秋の味覚・栗の渋皮煮 2008年9月10日 (水)

Canon EOS Kiss Digital
2008/09/10 16:30:28


日記原文

栗の渋皮煮は、3日がかりで作る、大変に手間と時間のかかるものです。
材料は栗と砂糖だけのシンプルなものですが、栗の鬼皮を剥くのは力と根気のいる作業です。
鬼皮を剥き一晩水にさらす。茹でては水を換えて数時間おく。これをアクが抜けるまで何度か繰り返す。さらに一晩水にさらす。シロップで煮て栗に甘さがしみ込むまで一晩おく。
気の長い作業です。
鬼皮を剥く時に、渋皮に傷をつけないように細心の注意をはらいます。傷が付いたら、長時間煮ている間に、そこから煮溶けてしまうからです。
決して強火にしてはいけません。煮ている最中に、お鍋の中で栗が踊って栗同士がぶつかり崩れてしまうからです。
超弱火で気長に煮ます。
こんな手間と時間をかけても毎年作るのは、手間のかけ甲斐のある素晴らしい美味しさ
が待っているからです。
旬の味覚としてすぐに食べる分は甘さ控え目に、モンブラン用と、大人のクリスマスケーキ用とお正月のおせち用には糖度高めのシロップで煮詰めて煮沸消毒した保存瓶で保管します。丁寧に瓶詰めすると来年も美味しくいただけるのです。
これから大きく新鮮な生栗がたくさん手に入ると、黒砂糖で煮たり、和三盆で煮たり、ブランデーを入れたりしてアレンジした栗の渋皮煮を作ります。
栗の渋皮煮の作り方を知ったのは、10年以上前のことです。
当時ピアノを教えていた生徒さんが、秋にご自身で作った栗の渋皮煮をくださったのです。生徒さんと言っても50代のおばさまです。
とてもお料理上手で、年に何度かご自宅に招いてくださり、手料理を振る舞ってくださいました。妹や友人も一緒にご馳走になったことも。
慶應大学近くにある大きな邸宅の立派なお庭をご自身で管理され、生活ぶりは地味でしたが、とても丁寧な暮らし方をされており、素敵な女性でした。
仕事を持っておられましたが、お休みの日にはご自宅で茶道教室を開いていました。
床も窓ガラスもお鍋もお皿もいつもピカピカに磨かれて、
清潔感溢れるお宅の様子は、今でもよく覚えています。
日々の生活のさもないことを丁寧にこなしていきたい、とおっしゃっていたことの本質が、20歳過ぎたばかりの私にはよくわかりませんでした。
でも30歳過ぎた今、あの方の暮らしの素晴らしさがよくわかります。
骨董が好きな方で、たまに青山の骨董通りを一緒にお散歩したりしました。
私の引っ越しで、ピアノの生徒と講師の関係は卒業してしまいましたが、その後も一緒に生徒として絵手紙のお教室に通ったり、コンサートをご一緒したりしています。
絵手紙のモチーフはいつも食材。お野菜や果物が多いです。
先生のまわりにはいつも美味しい食べ物と素敵な人たち、そして楽しいおしゃべりが溢れていますね、と言ってくださったことは今でも忘れません。
そしてこれからも、そうありたいと思っています。
美味しい食べ物を通して、楽しいおしゃべりに花が咲くということは素敵ですね。
食を通じて、日々ささやかな喜びを見つけることは楽しみでもあります。
今期初の栗の渋皮煮は、先日骨董市で見つけた古伊万里の小皿にのせました。
古い食器の魅力もわかってきて、私も大人になったのねぇと感慨深く、渋皮煮の作り方を教えてくれたおばさまを思い出しました。


