第01話「何故ロードバイクなのか」

さて、当サイトではロードバイクをメインに扱うわけですが、何故に一部の人間はロードバイクというただの自転車にはまったりするのでしょうか?

人それぞれ理由は異なるかも知れませんが、大概のロードバイク好きの人たちは、馬鹿なので、ロードバイクが好きです。

自動車で移動すればいいものを、汗をだらだら流して、体の疲労と戦いながら、ひたすら馬鹿みたいにペダルを漕ぐ。
荷物も沢山積めないし。
そのくせ高い自転車は170万円ぐらいしますし。

そうです、馬鹿なのです。

お馬鹿さんなのです。

走る理由は、人それぞれです。

自分の力だけで高速走行できる。
経済的に単車より負担がかからない。
走るとエンドルフィンが出て快感を感じる。
メタボ対策だ。
彼氏がやってたから。
車輪が大好きで。
やっぱ速い自転車が好きだから。

などなど。


こればっかりはどれだけ説明したとしても、理解することはできません。

自分でペダルを漕いだ時、今まで感じたことのないような爽快感を得、ロードバイクは楽しいっ! っと思うのです。

さぁ、あなたもロードバイクライフという危ない世界へ足を踏み入れましょう!




第02話「クロスバイクの選び方」

さ、あなたの自転車はかなりボロボロです。
何せ10年ぐらい前に自転車屋さんで買った3万円のシティサイクルです。

「いい加減買い替えるか…」

ふとそう思います。

「いや、待てよ。どうせならいい自転車を買おうか…」

こう思ってあなたはクロスバイクの購入に辿り着いたかも知れません。

何せ、
それなりの安さ
スポーツバイク
初心者には丁度良い
ロードバイクとマウンテンバイクの中間で、いいとこ取りだ
通勤には持って来いだ
などと、ネットでもてはやされています。
あなたは様々なクロスバイクをネットで検索し、色んなメーカーや、車種を見て来たかも知れません。

その全てが間違いです!!

そう! 間違いなのです!

これから一つの例を考えましょう。

東京都に住む高山忠志さん(32歳・仮名)は、シティサイクルの買い替えで、クロスバイクを購入しました。
どーせなら良い物をと思い、妻の反対を押し切って、お店の人にすすめられたイタリアの有名メーカーのクロスバイクを購入しました。
クロスバイク本体の価格が15万円でした。
スタンドが1980円で、ペダルが980円、防犯登録が500円でした。

これに乗って、いざ買い物に行こうとすると、荷物が一切積めません。
そうです。

車体に荷物が積めないのです。

お店の人に相談すると、クロスバイクは買い物に使うもんじゃないよ、と笑われました。

シティサイクルのような使い方を考えていた忠志さんからすれば、荷物をシティサイクルほど載せられないクロスバイクには、少々うんざりです。

そして、少ししょんぼりです。

あきらめて、サイクリングに洒落込もうと思った忠志さんは、ヘルメットやグローブを買い揃えました。

ヘルメットは、街乗りに合うようにbernのヘルメットです。

ヘルメット6980円、グローブ3200円でした。

どうやら、それなりの距離を走る人は、携帯ポンプや替えチューブが必要なようです。

携帯ポンプは大きい方が楽なようです。

携帯ポンプは6980円、チューブが800円でした。

ある程度の距離を走った忠志さんは、やはり今どれぐらいの速度が出ているのか気になり、サイクルコンピューターを購入しました。

また、長時間フラットバーを握るのは疲れるため、バーエンドバーを購入し、そのままではブレーキがかけられないため、バーエンドバーブレーキを購入しました。

そして、飲み物を入れるドリンクホルダーも購入です。

サイクルコンピュータ3000円
バーエンドバー2000円
バーエンドバーブレーキ1700円
ドリンクホルダー840円

しばらくサイクリングを楽しんでいた忠志さんですが、速度が中途半端にしか出ないことにつまらなさを感じ始めました。

後もう少し速ければなぁ、と思っていましたら、タイヤを細くすれば速くなるとのこと。

700x35cのタイヤから、28cのタイヤに交換です。

タイヤ2本8000円
チューブ3本2100円

メンテナンス用品も買い揃え、こうして楽しいサイクリングライフを送るはずの忠志さんでしたが、ある時、後ろから来たロードバイクに、一瞬で抜かれました。

競争しているわけではないですが、自分の自転車が余りに遅いことに気付かされました。

また、バーエンドバーを付けたとはいえ、長時間乗るにはやはり手がきつく、ドロップハンドルの方が楽ですし、ドロップハンドルと違い、前傾姿勢が取れないため、風の抵抗もきついです。

