第11話「ロードバイクのバイク以外にかかるもの」


美結「センパイっ! 朝の続きを教えてくださいっ!」

涼子「いいわよ。まず、相手にお尻を突き出すの」

彰人「何の続きだよ何の!? ライトはある?」

美結「クロスバイクに付けていたのがあります」

彰人「そうか。できたらめちゃくちゃ明るいライトを最低でも2灯照らすといいよ。後ろは、LEDの赤色を、出来るだけ付けるといいよ。出来れば2灯以上、なおかつ最低でも1個は360度全方向に向けて赤く光るのがいいね」

美結「そんなにいりますか?」

彰人「うん。前は暗い場所での路面の状況把握と、車に原付バイクかと勘違いさせるような目立つ明るさがあった方がいいし、後ろは、背中の安全はひとえに車の運転手にかかっているからね。全方向に対して目立つ方がいいよ。それでも気付いてくれないドライバーもいるけど」

涼子「それでクラクションを鳴らされるっていうのは、あなたに気付いてますよっていう意味だし」

彰人「まぁ、邪魔だから鳴らす人もまれにいるけどね・・・」

美結「ライト一つですごく考えなくちゃダメなんですねー」

彰人「うん。ライトはポジション出しより大事だと思うよ。命に直結するからね」

涼子「あとは、サイコンね」

美結「再婚?」

彰人「いや、たぶん美結ちゃんが考えているのとは違うと思うけど…。サイクルコンピューター、略してサイコンだよ」

美結「あ、速度とか出るやつですよね?」

彰人「そうそう、それ。色んな種類が出てるけど、自転車とセット販売してるやつよりは、キャットアイの方がいいと思うよ。安価で高性能なサイコンを販売してるし」

涼子「正直アンカーのフライトデッキは無駄に高価だわ」

(ブリヂストンさんごめんなさい)

美結「どんなのがオススメなんですか?」

彰人「好きなのでいいよ。僕は距離が分かればいいと思ってるし」

涼子「私は今のが3台目だから付けてない。軽量化軽量化っ」

彰人「まぁ、心拍数、ケイデンスが分かったりする高性能なものもあるよ。好きなのを買ったらいいよ。でも、サイコンを見ていて、事故ることがないよう気を付けてね。よそ見運転の事故は結構あるみたいだから」

美結「はいっ!」

彰人「後は、替えチューブと、インフレータ(携帯ポンプ)」

美結「携帯ポンプも色んな種類がありますよね?」

彰人「インフレータを使うってのはパンクした時だけだから、普段はただの重りになっちゃうよね」

美結「はい」

彰人「だから、気圧計の付いてない、出来るだけ軽くて小さいのがいいよ」

美結「はいっ」

涼子「パンクしたら、走れるぐらいの空気を替えチューブに入れて、一番近い自転車屋さんで空気をきちんと入れればいいのよ」

彰人「普段は邪魔だからね。街中を走る人は付けない人もいるみたいだし」

涼子「後は携帯工具ね」

彰人「アーレンキー(六角レンチ)とプラスマイナスドライバー、チェーンカッター、タイヤレバーがあれば十分だよ。全部が1セットになったのをトピークが販売してたと思うよ」