おいしいもの



上記の日記文について現在の調査状況

(1) クックパッドの他IDの方のレシピ説明文と日記文の文章の重なりについて
他の方のレシピページと文章の重なる部分をで表示します。

文章が重なるレシピページについて(レシピ公開日:06/09/20)
ttp://cookpad.com/recipe/283286

|日記原文+他IDの方のレシピページ比較開始|

栗の渋皮煮は、3日がかりで作る、大変に手間と時間のかかるものです。
材料は栗と砂糖だけのシンプルなものですが、栗の鬼皮を剥くのは力と根気のいる作業です。
鬼皮を剥き一晩水にさらす。茹でては水を換えて数時間おく。これをアクが抜けるまで何度か繰り返す。さらに一晩水にさらす。シロップで煮て栗に甘さがしみ込むまで一晩おく。
気の長い作業です。
鬼皮を剥く時に、渋皮に傷をつけないように細心の注意をはらいます。傷が付いたら、長時間煮ている間に、そこから煮溶けてしまうからです。

《レシピのコツ・ポイントより》
鬼皮を剥く時に、渋皮に傷をつけないように細心の注意をはらいます。傷が付いたら、長時間煮ている間に、そこから煮溶けてきます。

決して強火にしてはいけません。煮ている最中に、お鍋の中で栗が踊って栗同士がぶつかり崩れてしまうからです。
超弱火で気長に煮ます。
こんな手間と時間をかけても毎年作るのは、手間のかけ甲斐のある素晴らしい美味しさ
が待っているからです。
旬の味覚としてすぐに食べる分は甘さ控え目に、モンブラン用と、大人のクリスマスケーキ用とお正月のおせち用には糖度高めのシロップで煮詰めて煮沸消毒した保存瓶で保管します。丁寧に瓶詰めすると来年も美味しくいただけるのです。
これから大きく新鮮な生栗がたくさん手に入ると、黒砂糖で煮たり、和三盆で煮たり、ブランデーを入れたりしてアレンジした栗の渋皮煮を作ります。
栗の渋皮煮の作り方を知ったのは、10年以上前のことです。
当時ピアノを教えていた生徒さんが、秋にご自身で作った栗の渋皮煮をくださったのです。生徒さんと言っても50代のおばさまです。
とてもお料理上手で、年に何度かご自宅に招いてくださり、手料理を振る舞ってくださいました。妹や友人も一緒にご馳走になったことも。
慶應大学近くにある大きな邸宅の立派なお庭をご自身で管理され、生活ぶりは地味でしたが、とても丁寧な暮らし方をされており、素敵な女性でした。
仕事を持っておられましたが、お休みの日にはご自宅で茶道教室を開いていました。
床も窓ガラスもお鍋もお皿もいつもピカピカに磨かれて、
清潔感溢れるお宅の様子は、今でもよく覚えています。
日々の生活のさもないことを丁寧にこなしていきたい、とおっしゃっていたことの本質が、20歳過ぎたばかりの私にはよくわかりませんでした。
でも30歳過ぎた今、あの方の暮らしの素晴らしさがよくわかります。
骨董が好きな方で、たまに青山の骨董通りを一緒にお散歩したりしました。
私の引っ越しで、ピアノの生徒と講師の関係は卒業してしまいましたが、その後も一緒に生徒として絵手紙のお教室に通ったり、コンサートをご一緒したりしています。
絵手紙のモチーフはいつも食材。お野菜や果物が多いです。
先生のまわりにはいつも美味しい食べ物と素敵な人たち、そして楽しいおしゃべりが溢れていますね、と言ってくださったことは今でも忘れません。
そしてこれからも、そうありたいと思っています。
美味しい食べ物を通して、楽しいおしゃべりに花が咲くということは素敵ですね。
食を通じて、日々ささやかな喜びを見つけることは楽しみでもあります。
今期初の栗の渋皮煮は、先日骨董市で見つけた古伊万里の小皿にのせました。
古い食器の魅力もわかってきて、私も大人になったのねぇと感慨深く、渋皮煮の作り方を教えてくれたおばさまを思い出しました。

このレシピの生い立ち
公開日:06/09/20 栗の渋皮煮の存在を知ったのが、独身の頃勤め先で、お得意先の奥さんが作ったものを頂いた時。「こんなにおいしいものがあるのか!」と感動し、すぐさまレシピを教えていただき、我が家でも秋の味となりました。煮詰める時間や砂糖の割合を少しアレンジしています。



おいしいもの

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2010年02月07日 16:31