2009年2月22日 青森自民の政経セミナー麻生演説 要約版

2009年2月22日 自民党県連の政経セミナー(ホテル青森) に於ける麻生総理の演説要約。


自由民主党県連主催のセミナーに大勢ご参加いただきまして、まことにありがとうございます。

日本の中に国鉄といわれた時代から作りあげてきた鉄道網は日本の大きな財産と思っています。
鉄道は確かにイギリス人が作りましたが、
鉄道網は日本人が作ったんです。
東京で鉄道通勤者が58%います。大阪は40%
世界ではイギリスでさえ、8%です。
だから、東京はあれだけ人口密集地でも、滅茶苦茶な交通網ではない。
この鉄道網こそ日本の最大の財産の一つで有ると言うことをぜひ理解して頂かく必要があります。

今、攻めの農業という言葉が言われますが、
中国産のリンゴが 1個で25、26円。
日本のリンゴは800円ぐらい。
青森県のリンゴは1000円。
福岡県のイチゴが1粒400円で売れる。

なぜか?
うまいから、きれいだから、安心だから。

だからみんな高いお金を払う。
皆さん方が作りあげてきた、付加価値という立派な現実です。

農産物が高い、としか言わない人が沢山いる。
しかし非常に安心だという付加価値が付いている。

旨い プラス 安心。

これが世界中で評価されている。
攻めの農業の背景にはこれらのことがあるんです。
農作物は自然の影響を非常に受のも確かですが、
対策も予算、農政、きちんとやる必要があると思います。

相変わらずマスコミに非難されて、ご心配を掛けていますが
誠心誠意やる必要があると思います。

国民にとって最大の関心は景気だと思っています。
急激に悪くなるという事を去年の段階で学者でも言っていた人はいません。

我々の政策をマスコミは正確に伝えておりません。
これについて申し述べたいと思います。

9月15日、リーマンブラザースが倒産をしたことで世界中が金融不況に突入しました。
これが波及効果が極めて大きく、世界中が一斉に世界同時デフレ不況に陥ります。
しかも、これまで不況といどもどこかいい国が一つはありました。

今回は世界同時不況で例外なく193国全部不況。
過去に例はありません。
日本ではGDPの四半期ごとの名目成長率で年6.6%マイナスの予想です。

これは去年の10-12月をベースにした予想。
1-3月も同様に悪いという予想ですので、景気は極めて悪い、という想像したよりはる
悪い状況。
そこで、どう考えても景気対策が一番。
景気対策がない限りは、その他のものもよくはなりません。
例がないような異様な経済には、異例な対策を取らなければならない。
大胆な対策を打つことによって、世界で最初にこの世界同時不況から日本が抜け出なければならない。

そこで通常、三段ロケットと呼んでいる景気対策。
第1次の補正予算、これは11兆円のものを補正予算につくらさせていただいた。
第2段階が、第2次の補正予算で27兆円です。
そして今、審議頂いてます平成21年度予算が37兆円。
合計で75兆円の経済対策を打ち出していまます。

対策費用は予算と減税だけで国内総生産の約2%になります

これは世界でほぼ最大の経済対策です。
テレビなどの報道では 2 兆円の定額給付金事の話しか出ないが、
75兆円のうちの2兆円の話です
73兆円の話をしてもらわないといけない。
これを知らせずに

政府の経済対策は定額給付金だけという報道は間違いです。


今回の景気対策の内容はこれまでのように公共工事に50%以上頼るのではなく、
「生活者」「中小企業」「地方」というこの3つのキーワードが今回の予算の内容です。

ポイントは
「家計を支援する。」。
「雇用を安定させる。」
職を失った人、住居も無くなるいう人に対しては雇用促進住宅として住居を提供させていただいております。

「派遣労働者」「フリーター」という方を正式に採用して頂いた会社には1人当たり50万円から100万円の助成を

雇用保険料を引き下げて標準家庭で約2万円安く。

地方自治体には4000億円の基金を作り新たな雇用をつくって頂く。高齢者の介護とか、色々な形で将来に繋げる事業にして頂く。


家計の支援は、定額給付金は、子供2人の標準家庭で合計6万4000円。
是非、使って頂く。
知事のお話をでは商店会で一緒になってやろうとしておられる。
県も支援をしておられる。
この動きは全国各地で出てきている。

