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※夏の終わりの続編です。未読でも楽しめますが、既読の方がより楽しめます。
注意:生理描写が文中に出ますので苦手な方はご注意を。




 ある夏の終わりに沙都子と結ばれた。
 思いもしない未来に戸惑ったけれど、それでも沙都子と共に歩む毎日はそれまで以上にきらめいて見えた。寝るのも惜しいくらいに一秒でも長く起きて沙都子と一緒に何かを過ごしていたかった。それは沙都子も同じだったのだろう、結ばれたあの日からというもの私たちはお互いの欲を満たすようにお互いを欲した。
 基本的に沙都子が極端な恥ずかしがりなのか、事に及ぼうとするともじもじとしてしまうため毎度の事とは言え私は常々その些細な可愛らしさで簡単に理性を吹き飛ばして、沙都子を押し倒すという形が当たり前となっていた。なので常に攻めの立場だったから沙都子が一方的に攻められて疲れて寝てしまうというのが普通だったし、不満に感じる事はなく沙都子が私の手により日に日に開発されていくのを見守るのもまた一つの楽しみだった。

 今までの世界で稀な確率で起きていた事柄、―それは沙都子に初潮が訪れるという事。今回の世界、つまり今私が生きている58年の夏を越えた世界ではその事柄は訪れてなくて、私より成長の早い沙都子の事だからきっと早いうちに初潮を迎える事があるだろうと思っていた。
 繰り返される世界で沙都子が初潮を迎えた事は指折り数える程度だったけれど、その時期は大体統一されていて学年が上がってすぐ…つまりは4月か5月にはもう既に大人の身体の準備が整い始めていた。…んだけど今回はまだその予兆がないためなんとなく不思議な感じがする。まあ、輪廻の世界で私が死んでからすぐに来ていたのかもしれないしそこは分からないけれど、今の世界では予想もつかない事ばかりが起こるのでもしかして私のほうが早くきてしまうんじゃないか?と変な期待を抱いてしまっているのも否めない。――どうせ杞憂に終わるんだろうけど。
 前に沙都子は男性との性行為については私以外のほとんどの女から教育を受けていたと言っていたくらいだし、多分女の身体についてだって教えてもらったりしてるんだろうから私が悶々と気を揉む事もあるまい。確かに本当はそれは私が教えてあげたかったのもあるんだけど、別にそんな事で嫉妬なんかしてない。するわけない、だって沙都子はもう心も身体も私だけのものなんだからそんな些細な事でやきもちなんか妬いたりなんてしないんだから!……私ってこんなに独占欲強かったのね…。




 季節は初秋。瑞々しい緑で彩っていた草木も段々と秋めいた色に変わり、頬を撫でる風も心なしか冷たく感じる今日この頃。時刻は14時過ぎて日差しも心地よく、お腹の具合も満腹で非常に眠気を誘ってくれる素敵なお昼寝タイム…なわけなくていつもの教室でいつもの仲間と顔を合わせながらの授業中。
 ちらりと遠くを見れば魅音はゆらゆらと船を漕ぎ始めて、圭一はレナと仲良く勉強中…かしら?レナの顔つき的にはかぁいいモードの片鱗が見える、って事は多分授業に関係ない雑談か。そして私の隣には愛らしい眠気顔の沙都子が睡魔と闘いながら算数のドリルを解いている。どう考えても贔屓目にしか聞こえないと思うけれど沙都子の表情は百面相かと思えるくらいにころころ変わり、そのどれもが可愛いので沙都子を見ているのは全く飽きない。あーこの子が毎晩私に攻められて泣きながら許しを請うているなんて、知ってる人いるわけない…わけじゃないんだった。
 事の発端は沙都子がつけたキスマークのトラップ。あれはトラップって呼べるのかそれすらも不思議なところだけれど、まずレナには速攻見つけられちゃうし圭一に気づかれるわ、そうしたら仲間外れに怯える魅音は食いついてくるわで結局暴露する羽目になってしまった。
 本当は誤魔化しきれるはずだったんだけど、ああいう時の沙都子は非常に狼狽しやすくて結局袋小路にあってしまったし…まぁ仕方ないか。それに仲間内に知られていれば身内では厄介事は起きないだろうし、色々面倒な事があったらどうにかなるでしょう。
 ―不意にじーっと見る私の視線に気づいたのか沙都子が顔をあげて私に問いかける。

