Claim CC040:
Anthropologists disagree about what the human family tree looks like. Every new discovery seems to give reason to redraw the tree, whereas we would expect the tree to become clearer as discoveries accumulate.
人類学者は人類の系統樹がどのようなものかについて一致していない。発見が積み重なれば系統樹は明確になると期待できるはずなのに、新たな発見にはいつも系統樹を書き換える理由がある。

Source:
Watchtower Bible and Tract Society, 1985. Life--How Did It Get Here? Brooklyn, NY, p. 88.

Response:
  1. 不一致点を指摘することは、一地点から目をそらす意図がある。現生人類がアフリカのアウストラロピレクスから進化したことや、現生人類につながる系統と共存していたホミニドがいたことなどについて専門家に意見に大きな違いはない。
  2. 不一致点の多くは誇大な報道上のものである。他のホモエレクトス化石が発見された場所と同じ場所で同時代のホモエレクトスの化石が発見されると、新聞は「新たな化石はホミニドの系統樹を支持するもの」とは書いて報道することはない。そのような化石は、考古学者以外にとってはニュースではない。新発見しか報道されない。
    不一致点は、感動的な物語を作るための誇大宣伝によるものでもある。人類学者はこれまでの理解を覆す発見を求めている。そして新聞記者はそのような記事を求めている。その結果、小さな差異が誇大宣伝されることになる。
  3. 不一致や不確かさは、新たな科学的発見が起きている分野にはつきものである。考古学では新発見は稀なことではない。したがって、最初は新たな発見には不確かさがつきまとう。しかし、考古学のコアは成熟した科学である。不確かさと不一致は最小限のものである。
  4. 不一致は解決される。これは創造論には見られない科学の重要な特徴である。新たなデータが発見されると、データは我々の持つ疑問に答える。たとえば、かつてはネアンデルタール人と現生人類が別種なのかわからなかった。分子化学の証拠により、今では別種であることが強く示されている[Krings et al. 2000]。言語の起源のように、現在ある記録では答えられない疑問もある。しかし、我々の疑問の多くは答えが出るし、現に出ている。

References:
  1. Krings, M. et al., 2000. A view of Neandertal genetic diversity. Nature Genetics 26: 144-146.







最終更新:2011年03月04日 22:35