといい、あれだけの腕だ。 熱くならずにはいられない。 また近いうちに会えるといいが」 反省するどころかむしろ上機嫌のシーアに、エイミは呆れた。 『もう、まだシェルブたちとは会って間もないんだから、悪い印象を持たれるのは嫌よ』 エイミの言う通り、サンドゲイルのメンバーになったのはつい最近だ。 自分のことはあまり知られたくなかったが、そもそも有名なサンドゲイルに、噂の『暗殺者』が加わったのだから、情報が出回らないわけがない。 先程のレイヴンのオペレーターもこっちのことを知っていた。 まだ機体の詳しい情報が出回...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑨
    ⑧*⑨*⑩  その中の一人が、最重要兵器開発要綱に参加していたテストパイロットの一人であり、現在ガロの眼前で対峙する男、ファントムヘイズであった──  姿を消した彼らが、何を思って紅い亡霊と共に裏側の戦場へエントリーしたのかは、現在ではまだ明かされていない。  財団崩壊後、オリジナルの紅い亡霊が関与したとされる戦闘記録は、非公式にではあるが幾つか残されている。その非公式記録についてはターミナルスフィアに所属しているガロも、保管資料から大体の詳細を知り得ていた。  彼の望むモノ。ファントムヘイズは、確かにそう口にした。  ガロはその言葉が意味する可能性を瞬時に記憶から弾き出すことができた。  確かに、紅い亡霊がそれを目的として代理人としてファントムヘイズを、騒乱の混乱に乗じて送り込んできたのだとすれば、目的としての筋道は立つ。  しかし、それは同時にこの騒乱が最初...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話②
    第十三話*②*③  兵器開発部の連中は、そういうイメージが重要だとも言っていた。搭乗者其々でイメージは異なり、それに合わせて統合制御体は意思判断の反映解釈を複雑化させていくのだと。  ──つまり、過去の経験に裏打ちされた意思判断が、自身によるネクスト兵器の制御技術の根幹となっているのである。  二度目に吹かした追加推力によって前方展開中の二機の目標との距離を瞬時に詰み切る。まともな迎撃態勢を取る事すらできずに隙を曝し出した二機の胸部に其々砲口を突き付け、至近距離からの掃射攻撃で胸部を吹き飛ばした。搭乗者の即死によって機体制御を崩した機体が明後日の方向に突撃銃の弾幕をばら撒きながら、路上に地響きを立てて斃れる。  死の間際、搭乗者達は無意識に呪っていたかもしれんな。  地下トンネルという閉鎖空間の中で、真正面から唯のAC機体が突っ込んで来ていたという事実を額面通りに信用し...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第六話
    第五話①/ /第六話/ /第七話  第六話  執筆者:ユウダイ・ユウナ  少し外れにある小さな喫茶店にユウとレナはいた。特に任務や依頼がない時はレナは店の手伝いをしている。もともとこの喫茶店はレナの父親がマスターをしており、彼女もウェーターとして働いていた。ユウはこの喫茶店の常連客である。しかし、ユウにしろレナにしろ複雑な事情を過去に持つ人間だった。ユウの父親はレイヴンであり、トップランカーであった。しかし、イレギュラーの認定を受け殺された。レナの父親もレイヴンであり、同じくイレギュラー認定を受け殺されていた。今の父親は本当の父親ではなく、彼女の父親の兄が引き取って面倒を見ている。しかし、ユウは父親と同じレイヴンとして今を生き、レナは家業である喫茶店で働きながらユウの専属オペレーターとして活動していた。ユウが父と同じ道を進む可能性が高いレイヴンとして生きるのは理由がある。“父を...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十話
    第九話/ /第十話*②  第十話  執筆者:柊南天  Three years ago...  肺が爛れたように熱く、息は浅く短くでしか続かない。両脚も鋼鉄の足枷を嵌められたように重い。だが、それに対して焦燥を迫る必要性はない。無視できる。年月の経過に伴って老衰を経てきた身体を酷使し、残骸の散らばる連結通路を疾っていく。  戦場の一線を退いてから8年が経過して尚、あらゆる身体機能を現役時代のそれと同等に扱えるよう、研鑽を重ねてきた。しかしそれを鑑みてすら、今回の一連の騒乱を生き抜いた暁には、心肺機能の一部くらいは人工臓器に置換すべきだろうと、そう考えた。一線を退いたとはいえ、老衰を騙し続けている生身の人間のままでは、戦場に身を置き続けるには非常な困難を迫られるだろう。  ──北棟兵器格納庫に直接繋がる連結通路に漂う臭気を鼻腔が捉え、床上に散らばる瓦礫の残骸に交じって倒...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十話③