「梨花ぁ? ここの問題解けまして―…ってあら、真っ白じゃありませんの」
「み、みぃ~! 今からやろうと思っていたところなのですよ」
「…全く、毎晩遅くまで起きてるから頭が上手く回転しないのではありませんの?」
「みー☆ 沙都子がもっともっとと強請った事を忘れるとは見上げた根性なのです」
「べっ、べべべべべ別に私は…ッ!」
「それが本当かどうか確かめるためにも、今夜は寝かせないのですよ☆」
「ひっ…り、梨花ぁ~」

 この年頃にしては口達者な沙都子だけど沙都子の生きてる年齢より倍以上の長さを生きている私に歯向かおうだなんて100年早いわよ。あうあうとどこかの神様みたいな口癖のような言葉を吐きながら涙目の沙都子は、私の嗜虐心を刺激してしまうわけで、結局こんなやりとりが行われなくったって今夜も沙都子は私に泣かされる運命だろう。今日は私に歯向かったって事で少し焦らしてあげるのもいいかもしれないわね――なんて悦に浸っていると日差しを遮る黒い影。

「今夜は、じゃなくて今夜も、の間違いじゃないのか?梨花ちゃん」
「はうぅ~レナも、レナも混ざりたいなっ☆はうっ!」
「くっくっく! レナが混ざっちゃったらとんだ悲劇になっちゃうんじゃないの~?」
「みぃっ! 沙都子には指一本触れさせませんなのですよ」

 今日も何も変わりなく楽しい毎日だ。魅音たちの机も持ってきてお弁当を食べる時と同じように5人の机を合わせて圭一を中心としての自習を続行する。…そうでもしないと知恵がでっかいコンパスとか三角定規やらT型定規やら色々用いて脅しにかかってくるし…今やってるところは今まで習った事がないところだったので、圭一達に気軽に聞けるという利点もあって最近はこれが普通になってきている。
 この授業時間が残り何分残っているか分からないけど大好きな仲間達と過ごせるのであればそれは何の苦にもならないんだからこれもまた不思議なものだ。とりあえず手始めに目の前の算数ドリルをやっつけてしまうとするか。




 習わなかった事を学ぶのはとても楽しい。いつもいつも同じ内容の授業しか聞いてなかったから勉強なんてする気にもならなかったけれど、今は何を見るにも聞くにもするにも楽しくてこうやって教えてもらえるのも楽しい。

「うん、そうやって約分して…」
「みいー! 出来たのです」
「梨花ちゃんは覚えがいいからすぐ出来ちゃうね、はう~」
「みぃっ☆」
「圭一くん、沙都子ちゃんの方は――」
「しーっ」
「…? どうしたのですか圭一」

 私はレナに、圭一は沙都子に、そして魅音はレナと圭一にという感じでいつも自習を行うのだが大抵は沙都子の方が賢いため早めに終わらせて待っている事が多かった。まぁ、あれだけ想像もしないトラップを思いつくのだからそりゃ私よりも脳の構造が少しは複雑に出来ているんだろう。…の割りに約分ミスだったり漢字の書き間違えだったりとトラップ同様最後の詰めが甘いのはいつもの事だけど。
 実を言うと一人で沙都子に対抗心を燃やしていた私は沙都子より早く終わらせるという事に勉強のやりがいを見出していた。しかも今日は私の得意な分数の計算だったから調子も良かったし今日こそは勝ったなと鼻をならしてみたのだが――

