イベントレポート 報告者 薊さん
「NO:19 帰ってきたゲート探し」
「NO:19 帰ってきたゲート探し」
参加者
シコウ:4000:南国人+猫士+ドラッカー
イド:4200:南国人+学生+歩兵
シコウ:4000:南国人+猫士+ドラッカー
イド:4200:南国人+学生+歩兵
結果:大成功
得たお宝:猫士2匹
得たお宝:猫士2匹
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ここはリワマヒ国。
寒暖の差が激しいこの国では冬季と夏季で景色が一変する。
今は夏季。冬季に蓄積された氷雪が解けてリワマヒ川になだれ込み、鉄砲水が猛威を奮う。
洪水により運ばれてくる山懐の土は地味豊かであり、
草花は冬眠から目覚めるかのように一斉に芽吹き急成長する。
リワマヒ国はすっかり南国のよそおいに変わるのだ。
寒暖の差が激しいこの国では冬季と夏季で景色が一変する。
今は夏季。冬季に蓄積された氷雪が解けてリワマヒ川になだれ込み、鉄砲水が猛威を奮う。
洪水により運ばれてくる山懐の土は地味豊かであり、
草花は冬眠から目覚めるかのように一斉に芽吹き急成長する。
リワマヒ国はすっかり南国のよそおいに変わるのだ。
さて、今回の登場人物を紹介しよう。
(絵:シコウさん)
1人は学生歩兵のイド。
短髪蒼眼の好青年(?)。体質のせいかリワマヒ人にしては色白に見える。
何やらぶつぶつと呟いていて一見やる気が無さそうに見えるのだが、
どうやら内心ではこの状況を楽しんでいるようだ。
1人は学生歩兵のイド。
短髪蒼眼の好青年(?)。体質のせいかリワマヒ人にしては色白に見える。
何やらぶつぶつと呟いていて一見やる気が無さそうに見えるのだが、
どうやら内心ではこの状況を楽しんでいるようだ。
(絵:シコウさん)
もう1人は猫士のシコウ。
ドラッカーとして投薬を続けているせいか人間形態をとる事が多い。
こちらは妙齢の女性なのだが……
まぁ、少しくらいは身嗜みに気をつけた方がいいんじゃないかなぁといった感じである。
分厚い眼鏡をかけても隠し通せない鋭い眼光が特徴だろうか。
ドラッカーとして投薬を続けているせいか人間形態をとる事が多い。
こちらは妙齢の女性なのだが……
まぁ、少しくらいは身嗜みに気をつけた方がいいんじゃないかなぁといった感じである。
分厚い眼鏡をかけても隠し通せない鋭い眼光が特徴だろうか。
実はこの猫士、こう見えてかなりのキレ者。例年を遥かに超える洪水被害に
呆然とするばかりだった国民を尻目に、まるで神業とも思える手腕を発揮し
瞬く間に藩国を復興してみせた偉大な技士である。
それはさておき、先ほどからカギ型に曲がった尻尾をイドにいたずらされているのだが、
これってセクハラなんじゃないのかなぁ?
呆然とするばかりだった国民を尻目に、まるで神業とも思える手腕を発揮し
瞬く間に藩国を復興してみせた偉大な技士である。
それはさておき、先ほどからカギ型に曲がった尻尾をイドにいたずらされているのだが、
これってセクハラなんじゃないのかなぁ?
