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概要


Wedge戦略は、インテリジェントデザインを中心とするネオ創造論宗教アジェンダを進めるために活動する組織であり、インテリジェントデザイン運動の中心であるDiscvoery Instituteの執筆した政治および社会的行動計画である。この戦略は広く社会、政治、学術アジェンダで、最終到達点は神の現実性の主張である。[ wikipedia:he Wedge Document ]


出典



本文(和訳)


THE WEDGE STRATEGY

CENTER FOR THE RENEWAL OF SCIENCE & CULTURE
DISCOVERY INSTITUTE(1999)

INTRODUCTION(イントロダクション)

人間が神の形に似せて創られたという命題は、西洋文明が構築された基盤原則のひとつである。その影響は、そのすべてでないにせよ、代議制民主主義、人権、企業活動の自由や芸術および科学の発展を含む西洋の偉大な業績の多くに見られる。

一世紀少し前に、この基本的な考え方は、現代科学の発見に近づく知識人による大規模の攻撃を受けた。伝統的な神と人間の概念の両方をデバンクし、チャールス・ダーウィンやカール・マルクスおよびジーグムント・フロイトのような思想家は、人間をモラルと精神的な存在ではなく、純粋に非人格な力によって規定された宇宙に居住する動物や機械であって、その挙動とまさに思考が確固たる生物学と化学と環境に支配されていると描写した。現実に対するこの唯物論的考え方は結局、政治家や経済から文学や芸術まで我々の文化の事実上すべてに感染した。

この唯物論の勝利の文化的影響は破滅的であった。唯物論者は客観的な道徳規準の存在を否定し、我々の挙動と信念を環境が支配すると主張した。そのような道徳の相対主義は、社会科学の多くの分野で無批判に採用され、現代の経済学や政治学や心理学や社会学の多くの基盤となっている。

唯物論者はさらに、人間の思考と挙動は生物学と環境に支配されると主張することで、個人の責任感を蝕んだ。その結果は、刑事裁判や製造物責任や福祉の現代的アプローチに見て取れる。唯物論者のスキームにおいては、誰もが犠牲者であり、誰もが自らの行動に責任を持てない。

最後に、唯物論は、ユートピア的理想主義の伝染力の強い菌種を大量に産み出した。科学的知識を適用することで完璧な社会を構築できると考えて、唯物論の改革論者は地上に天国を創りだすという偽りの約束をする高圧的な政府計画を主張した。

Discovery InstituteのCenter for the Renewal of Science and Cultureはまさに唯物論とその文化的遺産の転覆させようとしている。自然科学や人文科学および社会科学の指導的な学者たちを集めて、センターは生物学や物理学および認知科学の新しい成果を調査し、科学的唯物論についての重大な疑いを投げかけ、自然についての広い有神論的理解への扉を再び開いている。センターは、唯物論を超えた生命の可能性について、独自の研究に共同研究資金を提供し、学会を開催し、政策決定者に説明する。

センターはDiscovery InstituteのシニアフェローであるDr. Stephen Meyerが指揮をとる。Dr. MeyerがWhitworth Collegeの哲学の准教授であり、歴史と科学哲学の学位をCambridge Universityで取得している。Dr. MeyerがAtlantic Richfield Companyで地球物理学者としての職務を経験した。


ウェッジ戦略

  • Phase I. 科学的研究と執筆と広報
  • Phase II. 広報と世論形成
  • Phase III. 文化的対決と一新


ウェッジプロジェクト

Phase I. 科学的研究と執筆と広報

  • 個別の研究共同プログラム
  • 古生物学研究プログラム(Dr. Paul Chien et al.)
  • 分子生物学研究プログラム(Dr. Douglas Axe et al.)

Phase II. 広報と世論形成

  • 出版による広報
  • 世論形成者の会議
  • キリスト教護教学セミナー
  • 教員教育プログラム
  • 署名記事
  • PBSあるいは他のテレビ局の番組共同制作
  • 広報素材・出版物

Phase III. 文化的対決と一新

  • 学術的・科学的挑戦会議
  • 教員教育についての潜在的法的行動
  • 研究共同プログラムを社会科学と人文科学にシフトする


5ヵ年計画の概要

唯物論の社会的影響は破滅的である。症状として、それらの結果は確かに対処の意味がある。しかしながら、唯物論を撃破するには、それを元から絶たねばならないことがわかっている。その元は科学的唯物論である。これはまさに我々の戦略である。優勢な唯物論的科学を巨木として見れば、我々の戦略は"Wedge" (くさび)として機能し、比較的小さくても、最も弱いポイントに適用すれば、幹に分割できるように意図している。この戦略のまさに始まりは、1991年の"Darwinism on Trial"および"Reason in the Balance and Defeatng Darwinism by Opening Minds"におけるPhillip Johnsonのダーウィニズム批判であった。Johnsonの本に続いて非常にうまくいったのがMichael Beheの"Darwin's Black Box"である。我々はこの勢いにのって、インテリジェントデザイン理論と呼ぶ唯物論的科学理論の肯定的科学的代替理論でくさびを広げる。デザイン理論は唯物論的世界観の息苦しい支配をくつがえし、かつキリスト教と有神論の確信と調和した科学に置き換えることを約束する。