「はぅ…、沙都子ちゃん寝ちゃってる…」
「ドリルはとっくに終わっていたんだけどな、どうも身体の調子が優れないって言って臥せってたらそのまま…」
「あはははー決しておじさんが解くの遅いっていうわけじゃないんだけどね~」
「みー…朝は調子悪い素振りなんて見せなかったのです」
「うん…レナも沙都子ちゃんが具合悪いなんて気づかなかったくらいだよ」
「もうこの時間も終わりだろうし少し寝かせてやろうぜ」
「ね、ね! 圭ちゃん圭ちゃん、こっちってさ―…」
「心配しなくても大丈夫だよ、梨花ちゃん。何かあったら私たちもいるし監督達もいるんだから、ね?」
「…みぃ、ありがとうなのですよレナ」

 ――数分後圭一の言った通り授業終了の鐘が鳴った。沙都子は気だるそうに身体を起こし、机を戻してまた机に突っ伏して寝てしまうのだった。




「さあさあ部活の時間だよー!」
「よーし魅音、この間の借りを返させてもらうぜっ!」
「くっくっく上等だよ圭ちゃん、この魅音様に適うと思ったら大間違いさっ!」
「はぅ~レナも負けないんだよっ!監督全監修の元作られたメイド服を圭一くんに着させてお持ち帰りぃ~☆」
「みぃーっ! ボクも負けて圭一にお持ち帰りされないように気をつけるのです」
「な、ななななんでオレが梨花ちゃんをお持ち帰りしなくちゃならないんだよっ!?」
「みぃ~それは大人の事情というやつなのです、にぱー☆」
「り、梨花ちゃんと圭一くんの大人の事情…はぅ…」

 魅音のバイト事情だったりレナの宝探しだったり、圭一の家の事情だったりと何だかんだで延ばし延ばしになっていたため部活はしばらくお預け状態となっていた。そのおかげで沙都子と二人でいる時間が増えたからそれはそれで構わなかったのだけれど、昼過ぎからあまり元気がない沙都子を見ているのも正直少し辛かったのでこの部活を機に少しは元気を出してくれたらいいなという願掛けもあった。

「あの…盛り上がっているところ大変申し訳ありませんけれど、私本日の部活お休みさせて頂きますわ」

 おずおずと自分の荷物を持ちながら訴える沙都子の申し出でその願掛けもものの数分で打ち砕かれてしまった。ここにいる誰もが沙都子がきっとこう言い出すだろうと予想出来た事とは言えやはり落胆の色は隠せない。部活はメンバー全員が揃っての行事だから例え自分抜きで気にしないでやってくれと言われても、はいそうですかと言って行うわけではなかった。…となると、沙都子が休戦宣言しているという事は今日の部活はお流れになってしまうんだろう。

「まだ体調優れないのかな…?かな?」
「ええ…大した事でもないとは思うんですけれど、万全の体勢で部活に望めないのも口惜しいですし」
「そうだよな、オレにこてんぱんにやられてからじゃ言い訳出来ないもんな」
「ほほほっ! 圭一さんに勝つ事はあっても負ける事なんてありませんのよ? 本日のところは次回に備えて体力温存しておいてくださいまし」
「みぃー沙都子、帰る用意が出来たのですよ」
「あら…梨花は部活をなさってくださってても構わないんですのよ? 私ちゃんと一人で帰れますから」
「ボクと沙都子は地獄の底までお付き合いする仲なのです。離れたくても離れられないのですよ、にぱー☆」
「じゃ、じゃぁ沙都子ちゃんの事は梨花ちゃんにお任せしても大丈夫かな?…かな?」
「任せてくださいなのですよ、沙都子には指一本触れさせないのです」
「くっくっく! それは頼もしい限りだねぇ~それじゃ梨花ちゃん沙都子の世話頼んだよ」
「沙都子も今日は早く寝るんだぞー」
「わざわざご丁寧に…、圭一さんこそ夜中に裸の女性が描かれた本なんて読まずに早く寝るんですのよっ」
「ぐ…っ何故それを…」
「をーほっほっほ! それでは皆さんごきげんあそばせ」
「また明日ー! なのです」