忠志さんの頭に「あぁ、ロードバイクを買ったら良かったかも…」という思いがよぎります。

でも今さら、20万近くつぎ込んだクロスバイクをやめて、30万近いロードバイクを買うわけにも行きません…。

まだクロスバイクを購入してから2ヶ月も経っていないのです。

いきなり妻に「もう一台自転車買うわー」などとほざけるわけがありません。

がちんこプロレスが開始されてしまいます。

忠志さんは泣く泣く諦め、クロスバイクに乗るのでした。


どうでしたか?
彼は何が間違っていたのでしょうか?
そうです。クロスバイクを買うこと自体が間違っていたのです。

自転車が好きならロードバイクを買えばいいのです。
好きじゃないなら買い物ができるシティサイクルを買えば良かったのです。

何とも中途半端なクロスバイクを購入するから、こんな結果になってしまいました。

それで、クロスバイクに心が傾いているそこのあなたには、私が一言、述べてあげましょう。

m9(`・ω・´)「どーせならロードバイクを買え!」

m9(`・ω・´)「どうしてもクロスバイクがいいなら、出来る限り安いクロスバイクを買え!」

m9(`・ω・´)「買い物とかをして荷物を載せる気なら、シティサイクルを買え!」


それでは。
楽しいバイクライフをエンジョイしてください。




第03話「ロードバイクの選び方」


さぁ、ロードバイクを買いましょう!
っと言っても、何を買えばいいのか、どんな風に選べばいいのか、安くない買い物だけに、後々後悔したくないものです。

まずは予算を決めましょう。
100万出せるぜっ! って方は見なくていいです。好きなのを買いましょう。

さてさて、予算を大体決めた所で、次はデザインを見て行きましょう。

どれだけいいバイクを買おうが、デザインが好きになれなければ愛着は湧きません。
こればっかしは個人の好みがあるため、私がオススメできるものはありません。

大体の流れとしては、赤色や黒色のロードバイクが多いです。
私の趣味は、青と黒、青と白のカラーに惚れています。

とりあえず、オススメは? と聞かれれば、
安くて性能のいいジャイアント
日本人向け設計で沢山の色を選べるブリヂストンアンカー(ただし納期が長い・・・)
有名なコルナゴ、ピナレロ、ビアンキ
などをオススメします。

え? トレック? フレーム永久保証! いいんじゃないでしょうか。

ビビッと来たデザインのバイクが無ければ、黒か白のバイクを選びましょう。
ウェアやバーテープ、サドルなどで、気分に合わせて色合いを変えれます。

予算、デザインの次は、念のためサイズを確認しましょう。
あなたが極端に大きかったり小さかったりすると、サイズが無いかも知れません。

サイズは特に重要で、ミリ単位で乗り味が変わりますので、お店の人に股下や肩幅などを図ってもらい、相談に乗ってもらいましょう。

(購入後も相談に乗ってもらうつもりで買いますので、反応が微妙だったり、真面目じゃない店で買うのは辞めましょう。)

お次は、コンポですね。

お金のある変態さんはカンパニョーロやスラムを購入してもいいでしょう。
ってか、そんな人はこんなコラム見ないでください。

やはり貧乏人の味方はシマノです。

上から、
デュラエース
アルテグラ
105(イチマルゴ)
ティアグラ
ソラ
です。

え? 電動? そんなもの買うお金がある人はこんなサイト見てないで、ツール・ド・フランスにでも出てください。

デュラエースはコンポだけで20万近くします。が、ニョロニョロ変速しますし、ブレーキの剛性もカンパニョーロほどではありませんが、満足の行く仕様となっています。現行は11速ですが、旧デュラエースは10速です。注意してください。
(耐久性は高いので、長く愛用するならデュラエースをオススメします。)
アルテグラはデュラエースとほぼ同じと考えて良いでしょう。デュラエースの価格がアルテグラの2倍ほどするのは、耐久性と軽量化(となっていますが、ぶっちゃけブランド料と設計費)です。性能に大きな違いはありません。本気レースに出る人が、微妙に違いが分かる程度です。
105でも、勿論ニョロニョロ変速します。ブレーキは少し頼りないですが、レースで使う時に少し頼りないというレベルの話で、通常使用程度なら問題ありません。万が一、不満があるならブレーキだけデュラエースに交換すれば良いのです。価格もそれなりで、オススメできるコンポと言えます。
ティアグラも105と大差なく、通常使用には問題ありません。価格も安いですし、シフトインジケーターも付いてますし、初心者オススメです。
ソラはかなり安いロードバイクに付いています。個人的にはオススメできません。

同じ予算でも、コンポのレベルを上げれば選ぶ自転車の種類が減りますし、下げれば多くから選ぶことができます。

悩んでる時は苦しい時ですが、楽しい時でもあります!