少子化対策はいわゆる妊婦健診これは全額ただにします。子どもを生むに当たって現金を必要としないということを考えております。

そして減税
住宅ローン減税の控除枠は、過去最大の600万円の減税。
自己資金で省エネ改修やバリアフリー改修する方も減税します。
ローンを借りなくても減税します。

次に中小企業。
中小企業に関しましては資金繰りです。
年末緊急保証、また特別貸付枠をやらせてもらいます。
9兆円の予算を組みましたら、35万社を超える会社が申し込み頂き、総額 7兆円の実績が有ります。

これだけの企業が倒産しなくて済んだ。と言うことだと思っております。
ここで働く人の雇用が守られたということ大きいと思っております。
新聞など全く報道して貰えませんが我々としては最も効果が大きかったのは、この金融支援だったと思います。



今回、どういうわけだか知りませんが、
野党のおかげでなかなか通らない第2次補正関連予算
が通ると、先ほど申し上げた本年度末対策用に約30兆の資金繰り対策をやらせて頂けます。是非商工会、商工会議所などに相談に行っていただければ窓口できちんと対応してくれると思います。

税制改正もやらなければならないと思い、ここ2年間に限って、中小企業の法人税を18%まで引き下げます。
また、中小企業が資金繰りができないために、長く育ててきた従業員を解雇しなければならないということがないように、
具体的には雇用調整助成金というものをご用意させて頂いているところです。
同時にこういう中小企業の親父さんが自分の息子に仕事を継がせる為に
商売・工場を閉鎖しないで続けて頂ける事を条件に、相続税が課税されないようにしております。
土地の税金を払ったらあとは仕事ができないというような状況がなくなるということです。これは地方の商店街にとっても非常に大きなものだと思ってます。

 地方これは3つ目のキーワード。
地方が元気にならないと日本は元気にならない。
雇用創出は雇用が地方で起きないと駄目です。
雇用が地方で起きるためには、雇用創出のために、地方公共団体に4000億円で基金をつくり、地方活性化緊急基盤整備交付金も6000億円創設している。
また、高速道路も、民主党が止めた法案が通れば、
高速道路は休日はどこまで走っても1日1000円になる。東京まで行っても1000円になる。

平成21年度の予算は、地方が自由に使えるお金を、1兆円新たに地方に増額しました。
また、道路特定財源の一般財源化に伴って、柔軟に使えるように、地域活力基盤創造交付金9400億円を創造することにより使い勝手が良くしました。
あの人は人が良いからと知事にしてはダメ。そう言う地代ではない。
地域の首長さんに地域を経営して貰うのです。その為に権限と財源がいる。
地方に大きく振っていくわけです。
地方公共団体が市場間を通して競争が起きるようにする。
同じような地域構成なのにあっちは良くて、こっちはおかしいのか、
それは経営者(首長)が悪いんです。そんな首長を選んだ住民が悪いんですと。
強い権限を渡すから自己責任をそういう具合に考えていただかないとならない。
ここだけははっきりしておこう。会社と同じことにします。
やる気ある市町村からは大変喜ばれている。

我々は、行政改革などいろいろなことをやらなければいけない。
官僚の天下り、わたり、なんていう話も、
私はこれを今年度で止めさせて頂きます。
予算配分をつけてあげるからとか、役所の権限を匂わせながら、(地方に)天下るのは、無駄をつくっていることにもなります。
歴代内閣が全部失敗しましたが、天下りは止めさせて頂きます。


 これらの予算を早期成立させて実行する事が、景気を早く良くする最良の方法です。
今回異例ですが1月5日から国会を開会させて頂きました。
これはあまりこれまで例がありません。これには(野党)から新年会が出来ないと文句が来ましたが、しかし異常な事態なのだから、我々としても異例の対応をするべきです。お陰様で補正予算には1月27日に成立しました。
しかし関連法案は未だに参議院で民主党が反対しているから実行に移せない。
定額給付金、配れません。
高速道路1000円も出来ません
アメリカでチェンジをといって成功したから、(日本)もチェンジと言っている人も居ます、果たして民主党に任せることが出来ますか?

