09.10.25 「英雄殺し」
GM : 佳奈
PC : リューク、クレード、エレアノール、ディナダン、レティーシャ
今回予告
あるところに、人々に恐れられる、悪い竜がいました。
長い間、人々は竜に怯えていましたが、ある日五人の勇者が立ち上がり、竜を退治する旅に出ました。
五人の勇者は、竜の巣のすぐ傍までやってきましたが、
勇者の一人が悪い竜にそそのかされて、悪い竜の味方になってしまいました。
勇者達は竜と、かつての仲間を倒し、国に平和をもたらしました。
勇者の一人は国王となり、他の仲間は王様を支える貴族になりました。
しかし、ある日、かつて悪い竜の味方をした勇者が蘇り、王様達、つまり昔の仲間達を、次々と殺していきました。
国はとても混乱しました。
しかし、蘇った勇者は今の王様に倒され、国は再び平和になりました。
これは、アンブラー公国の者であれば、皆聞いたことのあるお話だ。
竜殺しは16年前、英雄殺しは8年前に起こった実際の出来事だが、
しかしそれはもはや、現実というよりは、一種の伝承と化していた。
そして――ある日。
王城が突如死者の軍勢に襲われ、公王ルーペルトが身罷った。
軍勢を率い、公王を討ったのは、かつて竜に味方し仲間に屠られ、
再び蘇り復讐を遂げた後倒されたはずの、“英雄殺し”その人だった。
王を失い混乱するアンブラー公国。
それを狙い澄ましたかのように国境に攻め入ってきたヴァレルハイム帝国。
――混迷を極めるアンブラーに、光はさすのだろうか。
エインシャイア戦乱記
第三話『英雄殺し』
聖歴1001年4月
運命の輪は、時として残酷な悪戯をする。
ハンドアウト
●PC1
コネ:エルク・リンデル 関係:自由
キミは、“英雄殺し”と呼ばれ、人々に悪し様に語られるエルク・リンデルと知り合いだ。
それもキミは、彼が“竜殺しの英雄”に裏切り者として倒される前、
つまり彼がまだ救国の英雄のギルドメンバーだった頃の知己である。
そのエルクが再び甦り、今度は公王を殺したという。
――エルクに今一度会わねばならない。キミはそう感じていた。
※16年前の時点でエルクと知り合いである必要があるため、
年齢や種族はその設定でも不自然ではないものにすること。
※関係は家族や友人、恋人などの親しいものでも、仇敵や憎悪などの険悪なものでも構わない。
●PC2
コネ:“英雄殺し” 関係:仇敵
キミはアンブラーの王に仕えていた。
かつて“英雄殺し”エルク・リンデルを倒し、アンブラーの混乱を収めた偉大な公王ルーペルト。
彼は、甦って死者の軍勢を率いてきた“英雄殺し”の凶刃に斃れた。
“英雄殺し”は城を占拠し、今や城下は大混乱である。
さらには、その混乱を狙っていたかのように、ヴァレルハイムが進軍してきたではないか。
全ての元凶たる“英雄殺し”を、キミは倒さねばならない。
※公王と親しければ何でもいいので、王子や王女他、王の親類などでも構わない。
●PC3
コネ:マティルダ 関係:腐れ縁
キミは今現在“英雄殺し”の再来とアンデッドの軍勢により
大混乱に陥っているアンブラー首都レイグラーフの住人だ。
キミを始め、多少腕に覚えのある者は、国の騎士たちと力を合わせて死者の軍勢に抵抗しているが、
それもいつまでもつかわからない。
そんな折、ネクロマンシーなどの怪しい術にやたら詳しい腐れ縁のマティルダから声がかかった。
うさんくさいことこの上ない女だが、このテのことに関して、知識が豊富なのは確かである。
キミは彼女のもとへと向かった。
●PC4
コネ:アンブラー公国 関係:忠誠
キミはアンブラー公国に仕える騎士であり、現在はレイグラーフにいる。
先日王が殺され、国内は大混乱。
さらにその混乱に乗じてヴァレルハイムが国境を侵し、国内に進軍してきた。
ヴァレルハイムに抵抗するために全力を投入したいが、
首都で起こっている非常事態に人を回さざるを得ず、
結局のところ、どちらにも満足な対処が出来ていないのが現状だ。
この事態をいち早く解決するには、“英雄殺し”を何とかするしかない。
結末
今現在語られているエルク・リンデルの「裏切り」の物語は、真実ではなかった。
竜の加護を受けたことにより死を免れていただけのエルクは、何者かの呪詛によって操られていたが、解放される。
その後、ブレンドレル兄妹によって生きるよう言われ、リュークとともに国を出る。
アンブラーに攻め入っていたヴァレルハイムは国境線まで撤退した。
エルクと共にオーレリアへ。
公王に即位。国に残る。
呪いのことを探るべく旅に出る。
ヴァレルハイムとの国境線へ派兵される。
派遣戦力の代表者としてオーレリアへ。
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最終更新:2009年11月30日 00:38