平成21年1月3日
不思議に思われる方はいらっしゃいませんか?
実はこれには和暦の知識が無いと謎は解けません
和暦は月の満ち欠けを基準とした太陰暦が基準となっているのですが
月の満ち欠けの周期は29.5日。12倍すると354日。
地球の公転周期に11日足らなくなります。
そこで江戸時代の天文学者渋川景佑が十九年に七回の割合で閏月を挿入し、
地球の公転周期である365日に近づけたのが天保暦と呼ばれる物です。
この天保暦は数ある太陰暦のなかでもっとも精度の高い物とされているらしいです。
天保暦に代表される和暦の基本的な考え方は
文字通り 春・夏・秋・冬
天保暦では今年の元旦は1月26日
つまり寒さが峠を越して暖かくなり始める時期が一年の始め
春になったら種を蒔き
秋になったら収穫を行う。
という考え方で暦を定めていたのです。
元旦夜明け前には皇居にて天皇陛下が四方拝と呼ばれる儀式を執り行います。
これは五穀豊穣と国家の平安を八百万の神に祈る為のもので、平安初期の嵯峨天皇から
1200年間欠かさず続けられてきました。
もろもろの
たみやすかれの
おいのりも
としのはじめぞ
ことにかしこき
これは大正天皇が皇太子時代父君の明治天皇が四方拝の儀式に陪席された際読まれた御歌だそうです。
今、日本人が元旦に初詣を行うのもこの皇室祭祀の「四方拝」が広まった物。
おせち料理の膳に並ぶ箸の両端が丸いのは、料理を摘まない側の端は八百万の神に料理を召し上がって頂くための物。
こうした日本人が本来持ち合わせていた伝統。
即ち民族の記憶は残念ながら、戦後すっかり失われてしまいました。
ここまでおかしくなってしまった日本国を普通の国に立ち直らせるには
私達の祖先がどんな生活を営んでいたのかを知ることから始まる。
と私は考えています。
最後まで読んで下さり有り難うございました。
皆様にとりましても良い一年で有りますように。
にこん様2号
最終更新:2009年01月12日 23:06