多いに悩みましょう!

最後に、ひとつだけ大事なことをお伝えします。
変速段数は10速以上あるものをオススメします。
9速と10速でも一段しか変わりませんが、ギアを選べるというのはそれだけ脚の負担を減らすことができるということです。

次回からは、ロードバイクの購入を考える会社の後輩と、ローディー(ロードバイク乗り)な会社の先輩たちの会話をご紹介しましょう。




第04話「ロードバイクの値段とコンポ」


では、会社員の美結がロードバイクを購入しようと考えていますので、実際にその会話を聞いてみましょう。

会社の先輩、彰人(アキト♂26歳)
会社の先輩、涼子(リョウコ♀26歳)
会社の後輩、美結(ミユ♀21歳)

職場での会話

涼子「イーストンかフルクラムか迷うんだよねぇ」

(イーストン:ホイールで有名なメーカー。慣性走行重視なホイールが多い。)
(フルクラム:ホイールで有名なメーカー。加速性能重視なホイールが多い。)

彰人「エークラスとかもいいの出してるよ。つぶしホイールなんだから安いの買っとけよ」

(エークラス:ホイールメーカー:安くて性能がいい。)
(つぶしホイール:普段使う練習用ホイールのこと。)

美結「おはよーございます」

彰人「おぅ、おはよー」

涼子「おはこんばんちは」

彰人「アラレちゃんかお前は!」

美結「ちょっと相談があるんですけどー」

涼子「何々? お金の話?」

彰人「お前から金借りるって、どんだけ困ってんだよ」

美結「ロードバイクを購入しようと思ってるんですけどね」

彰人「あれ? クロスバイクに乗ってなかったっけ?」

美結「あ、はい。やっぱり風の抵抗がきついですし、ドロップハンドルの方が楽で、速度も出ますし…」

涼子「そっかー。ついに危ない世界へ突入かー(笑)」

彰人「お前が言うと違う意味に聞こえるんだよっ!」

美結「で、どんなのを買えばいいか迷ってましてー」

涼子「あー、分かる分かるー。男選ぶのと一緒…」

彰人「ちょい黙ってろ! で、美結ちゃんは今の所、いくらぐらいの予算で買うつもり?」

美結「はい、一応最高でも30万ぐらいかなぁと」

涼子「おっ。真ん中ラインやねー。普通のロードバイクかー」

彰人「でも美結ちゃん、確か貯金するって言ってたよね」

美結「はい」

彰人「30万で買っても、装備や後からカスタムするにつれて、沢山お金がかかっちゃうことは考えてるかな?」

美結「いえ、カスタムは考えていません…」

彰人「そうか。例えば、ホイールは走行性能に重大な影響が出るけど、買ったばかりのバイクには安いホイールが付いてることが多いから、後から買うことを考えた方がいいよ」

美結「えっ!? 30万もするのにですか?」

涼子「フレームとかコンポに金がかかるから、価格を安くするためにどうしてもそれ以外は安いやつを使うのよー。ってか、高いホイールはそれだけで50万とか超えるよ。」

美結「え、知りませんでした…」

彰人「うん。ホイールでかなり性能と価格が変わるからね」

美結「じゃあ、25万ぐらいで考えればいいのでしょうか?」

彰人「うん。じゃあ、まず考えたいのは、美結ちゃんがどんな乗り方をロードバイクに求めるかだね」

涼子「美結ちゃんはどちらかと言うと、乗るより乗られる方だと思うけどね」

彰人「黙ってろってば・・・」

美結「う~ん。レースに出たりするのは考えてません。普段は近距離で、たまに200kmとか走りに行くぐらいですね…」

彰人「もしも、それだけだったら、ソラ(シマノのコンポのグレードの一つ)で十分かも知れないね」

美結「いや、ソラは性能の差が分かりやすいって言うじゃないですかぁ。せめてティアグラ以上がいいんです」

彰人「うん。ティアグラでも全然問題はないよ」

涼子「剛性は全然違うけどね」

美結「あ、そうなんですか?」

涼子「レコードを味わったら止められないよぉ~」

彰人「黙れブルジョワ!」

美結「なら105の方がいいですか?」

彰人「うん~。105の方がいいかもね。上位互換が確保されやすいグレードだから、不満が出る部分だけを後からアップグレードできるしね。」

美結「お金があるなら最初からアルテグラでもいいんじゃないでしょうか?」

彰人「うん、それでもいいよ。レースに出る時も10速あればいいからティアグラあたりで十分だと思うし、むしろ余ったお金でホイールやサドルを買い替えた方がいいかも知れないね。それに、100万するロードバイクを買っても、キチンと整備できなかったり、万が一盗難に遭ったりしたら、悲しいしね。ヘルメットやビンディングペダルは?」

