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01/13 リワマヒ国の様子(2) リワマヒ国の戦争

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riwamahi

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01/13 リワマヒ国の様子(2) リワマヒ国の戦争 (合作SS)


「リワマヒ国の戦争」
(原案:幻痛@わかばさん
 「陸軍召集! ~僕らの国は自転車操業~」より 作:室賀兼一)


リワマヒ国に、幻痛@わかば という男がいた。

とある理由により医師になる為、はるばる何国もの藩国を旅し、
とうとうこの国で吏族医師になった男である。
胸にはギャグ、姿は白衣、心にはいつも自爆装置を、が彼のモットーだった。
いずれ彼が胸を張って、岩田というACEキャラクターと会うときがくることを
藩王以下迎え入れた国民一同は願うばかりであった。


ともあれわかば参加者な幻痛は、参加してからはもっぱら藩王と組んで、
一緒に書類仕事やSS作成にいそしむ毎日であった。


幻痛 「ところで藩王様」

兼一王 「なに?」

幻痛 「今、にゃんザーズ中央市場でI=D出回ってますよね?」

兼一王 「ええ。高値ですねえ」


幻痛 「工場をもっともっと建てて、I=Dどんどん作って売ったら、こんな苦労しなくてもいいんじゃないですか?
    きっとI=D作れない国の買い注文が殺到して――」

兼一王 「うーん」

 兼一王、ネガティブ、のゼスチュア。

この藩王、人の提案をさえぎることはかなり、珍しい。
幻痛の会心と思えた思いつきだったが、兼一王は幻痛の眼をまっすぐ見据えながらこういった。


兼一王 「たしかにそれで、リワマヒ国は潤うかもね。
     美味いものもばんばん、食べられる。罰則金にも、そうそう困らなくはなると思う。

    だけど、兵器というやつは人や生き物を殺すための道具だからねえ。
    その存在上、他者を傷つけるためにしか存在できない道具、といえるかもしれない。

    そんなものを自国で乗りもしないのに大量生産して、市場に出して儲けよう、なんてのは、
    死の商人とかと、かわらないんじゃないかな」


幻痛、驚く。
ぱっと見から、テキトーさばかりが目に付くヌルい藩王だと思っていたのだった。


幻痛 「それを相殺するために、医師がいるんですよ!」

幻痛の脳裏には、医師を志望する上で、気持ち上念頭に入れている団体があった。
いずれ、こう活動できればいいな、そう思っていた団体だった。

藩王、少し考えて答える。

兼一王 「うん。国境なく、すべての人を同時に救うことができるなら、
     いずれ個々の国ぐにがばらまいた兵器による、だれかの傷跡を、埋め合わせることができる日が来る、
     かもしれないね。

      ただまあ、私たちは藩国、小さいといえども、国だ。
     子供に画鋲を売りつけて、そこら中に画鋲をばら撒かせたところで、
     こんどはほかの子に絆創膏を売りつける。 というのは、 たしかにちょう儲かるけど、どうなの?
     という気はするなあ。

     それなら、国としては、絆創膏だけを売り歩くのがいいなあ。 という思いが、あります」

幻痛は混乱した。

幻痛 「体の傷は無かった事にできても、痛かった思い出まではなかったことにはできないです。
    だから、絆創膏の必要ない世界を作る為、争いをなくそうと努力する。それがこれからの医療ですよ!」

兼一王、笑いを消して答える。

兼一王 「うん。 医療ってのは、最終的には、医術だけにとどまらないところに、いくのかもしれないね。

     ただまあ、痛い思い出があるから、人の痛みを想像できるようになる。 ということもあって。
     ともすると痛かった事実というのすら、思い出に変わればそれは傷ではなく 磨き になることもある。
     なんで、そのへんが、むずかしいところだねえ」

幻痛 「…………。」

兼一王 「だから我々は我々なりのやり方で戦おう。
     冬と夏に翻弄されながら生きる小さな国の民として」

幻痛   「はい……」

 たった一言を口からこぼすだけで精一杯だった。



リワマヒ国に幻痛という男がいる。

幻痛 というこの国民がいずれ何をなすのか。
運命をつかさどるイグドラシルは、いまだその答えを導き出してはいない……



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