この2人が何をしているかというと……
「ところで、私達なんで森の中を歩いてるんですか?」
疑問を口にするイド。この男、意外に丁寧な言葉遣いをする。
イドは鬱蒼と生い茂る藪を軍刀で打ち払いながら言葉を続ける。
「私はシコウさんのお供をしてリンクゲートに行けと言われたんですが」
イドは鬱蒼と生い茂る藪を軍刀で打ち払いながら言葉を続ける。
「私はシコウさんのお供をしてリンクゲートに行けと言われたんですが」
ここは学校からそう遠くない森の中。
目的地がリンクゲートなら長城から行けばいいではないか。
「急ぎの調査なんです~」
のんびりと答えるシコウ。確かに長城を通ると遠回りになってしまう。
ゲートまでは一直線に森を抜けた方が早いのかもしれない。
目的地がリンクゲートなら長城から行けばいいではないか。
「急ぎの調査なんです~」
のんびりと答えるシコウ。確かに長城を通ると遠回りになってしまう。
ゲートまでは一直線に森を抜けた方が早いのかもしれない。
事の次第はこうだ。
今朝方、尚書省からの緊急連絡が入った。
内容は是空王が治めるF.E.G.とリワマヒ国を繋ぐリンクゲートが
機能しなくなっているというものだった。
兼一王は早急にゲートを復旧させるべく技士のシコウに原因の調査と復旧を依頼し、
力仕事担当としてイドが同行する事となった。
今朝方、尚書省からの緊急連絡が入った。
内容は是空王が治めるF.E.G.とリワマヒ国を繋ぐリンクゲートが
機能しなくなっているというものだった。
兼一王は早急にゲートを復旧させるべく技士のシコウに原因の調査と復旧を依頼し、
力仕事担当としてイドが同行する事となった。
「急ぎでコレですか」
イドは言及を諦めた。
シコウの実力は誰もが認めている。微塵もすごそうに見えないがシコウが言うのだから
これでいいのだ、と無理矢理自分を納得させたようだ。
長いものには巻かれておこうという心境だろうか。
イドは言及を諦めた。
シコウの実力は誰もが認めている。微塵もすごそうに見えないがシコウが言うのだから
これでいいのだ、と無理矢理自分を納得させたようだ。
長いものには巻かれておこうという心境だろうか。
森の半ばを過ぎ、2人が弁当を食べて一息ついていると
突然パーンッという音が聞こえた。
「銃声!?こんなとこで訓練やるなんて聞いてねぇぞ!!」
思わず地が出るイド。素早く手近な木に身を隠し、三八式歩兵銃を構える。
訓練でなければ狩りか、それとも……
突然パーンッという音が聞こえた。
「銃声!?こんなとこで訓練やるなんて聞いてねぇぞ!!」
思わず地が出るイド。素早く手近な木に身を隠し、三八式歩兵銃を構える。
訓練でなければ狩りか、それとも……
そこまで考えてふと我に返る。
「……あの、シコウさん?」
綺麗さっぱり忘れ去られたシコウはイドの豹変に唖然としている。
声をかけられて数秒後に慌てて身を伏せた。
「えぇと、……すみません」
小声で謝るイド。その間、銃声は聞こえていない。
綺麗さっぱり忘れ去られたシコウはイドの豹変に唖然としている。
声をかけられて数秒後に慌てて身を伏せた。
「えぇと、……すみません」
小声で謝るイド。その間、銃声は聞こえていない。
暫く息を殺して気配を窺ってみたがどうやら銃声は1度きりのようだ。
「大丈夫そうですね。でも用心はしていて下さい」
「大丈夫そうですね。でも用心はしていて下さい」
警戒しながら進んで行くと、シコウがある事に気付いた。周囲の木が低い?
「これ……ホウセンの木ですね~」
「なんですか?それ」
ホウセンの木は鳳仙花が樹木化したと言われており、
果実が熟すと細胞膨圧の差により果皮が弾け、激しい音と共に種を飛ばす灌木である。
「これ……ホウセンの木ですね~」
「なんですか?それ」
ホウセンの木は鳳仙花が樹木化したと言われており、
果実が熟すと細胞膨圧の差により果皮が弾け、激しい音と共に種を飛ばす灌木である。
「じゃあこれが銃声の正体なんですか?」
「多分ね~」
「多分ね~」
そんなこんなで余計な時間を食ってしまったが、
ようやく森を抜けてF.E.G.とのリンクゲートがある場所へ来た。
ようやく森を抜けてF.E.G.とのリンクゲートがある場所へ来た。
リワマヒ国とF.E.G.を結ぶゲートはアーチ型であり、
吹きさらしである事から余計な物がゲートを通り抜けないように扉が取り付けられている。
しかし……
吹きさらしである事から余計な物がゲートを通り抜けないように扉が取り付けられている。
しかし……
「これは……」
「蔦かな~。ぶどう科の多年生つる草ですよ~」
そういう問題ではない。
「蔦かな~。ぶどう科の多年生つる草ですよ~」
そういう問題ではない。
リンクゲートは蔦でがんじがらめにされていた。明らかに人為的なものだ。
これでは開く訳がない。
これでは開く訳がない。
「はぁ。そうなんですか」イドはもう慣れたようだ。
