Claim CC351:
ロンドンの始祖鳥の標本の羽毛の印影(impressions)は捏造された。その証拠は:
  • 羽毛の印影(impressions)は雄板(main slab)にあって、雌板(counterslab)にない
  • 羽毛のある領域と羽毛のない領域の表面の模様が違っている
  • 少し持ち上がった死骸は、雌板の凹とマッチしない
  • 羽毛は二重刻印されている
  • 骨と羽毛を横切っているクラックはセメントに置き換えられた後に雄板(slab)が少し動いて形成されたかもしれない
  • 拡大すると、標本の化石部分とそれ以外の部分の石灰岩が異なる
  • 化石部分の基質内に未知の物質がある
  • X線化学分析で、化石部分にケイ素や硫黄や塩素があるが、それ以外の部分にはないことが示された。

これらの点は羽毛の印影(impressions)は、誰かがセメントのような基質に羽毛を押し付けて作って石版にくっつけて作られたものであることを示している。羽毛がなければ、始祖鳥は恐竜サイガクリュウと同定され、中間化石にはならない。

Source:
  1. Watkins, R. S., F. Hoyle, N. C. Wickramasinghe, J. Watkins, R. Rabilizirov, and L. M. Spetner, 1985a. Archaeopteryx -- a photographic study. British Journal of Photography 132: 264-266.
  2. atkins, R. S. et al., 1985b. Archaeopteryx -- a further comment. British Journal of Photography 132: 358-359,367.
  3. Watkins, R. S. et al., 1985c. Archaeopteryx -- further evidence. British Journal of Photography 132: 468-470.
  4. Hoyle, Fred, N. C. Wickramasinghe and R. S. Watkins, 1985. Archaeopteryx: Problems arise -- and a motive. British Journal of Photography 132(6516): 693-695,703.
  5. Hoyle, Fred and C. Wickramasinghe, 1986. Archaeopteryx, The Primordial Bird, Christopher Davis, London.
  6. Spetner, L. M., F. Hoyle, N. C. Wickramasinghe and M. Magaritz, 1988. Archaeopteryx -- more evidence for a forgery. British Journal of Photography 135: 14-17.

Response:
  1. 文献で十分に裏付けられた状況のもとで、他に異なる時に異なる場所で見つかった9個の始祖鳥の化石がある。これらのうち少なくとも6個は明確な羽毛がある [Charig 1986; Wellnhofer 1993; Mayr et al. 2005]。Maxburgの標本では、羽毛は骨の下に続いていて、ときには層理面の中で生ずる樹枝状結晶の上にあり、ねつ造の可能性は否定される [Charig 1986]。さらに、他にも羽毛のある恐竜が発見されている。
  2. 小さな骨折が方解石で埋められていて、羽毛と骨の両側に広がっている。これは羽毛と骨が同じ起源であることを示している。それらは雄板(slab)と雌板(counterslab)で完全にマッチしていて、これら2つがマッチしていることを示している[Charig 1986]。これらの骨折は普通は目に見えない。19世紀の捏造者たちはその存在すら気づくことはなく、とても複製などできない。
  3. 雌板(couter slab)の「二重刻印効果」は化石化の過程による。羽毛の下で羽毛を分解する細菌が増殖し、これにより沈殿物が落ちて石化し、硬化した羽毛の印影 (impression)が保存される。羽毛が腐食して消え去ると、沈殿物は表面のキャストを創り出す[Davis and Briggs 199]。石化した細菌を含む、この過程の証拠は、高倍率で見ることができて、それらしく捏造することは不可能である。
    微細な印影 (impression)がないのは、始祖鳥の身体が平らな面に十分に沈み込まなかったことによる。化石の大半は海底から、化石の周囲や上に溜まった堆積物の中へ入っている。頁岩が最初の海底面に沿って割れると、上部にのみ化石が残り、下部は死骸が海底に作った印影(impression)のみが残る。このパターンがSolnhofen化石の典型例である[Swinburne 1988]。
  4. 化石のある部分と化石のない部分の表面の模様の違いは、動物の死骸の印影(impression)によるものである[Charig 1986]。
  5. 持ち上がった死骸は自然なイレギュラーである。対応する凹が雌板(counterslab)にないものはない。表面の片側が破壊されない限り、両側は一致する[Charig 1986]。
  6. 二重刻印は印影ではない。それらは基礎をなす羽毛である。二重刻印は単一刻印よりも捏造がむつかしい。
  7. オリジナルの雄板(slab)とSoetnerがセメントだと主張するものにあるヘアラインクラックは、いずれも方解石で埋められている。さらにクラックは雄板(slab)と雌板(counterslab)でマッチしている[Charig et al. 1986]。セメントで固められた後にできたクラックなら、いずれもが方解石で埋められるようなことはない。
  8. 概観上の違いはSEM写真撮影の解像度の違いによる[Nedin 1997]。
  9. 未知の物質は明らかに石灰岩母体にはない[Spetner et al. 1988, Figs 4b-f]。表面の炭酸塩はダストである。
  10. 化石のある部分と化石のない部分の化学組成の違いは、化石領域に塗布された保存剤によるものと考えられる[Nedin 1997]。

Links:
  1. Nedin, Chris, 1997. On Archaeopteryx, astronomers, and forgery.

References:
  1. Charig, Alan J. et al. 1986. Archaeopteryx is not a forgery. Science 232: 622-626.
  2. Davis, Paul G. and Derek E. G. Briggs. 1995. Fossilization of feathers. Geology 23(9): 783-786.
  3. Mayr, Gerald, Burkhard Pohl, and D. Stefan Peters. 2005. A well-preserved Archaeopteryx specimen with theropod features. Science 310: 1483-1486.
  4. Nedin, Chris. 1997. (see above)
  5. Spetner, L. M., F. Hoyle, N. C. Wickramasinghe and M. Magaritz. 1988. Archaeopteryx - more evidence for a forgery. British Journal of Photography 135: 14-17.
  6. Swinburne, N. H. M. 1988. The Solnhofen Limestone and the preservation of Archaeopteryx. Trends in Ecology and Evolution 3(10): 274-277.
  7. Wellnhofer, P. 1993. The seventh specimen of Archaeopteryx from the Solnhofen Limestone. Archaeopteryx 11: 1-47.

Further Reading:
  1. Majka, Christopher, 1992. Archaeopteryx - is this bird a fraud? New Brunswick Naturalist



最終更新:2009年08月09日 17:49