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歴史を正視するということre

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問答有用掲示板より転載

12908 Re:歴史を正視するということ とほほ
2002/02/08 02:45 > 歴史修正主義と言われますが、歴史の評価は常に揺れ動くものです。歴史上の出来事が終わった時点での評価が永遠に続くことはありません。



私はこの議論になるとよく上野千鶴子さんの下の文章を引用する事が多いです。


こう言ったからといって、わたしは「事実とは観念の構築物にすぎない」というカント主義を採用しているわけではない。「事実」を「事実」として定位するもの、ある「事実」に他の「事実」以上の重要性を与えるもの、ある事実の背後にあってそれと対抗する「もうひとつの現実」を発掘するものは、それを構成する視点にほかならない、と言いたいだけである。社会的構築物としての「現実」とは物質的なものであり、わたしたちはその中で正統性を付与されたものだけを事実と呼び慣わしてきた。

#「ナショナリズムとジェンダー」、上野千鶴子、青土社 より引用。


おそらくzzzさんもこれと同じ事を主張したいのだと思いますし、私もこう言う考え方には賛成であり、歴史は常に再審されていかねばならないと思います。
ただ、ホロコースト否定論や南京事件否定論はこうしたリビジョニズムの衣をまとったものであります。定説というものに対し批判的に論理を組み立ててみる事は重要な事ですが、破綻した論理を何度も繰り返す事は決してリビジョニズムではありません。
論理の破綻は破綻として素直に受け入れ

【「事実」を「事実」として定位するもの、ある「事実」に他の「事実」以上の重要性を与えるもの、ある事実の背後にあってそれと対抗する「もうひとつの現実」を発掘するもの】
を探求してはじめて「歴史を再審する」正当性があるのです。

zzzさんがこうしたリビジョニズムの視点から歴史を考えられるのであれば、正に「従軍慰安婦問題」などは「わたしたちはその中で正統性を付与されたものだけを事実」としてその悪性を認識した立場を理解されている事と思います。
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