ウェッジ戦略は3つの独立したフェーズに分割できるが、それはラフなものであり、厳密に時間順ではない。適切な支持があればフェーズIとIIの目的の多くをこの5年(1999-2003)で達成できると信じている。そして、フェーズ3が始まる。

  • Phase I. 科学的研究と執筆と広報
  • Phase II. 広報と世論形成
  • Phase III. 文化的対決と一新

フェーズIは、この後に続くすべてにの不可欠の部分である。しっかりとして学識と研究と議論がなければ、プロジェクトは説得するのではなく、洗脳しようとするだけになってしまうであろう。我々が科学史から学んだことは、反対する勢力を数で圧倒する必要はないということである。科学革命はふつうは普及している偏見のよって盲目になることがなく、急所すなわち、思考のシステムのヒンジとなる重大な論点において、創造的研究ができる少数の比較的若い科学者のグループによって始められる。従って、フェーズIでは、唯物論の建物にヒビを入れるであろうサイトでの活力ある執筆および研究を支援する。

フェーズIIの主たる目標は我々の考えを一般に受け入れさせる準備をすることである。適切に公表されなければ最良かつ最も真理である研究は読まれることもなく、使われることもない。この理由から、我々は、シンクタンクのリーダーや科学者や学者、議会スタッフやトークショーの司会者、大学や神学校の学長や評議会、将来のタレントや潜在的な学界の同盟者たちとともに、印刷物や放送における影響力のある個人を養成し確信させることにつとめる。政治、ジャーナリズムおよび公共政策における長き職歴により、Discovery Institute所長Bruce Chapmanは、貴重な知見とキーとなる署名記事執筆者やジャーナリストや政治のリーダーの知人をこのプロジェクトにもたらす。科学者や学者とメディアと政治の結合によってウェッジ戦略を比類なきものにし、単なる学術の枠内にとどまることを防ぐ。他の活動は、インテリジェントデザインとその含意についてのPBSドキュメンタリーの制作と一般向けの署名記事の出版を含む。影響力の大きいオピニオンメーカーに焦点をあわせ一方、我々は我々の天性の支援者たち、すなわちキリスト教徒たちの中に、一般の支援の拠点を築くことにつとめる。我々はこれを護教論セミナーを通じて行う。我々はより広い文化中の私たちの考えを「通俗化する」とともに、信者が信仰を裏付ける新しい科学的証拠を持てるように支援する。

フェーズIII. ひとたび研究と執筆が完成し、一般人がデザイン理論を受け入れる準備が整えば、我々は、枢要な学界への挑戦、学界で唯物論的科学の主唱者たちとの直接対決へ進む。さらに、我々は公立学校の理科のカリキュラムへのインテリジェントデザインの組み込みへの抵抗に対応する可能な法的支援を追求するだろう。デザイン理論への関心と広報と影響力により、科学的唯物論者をデザイン理論家との公開討論に引き込むことになるだろう。我々はその準備ができているだろう。社会科学および人文科学への強化により、我々は、唯物論の特定の社会的影響および科学の中でそれを支援するダーウィニズムの理論を指弾するようになるだろう。


到達点

最終到達点

  • 科学的唯物論とその破壊的な道徳的、文化的および政治的な遺産を撃破すること
  • 唯物論的説明を、自然と人間が神によって創造されたという有神論的理解に置き換えること

5年後の到達点

  • インテリジェントデザイン理論が科学において代替理論として受け入れられ、科学的研究がデザイン理論の観点から行われるようになるのを見ること
  • 自然科学以外の分野でデザイン理論の影響の始まりを見ること
  • 教育と生命問題および法的そして個人の責任についての主たる新しい論争を全米的議題にするのを見ること

20年後の到達点

  • インテリジェントデザイン理論が科学における支配的な見方となっているのを見ること
  • 自然科学における分子生物学と生化学と古生物学と物理学および宇宙論、人文科学における心理学と倫理学と政治および神学を含む特定分野にデザイン理論が適用されるのを見ること。芸術にその影響を見ること
  • デザイン理論が我々の宗教的、文化的、道徳的および政治的生活に浸透するのを見ること