 教室を出るとそっと沙都子が手を寄せてくる。弱いところを見せたがらない沙都子が唯一私にだけ弱いところを見せてくれる。その小さな心細い手を優しく包み手を繋ぎ昇降口を通り帰路へと向かう。沙都子の手はいつもより何となく温かく感じた。ひょっとしたら熱があるのかもしれない、家に帰ったらすぐ布団敷いて寝せよう。




 家に帰ると急いで布団を敷いて沙都子を寝かしつける。沙都子は本当に大した事ありませんのよ、なんて世話を焼く私に心配をかけさせまいと色々言い訳をするのだけれどそれに構わずお粥を作ったり、具合を聞いたりとなんだかんだしている間に気づけば夜にもなっていて、話し相手のいない食卓も味気なく、テレビを見ていても寝込んでいる沙都子が心配で気が向かないため少し早いとは思ったけれど床につこうと決めた。
 襖をそっと開けて奥の部屋を覗いてみると隙間から入る光に気づいたのか沙都子がこっちを見てぎこちなく微笑む。その笑顔にほっと一息つき並べた布団にするりと身体を潜り込ませた。ここ最近というもの布団を二間敷いていても一つの布団で一緒に寝るのが普通だったから、こうやって一人で一つの布団を占領するといつもと違って少し寂しい感じがした。――こんな事考えてるのはきっと私くらいよね、と乙女街道な思考に苦笑してしまう。

「梨花…今日は一緒の布団で寝ないんですの?」
「え?あ…、体調不良の沙都子にまでは手は出せないのです。だからボクは沙都子の寝顔を遠くで眺めながら寝る事にしますです」
「…そうですの、…離れて眠るのは寂しいですわね……」
「沙都子? 心細いですか?」
「…ええきっとそうなんでしょうね、いつも一緒に寝ていたからなんだか少し…」
「だったら一緒に寝ましょうなのです」
「……いいんですの?」
「いいも悪いも沙都子の体調を気遣っての事なのです、だから沙都子が大丈夫ならボクも沙都子と一緒に寝たいのですよ」
「ありがとうございますですわ、梨花」
「礼には及ばないのですよ、ボクも沙都子も同じ気持ちというだけの話なのです」
「そうですわね…」

 思いがけない沙都子の言葉に正直心が躍った。別に交わる事がなくたって一緒の布団で寝れるというだけで嬉しい。きっと季節の変わり目からの影響で体調を崩してしまったんだろうし、明日もまだ調子が悪かったら入江のところに行けばいい。最近例の症状は大分落ち着いてきているし2,3日もゆっくり休めばまた復活してくれるだろう。沙都子が元気になったら嫌っていうくらいまた愛してあげればいいだけの事なんだから、今日はゆっくり沙都子を休ませてあげよう。
 もしかして…ひょっとするとここ最近の行為は少し激しすぎたのかもしれない、大体連日連夜だとさすがの沙都子も身体にガタが来てしまうだろう。いくら求められているとは言え多少なりとも気遣いというものは必要よね、でも一度イッちゃった後の沙都子の反応が私のツボをゴスゴスと刺激しすぎるから私も暴走しかけちゃうわけで…いや暴走してしまうわけでついつい二度三度では飽き足らずそれ以上のものを与えてしまうのよね。あの快楽と辛さが入り混じった苦悶の表情が何とも言えなくて、もっともっと見たくなっちゃうし、それに最近の沙都子は快感度数(造語)が明らかに上がっていて何をしても感じちゃうし、やだやだなんて言いながら止めちゃうともっとしてくださいましなんて涙声で縋ってくるくらいなんだから一概に私ばかりが悪いというわけではないのよね。…ってなんでこんな事で私いいわけじみた事言ってるのかしら、とりあえず今日から沙都子が回復するまでは我慢するしかないわね。――うーんでも、沙都子と一緒に寝れるって分かっただけでここまでテンションあがるなんて私も相当ゲンキンだったのね。また新たな自分の一面を知ったわ。