美結「はい」

涼子「んで、チューブや携帯工具を入れるための少し大きめのサドルバッグを買っておきなさい」

美結「はい。あの、」

彰人「ん?」

美結「携帯ポンプはどこに持つんでしょうか?」

彰人「あぁ。ドリンクホルダーと一緒に取り付けれるのが出てたよ。これも確かトピークかな」

涼子「工具はトピークが無難かも知れないわね」

美結「はぁ。いっぱい買う物があるんですねー」

彰人「いや、これも必要になれば買えばいいと思うよ。ライトは買わなきゃ駄目だけど」

涼子「使わないけど、ベルもついでにね」

彰人「見通しの悪い交差点で使ったりするかな。コンパスベルなら、方位も分かって、ツーリングの時に便利だよ」

美結「はぁ、いっぱいあるんですねー」

彰人「うん。たぶんそれぐらいだと思うよ」

美結「ありがとうございます!」

彰人「また何か思い出したら言うね~」

美結「はい!」




第12話「ヘルメット要不要論」


ヘルメットは着用するのかしないのか、スポーツバイクに乗った人々の殆どが悩むと思います。

アメリカ、カナダ、それとオーストラリアなどでは確かにヘルメットの着用を義務付けていますが、現在の日本の法律では、幼児に着用の努力義務があるだけです。

ある方は格好悪いから着けないと言いますし、またある方は着けていた方が危険だと言います。

ちなみに、私はできるならヘルメットは着けたくない派です。

ここで、ヘルメット着用肯定論と、ヘルメット着用否定論を比べてみたいと思います。


ヘルメット着用肯定論
1.プロ選手は必ず着用している。
2.ヘルメットのおかげで命拾いをした人がいる。


ヘルメット着用否定論
1.ヘルメットを着用することにより、安心感が生まれ、危険な運転をする。
2.ヘルメットを着用したローディには、着用していない場合と比べて自動車が接近しやすい傾向がある。
3.頭を、しかも半分だけ守るなんておかしい。本来ならプロテクターを着けた上で、フルフェイスヘルメットを着用すべきである。


他にもあるかも知れませんが、とりあえずは以上です。


皆さんはどちらの意見が正しいと思われますか?
どちらも正しいと思われるでしょうか。

それは、各個人が判断することです。

私はヘルメットを着用しろとも着用するなとも言えません。





以下は私の感想になります。




ヘルメットを着けなくても乱暴な運転をする人はしますし、着けていても安全運転する人はいます。
着けることにより、緊急時の物理的な衝撃からの保護という観点では、着用した方が無難だと思います。

また、自動車の運転手にヘルメットを着用したバイク=普通のシティサイクルとは違うということを理解してもらえるため、注意喚起になるとも思います。

ロードバイクは、エンジンが人力であるため、軽量化が命です。フルフェイスヘルメットにプロテクターを着用すれば、ロードバイクの目的とは相反します。
また、特に運動の要となる脚部に対しての動きを妨げるプロテクターの着用は、よほどのことが無ければこれを認められません。
何百kmもの距離を短時間で走るのですから、脚部に無駄な負担が強いられることは避けなければなりません。
それで、軽量化と安全性の妥協点となるのがベンチレーションのある半ヘルメットのみの着用です(それとグローブも)。
現にロードバイクと違い、ダウンヒルなどではフルフェイスにプロテクター装備が通常で、ここが妥協点となっています。

実際問題、ヘルメットは自分を守るための物であるだけでなく、自分が死なないことにより、家族と相手を、引いては社会を守ることに繋がります。

最後に
ヘルメットがあってもなくても、人間、死ぬ時は死にます。
勿論、大事なのは、安全に走ることです。
車道左側の走行や信号を守ること、冷静で的確な判断力を示し、道を譲り合う精神が必要です。

その中で、ヘルメットというアイテムは少なからず物理的な安全率を高めてくれるのではないでしょうか。

大事な頭部を守るヘルメット。

万が一事故が起きた時の、あなたとあなたのご家族の気持ち、事故を起こした加害者(と被害者)の気持ちを考えても、本当にヘルメットは着用しない方がいいと思われますか?




第13話「通販を避けたいワケ~その1~」


ロードバイクにしろ、クロスバイクにせよ、通販でめちゃくちゃ安くなってるのを見つけたりします。

ついつい買いたくなりますが、私は、初心者の方は通販で買うことをオススメしません。

では、それは何故でしょうか。


例えば、あなたが自動車を買う場合、通販で買うでしょうか。

大衆車なら通販で買っても良いと思われるかも知れません。

では、スポーツカーならどうでしょうか?

やはりアフターサービスのことを考え、カーディーラーで購入されるのではありませんか?

