カルピス特撰バター

2009年2月24日 (火)


特撰カルピスバターを頂きました。

このバターは、乳酸菌飲料の「カルピス」をつくる工程で牛乳から乳脂肪を分離するときにできる脂肪分(クリーム分)から生まれました。カルピス40本からバター1個しかできない貴重な物です。

実家で過ごしていた子供時代、一番多く口にしたバター。

実家のユーティリティルームの棚には、このカルピスバターの空き箱が積み重ねられており、この箱を見ると実家を懐かしく思い出します。

東京で暮らすようになり、お店で売られているカルピスバターのお値段に驚いたものです。
自分で買うようになってからは、こんな立派な箱入りではなく、業務用(箱ナシ)しか買いません。
だって箱入りは、発酵バターや特選高濃度・低水分バターより高価ですからね、箱は必要ないし、そのお値段出すなら発酵バター買います。

箱入りは、金色のアルミパーチ紙で包装されていますが、業務用は銀色でシンプルな包み。賞味期限も業務用のほうが短く設定されているようですが、中身のバターの品質は同じだそうです。

ですから、もっぱら自宅消費用は業務用を買っています。

スーパーで売られている黄色い200グラム入りの箱のバターしか
食べたことがなくて、お菓子作りやお料理が好きな人には、ぜひカルピスバターを使ってお菓子作りやお料理をしてほしい。

特選(特に優れたもの)ではなく、特撰(特に念入りに作る)という理由がわかります。

カルピスの製造で培った高い技術と厳しい品質管理のもと、品質の良い牛乳から得られた良質な乳脂肪からつくられ、その香り、風味、おいしさ、伸び、つや、色など全てにおいて高品質のバターです。牛乳に近い白い色の純良なバター。

私は子供の頃のカルピスバターの味がデフォルトだから、こんなにバターにこだわりがある大人になってしまったのかもしれません。
パンにはバターを塗るのではなくのせて食べるのも父の影響ですし、とにかく美味しいバターをたっぷり使いたいのです。

我が家は、塩とバターには昔からこだわりがありました。
北海道の田舎育ちですが、両親が洋食好きだということもあり、いつも美味しいバターやチーズがありました。

今でこそ、専売公社が民営化され、色々な種類のお塩が手軽に購入できるようになりましたが、私が幼い頃はまだ国産の天然塩や外国のお塩は大変貴重なものでした。

私が小学生の頃、日本専売公社から配布を認められたという、日本で最初の完全天然塩(現在の海の精ブランド・自然海塩海の晶)を買うために会員になったのよ、このお塩は高いのよ、と母が言っていたので、お塩は高い食品なのだと思っていました。

そんな環境で、お菓子作りに目覚めた小学生の頃、父に初めてカルピスバターの無塩を買ってもらった時、なんと父は、ラディッシュ(小さい赤カブ)に無塩バターをのせて、ゲランドの塩をパラパラッとふって食べさせてくれました。

これは衝撃的なお味でした。
無塩バターに塩をふるなら、有塩バターで良いのではないか、と思いましたが、実際有塩バターをのせると美味しさが半減するのです。

その時に、市販のバターの塩分はどのくらいなのかを調べたり、空き瓶に生クリームを入れて思いきり振り続けて分離させてフレッシュバターを作り、塩分を微妙に変えたバターを数種類作って食べ比べをしたり、父とキッチンに立つ時間はいつも実験的でした。

カルピスバターを見ると父を思い出します。


おいしいもの

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最終更新:2009年12月06日 19:05