周囲を見回すとコタツモドキ草の葉や木の葉が集められている。
誰かが居たという事だろうがまずはゲートを開くのが先決か。
「どうします?」
「頑張ってください~」
「はい?」
「帰ったらごはんおごってあげます~」
「やります!」
がんじがらめといっても植物なのだから藪払いと同じように軍刀で伐ればいい。
さほど時間はかからず蔦の除去が完了した。
誰かが居たという事だろうがまずはゲートを開くのが先決か。
「どうします?」
「頑張ってください~」
「はい?」
「帰ったらごはんおごってあげます~」
「やります!」
がんじがらめといっても植物なのだから藪払いと同じように軍刀で伐ればいい。
さほど時間はかからず蔦の除去が完了した。
「あとは犯人捜しですか?」
「ん~。あのこ達に訊いてみましょうか~」
「はい?」
振り返ると、いつから居たのか猫が2匹こちらを見ている。
1匹は小鳥をくわえているので食料を探しに行っていたのだろうか。
「ん~。あのこ達に訊いてみましょうか~」
「はい?」
振り返ると、いつから居たのか猫が2匹こちらを見ている。
1匹は小鳥をくわえているので食料を探しに行っていたのだろうか。
「こんにちは~」
猫、僅かに後ずさる。
「ん~。おなか空いてるんですか~?おむすびありますよ~」
「うわっ」
シコウが塩むすびを出すと、猫はイドを突き飛ばさんばかりに猛然と駆け寄ってきた。
この猫達、近くでみるとまだ子供のようである。
猫、僅かに後ずさる。
「ん~。おなか空いてるんですか~?おむすびありますよ~」
「うわっ」
シコウが塩むすびを出すと、猫はイドを突き飛ばさんばかりに猛然と駆け寄ってきた。
この猫達、近くでみるとまだ子供のようである。
(絵:シコウさん)
「……えぇと、これ、君達がやったの?」
イドが葉っぱの山を指さして尋ねる。
猫、聞いていない。
「ちゃんと答えないともうあげませんよ~」
シコウ、目が怖い。
猫、慌てて頷き……むせる。
イドが葉っぱの山を指さして尋ねる。
猫、聞いていない。
「ちゃんと答えないともうあげませんよ~」
シコウ、目が怖い。
猫、慌てて頷き……むせる。
話によると、2匹の猫は兄妹らしい。
森の中で遊んでいたら突然銃声が聞こえ、夢中で逃げている内にここに辿り着いた。
森の中で遊んでいたら突然銃声が聞こえ、夢中で逃げている内にここに辿り着いた。
帰り道が解らないので仕方なく扉の前に寝床を作り、
寝ている間に扉が開いたら危ないので蔦でぐるぐる巻きにしたのだそうだ。
寝ている間に扉が開いたら危ないので蔦でぐるぐる巻きにしたのだそうだ。
「銃声ですか~」
「てっぽうの弾がバラバラ降ってきたにゃー!」
「散弾銃?よく無事でしたね」
「いたかったにゃー!」
「当たったんですか!?」
「怪我はしてないみたいですよ~」
はて?妙である。
「てっぽうの弾がバラバラ降ってきたにゃー!」
「散弾銃?よく無事でしたね」
「いたかったにゃー!」
「当たったんですか!?」
「怪我はしてないみたいですよ~」
はて?妙である。
イド、シコウ、悩む。
「……あの、シコウ、さん?」
「さっきも銃声聞こえましたよね~」
「じゃあ、やっぱり?」
「ホウセンの木かもしれませんね~」
「……あの、シコウ、さん?」
「さっきも銃声聞こえましたよね~」
「じゃあ、やっぱり?」
「ホウセンの木かもしれませんね~」
2匹の猫は、眼鏡の猫士が英雄シコウだと判ると態度を一変させた。
纏わり付き、しがみつき、離れなくなってしまった。
まぁ、そうでなくてもゲートを閉鎖した犯人を置き去りにする訳にはいかないのだし、
とりあえず宮城に連れ帰って兼一王になんとかしてもらうとしましょう。
纏わり付き、しがみつき、離れなくなってしまった。
まぁ、そうでなくてもゲートを閉鎖した犯人を置き去りにする訳にはいかないのだし、
とりあえず宮城に連れ帰って兼一王になんとかしてもらうとしましょう。
これにて依頼達成。
めでたし、めでたし。
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○参考リンク
タイトル : リワマヒ国(にゃんにゃん共和国準藩国)の調査結果。
投稿日 : 2007/01/03(Wed) 18:50
投稿者 : 小奴@吏族
http://cwtg.jp/bbs2/wforum.cgi?no=2832&reno=2824&oya=2824&mode=msgview&page=0
○参考リンク
タイトル : リワマヒ国(にゃんにゃん共和国準藩国)の調査結果。
投稿日 : 2007/01/03(Wed) 18:50
投稿者 : 小奴@吏族
http://cwtg.jp/bbs2/wforum.cgi?no=2832&reno=2824&oya=2824&mode=msgview&page=0