 沙都子の温もりのある布団へ身体を滑りこませる。私とは違う沙都子の匂いが鼻腔をくすぐっただけで胸が切なくきゅんっと鳴いてしまう。きっと前よりももっともっと沙都子の事好きになってるんだろうな。
 いつもの癖で沙都子の方を向いて身体を寄せる。ちらりと上目遣いで沙都子を見ると…あら?この表情は――…

「…沙都子…どうしたのですか?」
「どうもしてないですわよ…」
「本当に? …ならどうして涙目なのですか?」
「そ、それはきっとあくびをしてしまったからですわね…」
「ふぅん…? …それならどうして沙都子のパジャマがこんなに乱れているのですか?」
「あ、暑くて…少しずらしてしまっただけですわ」
「暑い…? 沙都子、身体が熱いのですか?」
「…ん、え、あ…そうですわね、少し熱があるのかもしれませんわ」
「沙都子、手を出してください」
「え、ど、うしてですの?」
「もう一度言いますですよ? 沙都子、手を出してください」
「あ、あの…あの、梨花…」
「沙都子……手を出しなさい」
「……はい…」

 散々沙都子の表情は目に焼き付けているから大体この顔の時はこういう事を考えているなというのは、なんとなく分かるようになっていた。私が勝手に百面相と称している沙都子の表情はまだまだ見たことがないものもあるけれど今私の目の前に見える沙都子の顔、どう考えても具合の悪い顔つきではない。これは寧ろ―…

「手が濡れていますですよ?」
「……あの、梨花…」
「沙都子、具合が悪いのではなかったのですか? それともそれは嘘だったのですか?」
「具合が悪かったのは本当ですのよ、なんだか異様な眠気にとり付かれてしまって身体全体が本当にだるくて腰もお腹も頭も痛かったんですの」
「ではどうしてこんなことを?」
「分からないんですの、身体が熱くて…梨花に触れてもらいたくてどうしようもなくなってしまったんですの」
「だけど、自分をこうやってしまうのは…」
「……」
「沙都子の言葉はとても嬉しいのです、でもまだ身体が本調子ではないのですから少しは抑えた方が…」
「…梨花、それじゃぁあの…私のお願い聞いていただけませんかしら」
「ボクに出来て沙都子の負担にならない事なら、聞いてあげない事もないですよ? にぱー☆」
「ええ、梨花にしか出来ない事ですから安心してくださいまし」
「……も、もしかして…沙都子…!」
「…お願いします、私を抱いて下さいませんか」

 ――私の勘は大体当たる。それは一度見た世界の出来事だから。私は古手の巫女でオヤシロ様の使いだから予知が出来るとまで思われている事もある。
 ――私の推測はまあまあ当たる。それは何回も繰り返した人生があったから。私は100年生きた魔女だから外見の年齢とかけ離れた事も言える。
 ――私の沙都子論は結構当たる。それは私がずっとずっと沙都子を見続けていたから。私は生まれてから沙都子だけを見て沙都子だけしか好きにならなかったから沙都子マニアという言葉も似合うだろう。

「…だからってホントにそう言ってくるとは思いもしなかったわ…」
「…だめ、ですの?」
「だ、ダメって言うわけじゃなくて、こっちからしてみればカモネギ状態だから全然オッケー寧ろご馳走様、的な状況なのは確かよ? 確かなんだけど…でも沙都子の身体の調子が悪いと言ってるんだからまた無理させてしまう事もあるんだし…」
「梨花が…欲しいんですの」

 ――完全ノックアウトです。そんな涙目で頬染めて言われて断れる輩がいるだろうか?いるわけがあるまい。
 ということでそれでは古手梨花、参らせていただきます。