強制連行で連れてこられたと思い込む理由

★強制連行で連れてこられたと思い込む理由





呉善花:
在日の人たちにしても、植民地時代に自分の意志で積極的にきた人のほうがずっと多いんじゃないですか。
強制連行で連れてこられた人たちはほとんど帰ってしまったわけですから。

崔吉城:
そこはいいポイントです。事実はまさしくその通りなんです。
ところが、そうであるにもかかわらず、意識としてはそうじゃなくなっているんです。
自分も植民地のときに強制的につれてこられたのだと、これはアイデンティティとしてそうなってしまっているんです。

呉善花:
なるほど、意識と実際は違うということですね。

崔吉城:
実際は強制されてきたのではなくても、我々は強制されてきたんだという、そういう物語をつくって
それを自分の意識としてもつんです。ここが在日韓国・朝鮮人を考える場合のかなり大きなポイントです。
(中略)それで一世たちはそういう物語を二世、三世に懸命に教えるんです。

呉善花:
なんのために教えるんですか

崔吉城:
民族意識を守り、それを子孫に伝えるためです。


●呉善花、崔吉城『これでは困る韓国』1997年●





平成21年2月2日
まかぴー様 寄稿





最終更新:2009年02月15日 11:47
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