美結「まだ買ってないです」

彰人「とりあえず、ヘルメットは買った方がいいかもね。強制は出来ないけど、世界的には付けるのが普通だし」

涼子「そうそう、万が一赤ちゃんができちゃったら困…」

彰人「そういう被り物じゃねぇよ!」

美結「なら、コンポは105で探してみようかと思います」

彰人「うん。また一緒に考えよう!」

涼子「やれば出来るからねっ!」

美結「はいっ!」

涼子「避妊は大事よ!」

彰人「何の話してんだよ!? さっきからよ!」




第05話「ロードバイクのフレーム」


美結「彰人さん! 涼子さん!」

彰人「あ、美結ちゃん」

涼子「ん?」

美結「相談してもいいですか!?」

彰人「うん。いいよ」

涼子「そして三人は危ない世界へ」

彰人「はいはい。で、相談って?」

美結「あの、コンポが105なら、安くて15万、高くて25万ぐらいで買えるのは分かったんですけど、何でそんな差が出るんですか!?」

彰人「うーん、ブランド料とかフレームの違い、人件費、技術とかかな」

美結「じゃあ、特に安いから駄目というわけじゃないんですね!?」

彰人「うん。そうだけど、やっぱ高い方が大概は軽くて特殊な作り方をしてあるかな」

美結「例えば?」

彰人「溶接の方法とか、金属加工とかね」

美結「ふ~ん」

涼子「ほら、やっぱ女性の乗り味も、高い方が…」

彰人「だから黙れってば! 女性が言うな! 女性が!」

美結「じゃあ、フレームはどこを見ればいいんですか?」

彰人「うん。今はアルミやカーボンが主流だね」

美結「アルミやカーボンですか。そう言えば、高いシティサイクルって、アルミですよね」

彰人「うん、アルミにも色々あるから、シティサイクルと同じアルミがロードバイクに使われているわけじゃなかったりするけどね」

涼子「女は脱がなきゃ分かんないのよ」

彰人「女の話じゃないから」

涼子「乗られるという点では一緒!」

彰人「はいはい」

美結「じゃあ、アルミやカーボンのフレームを探せばいいんですね?」

涼子「クロモリやチタンもあるわよ」

美結「えぇっ! どれを買えばいいんですか?」

涼子「チタンは高いから、選べないわ。塗装もあまりしないから、色が選べなかったりするしね」

彰人「クロモリは独特の乗り味があるね。僕は柔らかすぎて苦手だけど」

涼子「私の体も柔らかい方よ。乗り味を試してみる?」

彰人「そういや、昔バレエやってたっけ? スタイルはいいわな」

美結「涼子さんは顔も可愛くて、体も綺麗ですよねー!」

涼子「……」

彰人「何赤くなってんだよ?」

涼子「え、いや…、あ、あの、その…」

美結「で、私は何を買ったらいいですかー?」

彰人「えと、僕が勧めるのはカーボンフレームかな。30万ぐらいまでの安いカーボンフレームは、高いカーボンフレームと違って、ある程度の雑な扱いにも耐えるし、よくしなるから、乗り味もそこそこ柔らかいよ」

美結「高いカーボンフレームは駄目なんですか?」

彰人「駄目じゃないよ。ただ、レース向けでかなり堅い乗り味になったりするから、ぼくらみたいな一般人には長距離走行はきついし、締付トルクもきちっと守らないと割れるよー。締め付け過ぎるとミシッ! って」

涼子「締め付け過ぎると? 何て卑猥な言葉…」

彰人「もう復活しやがった…。とにかく、カーボンフレームがオススメかな」

涼子「私はアルミフレームに、カーボンフォーク、カーボンバック(カーボンシートステイ)かな」

美結「え? 何故ですか?」

涼子「安いカーボンはよくしなるから乗り味はいいんだけど、思いっきりペダルを漕いだ時に、前進する力を奪い取られる感覚がするのよね。足まわりがグニャリってなるのよ」

彰人「ま、それは分かるけど…」

涼子「初めてロードバイクに乗るなら、ガシガシ前に進む楽しさを実感して欲しいの。だからフレームはアルミ。で、微細な衝撃吸収用にフォークとシートステイはカーボン」

美結「ハァー、何かややこしいですね」

涼子「とりあえず、乗ってみるのが一番ね」

彰人「お金があるならカーボンフレーム。無ければアルミフレームにカーボンフォーク、カーボンバックかな」

涼子「お金があっても、アルミフレームにカーボンフォーク、カーボンバック!」

彰人「はいはい」



最終更新:2013年04月30日 22:55