アメリカで大統領が変わった。それによってただちに予算を組み上げ実行に準備中。
(しかし)日本では予算が成立したんです。成立したのに実行させないのが(日本の)民主党です。何のためかなのかよく分かりません。

次に(民主党も)経済対策というのをやっておりますが、財源の裏打ちが無い物です。色々と耳障りのよいことを言ってます。
高速道路は自民党は1000円だが、民主党はタダ、全部タダだ。
そうすると、
高速道路の収入は2兆円あるのですが、これが入ってこなくなる。
そうすると補修どうするのですか?
借金の返済は誰がするのですか?と言ったら、
高速道路に乗っていない方も(税金で)払うことになる。おかしくないですか?

こういったことはきちんとやらなければなりません。
そのためには、中福祉をやるのであれば負担も中負担をお願いします。
負担は少で、福祉は中で、はできません。
今のマスコミの話を聞いていると、年金が将来なくなるみたいに聞こえるが、そんなことはありませんよ。年金は間違いなくきちんとわれわれは対応していきます。そういったようなことを明確にしておかなければならないと思います。

 現在のような景気が悪いときに増税なんて言う人がいます。
私は景気が3年たってよくなったら、増税という話をしているのです。
だから当然のことながら、景気回復に全力を傾けると申し上げている。

同時に日本は国際的には凄く期待をされている国です。
我々にとって極めて戦後、最も厳しい状況になっているのは確かです。
しかし日本では銀行は潰れておりません。
世界中アメリカでヨーロッパで、多くの銀行がつぶれた。日本では1997年-98年にかけて、多くの金融会社が潰れました。あれよりもっとも規模の大きい倒産が欧米で起きています。しかし、日本で銀行が倒産しているところはありません。明らかに状況は日本のほうがはるかにいい。
アメリカは10ケ月で500万人職を失っているのが今の状況です。
日本はまだましですが厳しいことは間違いない。
だから世界の中でもやるべきことはやらないといけない。
だからテロ(対策)に支援します。
インド洋での海上自衛隊の補給艦は世界で絶賛されています、
20歳代前半の若い隊員が日本のブランドとして絶賛されている、
我々は誇りに思ってしかるべきです。

今、ソマリアで海賊が出る。日本の船は年間約2000隻、その船が襲われる。相手は海賊です。我々は守らなければならない。
3月には法案を整備して海上自衛隊を送り出したい。
ところが民主党は国連決議に従うと言いながら結論が出せない、
なんでやらないんですか。私にはよく分かりません。

いずれにしても自民党は、
サービスを増やすためには財源が必要。
テロとの戦いには自衛隊が必要。

国民生活を考ると自民党が一番の能力があると確信しています。
自民党以外に経済対策をきちんとやる政党がどこにありますか?
批判が有るのは当然です。
批判を乗り越え与党としての責務を果たさなければならない。

 9月に衆議院の総選挙を迎えます。政権選択の選挙と言われますが、
具体策が出せない政党に政権を渡したら不安だと思いませんか?
どういうことをするんですか?

我々はあのいい加減な教科書を変えました。
一方はおじいちゃんとおばあちゃんと一緒の写真、
もう一方は犬と子供と一緒の写真。
両方家族と。
うまいように書いてあるように見えるでしょう。
犬と子供もおじいちゃんとおばあちゃんも一緒の扱い。おばあちゃんは犬と同じか、こんなふざけた話がどこにあるのか、と言って当時やりあったことがあります。
相手はご存じ日教組です。
私はそういうところとは断固戦っていく。
教育というのは日本の根幹でしょうが。
こういったものをきちんとやりきれる政党、それが自民党なんだと思っています。
私は日本という国をこの状態で混乱の中に放り出すということは、無責任だと思います。

自民党はまなじりを決して不安をつくりだしている、(民主)党と戦わねばならない。

この景気対策を確実に実行し
日本はやはり世界から頼りになる国として、信頼される国に変えていかなければならない。
技術も思想、哲学、それを裏付ける経済的余力も一番持っている国が日本だと確信し、日本人として生まれて良かったと思えるようにしていく、
それがわれわれ自民党に与えられた責務だと思い、その先頭に立って戦う覚悟です。

有り難うございました。

原文はこちら






平成21年2月25日
にこん様2号記す




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最終更新:2009年09月12日 03:13
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