5カ年計画の目的

  1. 2003年までにデザイン理論家とダーウィニズム信奉者の間の主な公開討論
  2. デザインおよびその文化的含意(性・ジェンダー問題、薬物、法律および宗教)についての30冊の本の出版
  3. 我々のフェローによる100の科学的と学術的および技術的な記事
  4. 全米メディアでの重要な報道
  5. タイムまたはニューズウィークのような主なニュース誌上のカバーストーリー
    • NOVAのようデザイン理論を公平に扱ったPBSの番組
    • 第3者メディアによるデザイン運動に好意的な署名記事とコラム
  6. 精神的な文化的一新:
    • メインストリームの一新運動がデザイン理論からの洞察を使い始め、唯物論の影響を受けた神学を否認し始める
    • 主たるキリスト教会が伝統的な創造の教義を守り、ダーウィニズムを否認し始める
    • 自然主義的前提を拒否する神学校が増える
    • セクシャリティや中絶や神への信仰についての世論調査での肯定的な理解
  7. 10州が、理科のカリキュラムにおけるイデオロギーの不均衡を是正し、インテリジェントデザイン理論を含むようになる
  8. 科学上の業績:
    • イスラエル、英国および米国の外の他の有力な国々の活発なデザイン運動
    • 10人のCRSCフェローが主要大学で教える
    • 2つの大学で、デザイン理論が支配的な見方になる
    • デザインが社会科学のキーコンセプトになる。デザイン理論についての法的な革新運動による


活動計画

活動
  1. 執筆と出版について、研究共同プログラム
  2. 古生物学のDaul ChienのChengjangのカンブリア化石発見や、分子生物学のDoug Axeの実験研究など、急所の最前線研究への資金提供
  3. 教員教育
  4. 学術的会議
  5. オピニオンメーカーのイベント&会議
  6. 同盟の形成や将来の科学者や指導者の徴募および、シンクタンクや社会権利擁護団体や教育組織機関や協会や宗教団体や基金やメディアの発信元との戦略的関係
  7. 護教セミナーや講演会
  8. 署名記事と一般向け執筆物
  9. ドキュメンタリーなどのメディア制作
  10. 学術的な論争
  11. 資金調達および発展
  12. 一般的な管理上の支援

ウェッジ戦略の進捗概要


二人の CRSCフェロー、William DembskiとPaul Nelsonが、著名な非宗教大学出版局Cambridge University Press および The University of Chicago Pressから本を出す。(ひとつはダーウィニストの唯物論批判、もうひとつは強力な代替理論の提唱)

Nelsonの本「On Common Descent」は著名なシカゴ大学の"進化論モノグラフ"シリーズの17冊目で、はじめてのネオダーウィニズム批判である。Dembskiの本「Design Inference」は出版の2ヶ月前の6月に品切れになった。

これらの本は、ハードカバーが9刷のあとペーパーバックになっているMichael Behe'の「Darwin's Black Box」(The Free Press)に強力に続くものである。「Darwin's Black Box」はこれまでに、6つの外国語に翻訳された。彼の本の成功により、McGraw Hillのような非宗教出版社からの次の出版の依頼が来るようになった。これは突破口である。

InterVarsity は我々のアンソロジー「Mere Creation」(Mere Creation Conferenceをベースとした)をこの秋に出版し、Zondervan はフェローであるJohn Mark ReynoldsとJ.P. Morelandが編集した「Maker of Heaven and Earth: Three Views of the Creation-Evolution Contoversy」を出版する。

McGraw Hillが、MeyerとDembskiとNelsonからの「Uncommon Descent」についての提案を求めた。最後に、Discovery InstituteのフェローであるEd Larsonがスコープ裁判を再考した「Summer for the Gods」でピューリッツァー賞を受賞した。また、InterVarsityは彼が共著の自殺幇助を批判する本「A Different Death」を出版した。


学術的な記事

我々のフェローが最近、主要な科学および学術誌に論文が掲載された。
  • The Proceedings to the National Academy of Sciences,
  • Nature,
  • The Scientist,
  • The American Biology Teacher,
  • Biochemical and Biophysical Research Communications,
  • Biochemirtry,
  • Philosophy and Biology,
  • Faith & Philosophy,
  • American Philosophical Quarterly,
  • Rhetoric & Public Affairs,
  • Analysis, Book & Culture,
  • Ethics & Medicine,
  • Zygon,
  • Perspectives on Science and the Christian Faith,
  • Relgious Studies, Christian Scholars' Review,
  • The Southern Journal ofPhilosophy
  • Journal of Psychalogy and Theology
第1期の共同研究の結果が非宗教学術誌において、さらに多くの論文が印刷中もしくはレビュー待ちである。我々自身の学術"Origins and Design"は、CRSRフェローと他の科学者による学術論文を取り上げている。

テレビとラジオ出演

1997年中に、我々のフェローが多くの(キリスト教系と非宗教系の)ラジオ番組に出演し、5つの全米テレビ番組 TechnoPolitics, Hardball with Chris Matthews, Inside the Law, Freedom Speaks, and Firing Lineに出演した。我々がPBSと11月に制作した「TechnoPolitics特別版」はプロデューサーのNeil Freemanが次のエピソードの放映を決定したような前例のない視聴者の反応をもたらした。我々の知的アジェンダへの彼の熱意は、Phillip Johnsonと二人の我々のフェロー Michael BeheとDavid BerlinskiをフィーチャーしたWilliam F. BuckleyのFiring Line特別版の制作を支援した。Ed Atsingerの招待で、Phil JohnsonとSteve Meyerが昨年11月のダラスでのSalem Communications' Talk Show Host conferenceで講演した。その結果、Phil JohnsonとSteve Meyerは全米でSalem talk showsについて数回のインタビューを受けた。たとえば7月に、Steve MeyerとMike Beheは、全米に放送されるラジオ番組Janet Parshall's Americaで2時間のインタビューを受けた。Canadian Public Radio (CBC) は最近、Tapestry programでSteve Meyerを取り上げた。エピソード「神と科学者たち」をカナダで放映した。4月にはアトランタで多くの聴衆を前にWilliam F. Buckleyの司会でWilliam CraigがOxfordの無神論者Peter Atkinsと論争し、そのもようは衛星リンクと地方ラジオ局とインターネットのWebcastで中継された。

新聞と雑誌の記事

The Firing Lineでの論争は、我々の運動に対する肯定的な報道をBill BuckleyのコラムやThe New York Timesなどあらゆる場所に形成した。さらに、我々のフェローは記事や署名記事をThe Wall Street Journal, The New York Times, The Washington Times, National Review, Commentary, Touchstone, The Detroit News, The Boston Review, The Seattle Post-lntelligenter, Christianity Toady, Cosmic Pursuits and Worldなどの非宗教およびキリスト教誌に掲載した。Jonathan WellsとSteve Meyerの署名記事がWashington Postで掲載待ちになっている。彼らの記事はNational Academy of Scienceの本「Teaching about Evolution」を、科学的証拠を選択的かつイデオロギー的に扱っていると批判している。同様の記事が準備中である。



Kumicitのコメント


この"The Wedge Document"は。インテリジェントデザインが"科学"ではなく"政治"であることを明確化した文献である。

まず「西洋の偉大な業績を生み出す元となった人間が神の形に似せて創られたという命題を、現代科学の発見者たちによって攻撃された」と述べる。そこで、インテリジェントデザイン運動の関心が、「自然科学上の理論の確からしさ」とは無縁であり、「西洋文明が構築された基盤原則」にあることを、最初に宣言している。

そして、続いて、唯物論と呼ぶ現代科学の破壊的影響を述べる。西洋社会の根幹たる「個人の責任感」の破壊者として、"唯物論者"たちを糾弾する。そして、この「個人の責任感を蝕んだ」という記述は、「P(を信じること)は悪い結果につながる。(Pが間違っていることと、悪い結果は無関係だが)従って、Pは間違っている」という詭弁"Appeal to Consequences"[ ]による進化論否定ではないように見える。

むしろ、「P(を信じること)は悪い結果につながる。悪い結果を阻止するために、Pが正しか間違っているかとは無関係に、Pを否定する」という論に見える。そうであるなら、進化論を批判(あるいは破壊)できればいいので、インテリジェントデザインそのものに実体は必要ない。Discovery InstituteのGeorge Gilderは「インテリジェントデザイン自体に中味はない」とまで言っている。

"I'm not pushing to have [ID] taught as an 'alternative' to Darwin, and neither are they," he says in response to one question about Discovery's agenda. "What's being pushed is to have Darwinism critiqued, to teach there's a controversy. Intelligent design itself does not have any content."

Discovery Instituteの方針について問われたとき、彼(George Gilder)は「私はダーウィンの代替としてインテリジェントデザインを教えることを推進していない。そして彼らもだ。推進しているのはダーウィニズムを批判することであり、論争があることを教えることだ。インテリジェントデザイン自体に中味はない」と答えた。

[ The evolution of George Gilder (Boston.com 2005/07/27) ]



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