リワマヒ国ver0.8@wiki

公共事業:夜の楽しみ

最終更新:

riwamahi

- view
だれでも歓迎! 編集

コラム:リワマヒ国の夜の楽しみ。


 南国の強い日差しも傾いて、仕事の片付けが始まる。この国に来て新しい職場にも大分馴染めてきた気がする。
働き始めは一杯一杯でそこまで手も回らなかったけれど(この国ではしょっちゅう宴会があるのは理解した)、
何が流行ってるのかとか聞いたことがなかったな、と一緒に働いているリワマヒ国の青年に、この国ではどんな娯楽があるのか聞いてみた。
「え? リワマヒの夜の楽しみを知りたい? 兄さんも好きだねぇ。にひひひ。」
「い、いやそういう訳じゃ……」
「よし、それじゃ早速いこうか」
彼は日に焼けた顔をくしゃくしゃにして笑うと、私の手を引いて歩き出した。

銀の街・永久座


手を引かれるまま、長城を通って連れて行かれたのは、国の中央近くにある銀の街の繁華街近くにある劇場だった。
南国の建築様式とも、近代建築の様式ともまた違う威風堂々としたその容姿に、建物の前で思わず見上げてしまう。
私がぽかーんと劇場を見上げていると、横から肘で小突かれた。
「なんだ、そのほっとした表情は。な・に・か、期待してたのかぁ?」
いたずらが上手くいった子供のような表情をした青年が居る。
「それじゃ、まずは観劇からだな。もちろん、昼の公演もあるが俺らみたいな昼間働いてる奴向けに夜公演もやってるんだ」
「なるほど」
「劇中に腹を鳴らしちゃ悪いから、ちょいと食ってから入ろうぜ」

<永久座>
imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
遠い昔の歌舞伎小屋様式を今に伝える「永久座」。長城ぞいにあります。
永久座は先先代の藩王の御世に建築され、戦火などの修繕工事などの為の閉鎖がありましたが、
復旧され今でも歌舞伎・舞踊・狂言・落語・演劇など、多彩な公演が開催されています。

今日は落語をやっていた。いくつもの噺に笑い、泣き、終わってみれば良い時間になっている。
「面白かったろ。今日の高座に上がってた師匠は名人でね」
「ええ。」
「さて、腹も減ったし、晩飯でも食いに行こうぜ」
「また食べるんですか!?」

銀の街


劇場を出て青年とならんで歩き始める。夜になって、空気も幾分涼しくなってきている。
周りもすっかり暗くなったが、この街はキラキラと明るかった。
「まぁ、リワマヒで買い物したいなら、まずはここだね。食料品以外ならここに来るのが一番さ」
「こんな時間なのにずいぶんと賑やかなんですね」
「この時間はまだ人がいるからなぁ、でも飲み屋以外はほとんど店じまいしてると思う。まぁ閉店後の店の前のショーケースに入ってるもの冷やかして歩くのも悪くないさ」
確かに入り口はシャッターが降りているものの、ショーケースの中には照明に照らされたマネキンが綺麗な模様の布をまとっていた。

<銀の街>
 リワマヒ国の商業街で買い物をするなら、こちらが便利です。
人が多いため、飲食店も多く夜遅くまで営業している店もあります。
ショーウィンドウには衣服などが飾られていますが、夜は照明で照らされており南国の強い日差しの昼間とはまた違った趣を楽しめます。
また長城の上から眺めると、街の灯がとても綺麗です。

彼は思いついたように手を叩くと、
「お、そうだ。ツキジ市場の近くの屋台でちょっと串焼きでも買って食べながらぶらぶら・・・」
「ご飯前にまた食べるんですか・・・」
「まぁ、何事もつきあいつきあい」
そういうと彼は手を引っ張って走り始めた。

<ツキジ市場>
 リワマヒにおける食の心臓部、ツキジ市場です。市は早朝から午後ぐらいまでで終わりますが、外周部には新鮮な食品を使った飲食店が数多くあり、
また長城の近くのあたりには屋台の店が多く集まって屋台村などが出来ている時があります。
 安く美味しい為、若者などが集まって、飲食を楽しんでいるようです。
羊肉の串焼きなど手軽に食べられるものを買って持ち帰るのも良いでしょう。

食べ終わった串をくわえてぶらぶら歩く彼についていく。
海が近いのか潮の香りがし始めた時に、船着き場が見えてきた。
「あとはあの船にのって対岸に行けば、いよいよメインディッシュとご対面さ」
まだ慣れない船に乗るのに、手を引いてもらってなんとか飛び乗る。

月の島


国営の回漕船にのって対岸に渡ると、ソースの香りが漂い始めていた。
永久座で食べていたものの、その後彼に連れ回されずいぶん歩いたからか、
あるいはこの匂いのせいか私の胃も、空腹を訴え始めていた。
「良い匂いですね」
「ようこそ、月の島へ」
店が建ち並ぶ中へ案内される。
「ここが俺のお薦めのお店さ」
のれんをくぐると、混んでいる店内には鉄板の据え付けられたテーブルがいくつも並んでいて、
なんとも言えぬ良い匂いを漂わせていた……

<月の島とお好み焼き>
 リワマヒで手軽に食べられる料理のお店が並ぶ事で有名な月の島。
 鉄板をつかって作るお好み焼きやもんじゃが名物で店員さんに焼いてもらうか、自分で焼いて食べる事ができます。
街に漂うソースの香りが食欲をすすませ、また切り分けて同じ料理を食べる事は親交を深めてくれることでしょう。
室賀藩王もこちらの料理が好きなようで、平時には時々食べに訪れて来ている姿を見る事が出来ます。

「ああ、美味かった。無限にビールが飲めるな」
「(……あれだけ食べてまだ入るんだ……)」
「さて、ひとっ風呂浴びて帰ろうか」
「風呂ですか?」
「温泉だよ、温泉」

温泉海岸


 回漕船で温泉海岸と呼ばれる場所につくと、銭湯のような建物が立っていた。
「ここは間欠泉が吹き上げていて、昔、政庁の連中が掘りに来てたこともあるんだぜ」
「へぇ」
「リワマヒは暑いからな、仕事上がりに汗と泥を流してさっぱりとするのも楽しみってわけさ」

<温泉海岸>
 かつては間欠泉が吹き上げているだけだった温泉海岸も、整備が進み公衆浴場などがたち始めています。
暑く汗を流す事の多いリワマヒ国民は、熱い風呂やサウナで汗をながしさっぱりとして夜を過ごす事を楽しんでいます。
うわさ話の好きなリワマヒ人は、湯船などで良く情報交換をしているようです。
また、リワマヒホテルと提携したスパリゾートなどもあり、観光客の皆様にも楽しんでいただいております

「火照った体に、夜風が気持ちいいですね」
「だろう?」
「その手に持ってる牛乳がよくわかりませんが……」
「定番じゃねぇか。ビールの方がいいか?」
「(いや、食べ過ぎ飲み過ぎじゃないかと)」
私の視線にも気付かず、一気に飲み干すと瓶を空き瓶入れにしまって、
それじゃ帰るか、と彼は歩き出した
ほてった体を回漕船でさましながら、覚えたこの国での楽しみを次はいつ楽しもうかなぁ
と考えながら帰宅の途に着いたのだった


  • コラム:34-00675-01:東 恭一郎:リワマヒ国
  • イラスト:34-00672-01:シコウ・アル・ナスライン:リワマヒ国




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー