Claim CE260:
The hypothesis that the solar system formed from the collapse of a revolving nebula is contradicted by the fact that three planets and several moons revolve backwards.
太陽系は回転する星雲が降着して形成されたという仮説は、3つの惑星が逆方向に自転し、幾つかの衛星が逆方向に公転していることと矛盾している。

Source:
Brown, Walt, 1995. In the Beginning: Compelling evidence for creation and the Flood. Phoenix, AZ: Center for Scientific Creation, p. 19.

Response:
  1. 逆行惑星や逆行衛星は星雲仮説とまったく矛盾しない。星雲のガスとダストが微惑星に降着するのが、星雲仮説の一部をなしている。そして、カタストロフィックな衝突が、星雲仮説の惑星の形成部分をになっている。そのような衝突やその他の自然な過程で、逆方向に自転する惑星や逆方向に公転する衛星を説明できる。

    逆方向に公転している衛星は、土星や木星のような巨大惑星の小さなアステロイドサイズの衛星と、海王星の衛星トリトンと、冥王星の衛星カロンだけである。木星と土星の小さな逆行する衛星は、おそらく太陽系形成からずっと後に、巨大惑星の捕獲されたアステロイドである。実際、逆行軌道に捕獲するのは簡単である。海王星の衛星ネレイドは非常に離心率の大きい軌道をしている。これは強引な捕獲が起きた結果だと考えられる。冥王星とカロンの系は同じ面を向けて公転しているが、テクニカルには逆行していて、潮汐的に向きが固定されているものである。太陽系外惑星方面の小天体や二重惑星(冥王星とカロン)は衝突もしくは重力捕獲で形成されたと考えられる。これは星雲仮説に反しない。
    天王星は黄道面にほぼ鉛直に自転している。これは惑星形成過程で、原始惑星が中心を外した衝突をした結果かもしれない。金星は逆方向に自転しているが、非常にゆっくりであり、自転軸は軌道面にほぼ正確に鉛直である。この惑星の時点では順方向に自転していたが、太陽および惑星の潮汐力が高密度の大気に働いたことが、現在の状況の原因だと考えられる。すべての内合で金星が地球に対して同じ面を向けていることは、おそらく偶然ではない。というのは金星に対して働いている潮汐力への寄与が最も大きいのが地球だからである。

  2. 軌道公転運動が太陽系の角運動量の99.9%を占めている。もし、太陽を巡る幾つかの惑星が逆方向に公転していたり、軌道面が大きく違っていたりしたら、星雲仮説にとって重大な問題となる。しかしながら、すべての惑星は同じ方向に公転しており、ほぼ同じ軌道面であることは、星雲仮説を支持している。さらに、巨大惑星の構成成分が太陽とほぼ同じ水素とヘリウムであることも星雲仮説を支持している。巨大惑星は多くの軽い元素を引き付けておけるが、地球や火星のような小さな惑星はそうではない。




なお原文が書かれた後に、冥王星は準惑星(dwarf planet)に格下げになっている。




最終更新:2011年08月07日 21:00