    ②*③*④                  * 『開始10分前です。出撃、スタンバイしてください』 「了解。出場資格コード:GCA-L013、出場機体コード:ラピッドタイド。スタンバイ開始します」  眼前の投射型ディスプレイから溢れる灰青色の光源が染め上げるコクピットの中、ヴァネッサは静かに、しかし大きく息を吐きだした。  コンソールキーを軽やかに叩き、機体制御プログラムの完結プロトコルを起動させる。空白に満ちたディスプレイに機体情報が関連画像と共に羅列形式で出力されていく。 『リサ、起動を完結。戦術支援プログラムを第三種準備待機態勢から、セミ・アクティヴへ移行する』 「おはよう、リサ。今日がいよいよ正念場よ。よろしくね?」 『お前の、10年の成果を見せる檜舞台だ。此方こそ、宜しく頼む』  完結プロトコルに最後に起動した機体搭載のリサ──ヴァネッサが10年前に...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第五話
    第四話/ /第五話*②  第五話  執筆者:クワトロ大尉(偽)  人類を襲った未曾有の危機、『アーセナル・ハザード』により世界が荒廃して5年。  世界は混迷を極めていた。  企業は己の利権を広げようと躍起になり、政府は政治主導を企業に乗っ取られるのを危惧して勢力の立て直しと拡大にのみ力を注いだ。  誰も自分の手に余る世界などというものを救おうとはせず、ただ己の幸福を追求した。  結果、企業や政府に係り合いのない多くの人々は虐げられ弱肉強食の分かりやすい理論が横行していた。  金のない人間は常に古代兵器の襲撃に怯え、金のある人間は安全な場所で豊かな暮らしを約束された。  コロニー『エデンⅣ』。各企業がしのぎを削る商業区画の隣に位置する居住区画。  快適な環境のマンションが立ち並ぶ居住区画だが、その中でもひときわ快適な高級マンションの一室で、若い男が通信用マルチ...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第五話②
    第五話*②/ /第六話  リニアは少しもスピードを落とさずに目的地へと向かう。  運搬用リニアはもちろん無人で、入力されたプログラム通りの進路を走っていく。  今通っているのはサービストンネルと呼ばれる場所で、エデンの地下階層にクモの巣のように張り巡らされている。  同じようにエデンに路線が張り巡らされているリニアとの違いは行き先だ。  サービストンネルは工場や制御区の制御棟のジェネレーターや制御装置が設置されている地下階層に素早くアクセスする連絡通路で、業者や政府関係者しか利用できないのだが、グローバルコーテックスはエデンⅣ建設のおり、エデン内部での作戦時に素早く展開できるようにサービストンネルの利用許可と路線の開通権を取得していたのである。  政府も建設に巨額の出費をし、完全中立を掲げるグローバルコーテックスにノーとは言えなかったためだ。  程なくして、リニアは制...
  • ARMORED CORE Handed Down Heroism 本編 第十三話⑩
    ⑨*⑩*⑪  変わらず抑揚を欠いた言葉。しかし、ガロはその口調の裏側に僅かな焦りの介在を感じ取っていた。  統合制御体がファントムヘイズとの近接対峙を前に、機体制御態勢の速やかな移行を推奨する。 「知らんだろうな。貴様が世界の裏側でのんびりとしている間に、この地上世界は大きく変容した──」  意思判断し、左腕部に携えた適合兵装を持ち上げる。それに合わせてファントムヘイズも狙撃銃の銃口を動かした。長鑓を思わせる長大なひとつの銃身を基軸とし、レールシステムの搭載によって多種兵装の搭載を可能にした実働試験機体:マルシアの為のみに製造された大型の適合兵装。 『貴様に見せてやる。この五年間、世界がどう動いたのかをな──』  その言葉を最後とし、一方的に通信回線を解除。  統合制御体に指示し、機体制御態勢の速やかな移行を指示する。  その間際、再びハルフテルが最後に言い...
  • ファンロン
    原案:クワトロ大尉(偽) 機体名:ファンロン 搭乗者:シャン・メイファ 機体構成 +HEAD:YH08-MANTIS HEAD:YH08-MANTIS 肩部パーツに匹敵する高性能レーダーを搭載した索敵型 +CORE:CR-C98E2 CORE:CR-C98E2 C89Eを調整、軽量化を実現した新鋭機 +ARMS:CR-A92XS ARMS:CR-A92XS 消費エネルギーを大幅に削減し、機体負荷を小さくした第四世代機 +LEGS:CR-LF93A2 LEGS:CR-LF93A2 高い防御力と積載量を持つ、重装タイプの改良型 +BOOSTER:B05-GULL BOOSTER:B05-GULL VULTUREをベースに再設計を行った最新型 +F.C.S:MONJU F.C....
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