バイクも同じことです。

スポーツバイクは専門店で購入した方が、後々心強いものです。

また、スポーツカーはサイズなどあまり関係ありませんが、バイクの場合、サイズが少しでも合わないと悲惨な結果になります。

では、専門店の魅力とは何でしょうか?

具体的に述べましょう。

まず、自分のサイズが分かるということです。

バイクの場合、身長よりも股下が重要ですし、またハンドル幅なども人により変わるでしょう。
バイクのサイズはメーカーごとに異なりますが、専門店ならば、このメーカーならお客様のサイズは何々になりますと、一番自分のサイズに合ったバイクを教えてくれます。
また、実際にまたがってみて確認できますし、それに関してもあーだこーだと話してくれます。

ステム長さやコラム高さも通販で購入してしまうと調整ができませんが、専門店ならば購入時のハンドルやステムなどは無償で交換してくれたりします。

あるロードバイク専門店ではそのことについて、「サイズが合わない自転車に乗るのは、自転車の楽しみが失われてしまう原因になりますから、購入時のポジション出しのための交換は無償でさせて頂いております」と仰られておりました。



長くなりますので、次回に続きます。




第14話「通販を避けたいワケ~その2~」



前回の続きです。


次に挙げられるのは、同じ新品でも性能が異なるという点です。

どういう意味か分からない方もおられると思います。

自転車店にはメーカーからいわゆる7分組みのバイクが送られて来ます。
これは輸送費の問題もありますし、キチンと調整しても輸送時の影響で再度調整しなければならないという問題をクリアするために、70%しか組んでませんよーという状態です。
では、自転車店は残りの30%を組んでいるのかと聞かれれば、実際は100%組み直しているのです。

メーカーの組み付けは問題なく組み付くか確認しているに過ぎない状態だからです。
各部のグリスの量は足りていないことが多いですし、ワイヤーの調整、面取り、ホイールの振れとりなど、調整すべき作業は沢山あります。

通販の場合、メーカーから送られたままの状態で、お客様にそのまま送りつけるという不親切な店もあります。

自分で行なって万が一バランス悪く組み付いたまま走ったりすると、最悪部品が壊れますし、そうでなくても変なバランスで走ることに体が慣れてしまい、ポジションなどにおかしな癖が生まれます。

それで、初めの組み付けおよび調整だけはせめてプロに任せた方が安心ですし、バイクの性能を出来る限り向上させることができます。

また、点検をしてくれるという点も重要です。
どんなにしっかり組み付けたとしても、ワイヤーの初期伸びや、各部分の当たりなどに多少のガタが来るからです。
勿論、素人には分からないレベルでの微妙なガタツキだったりしますが、これも速い段階で調整すれば、部品の寿命を長くする結果となります。

さらに、プロの修理の技や調整方法を目の前で見て、良い意味で技術を盗むこともできます。
例えばリアディレイラー調整などはメーカーマニュアルとは違う方法で行なっていたりして、その方が早く調整できたりします。

また、そうした通常点検は概して無料で、他にも体の痛みやバイクの修理調整相談、レースやツーリングの話にも誘ってくれたり、簡単な修理はサービスだったり、その店に集まるお客さんと知り合って、仲間が増えたりします。

そういうわけで、初めてのバイク購入は、通販より専門店をオススメします。

では実際の専門店の見つけ方ですが、まずは何店も回ってみましょう。
お店で実業団があったり、店員さんの雰囲気が概して良かったりするならば、期待は大です。
忙しくなさそうな時を狙って、軽く相談してみましょう。

「ロードバイクを購入しようと思っているのですが」
「サイズのこととか全然分からないので、教えて頂いていいですか?」

などは聞いた方が良いでしょう。

また、バイクはある程度絞って行きましょう。

絞れない方は店員さんにご相談くださっても構いませんが。

さらに、予算と用途をキチンと伝えましょう。

将来はレースに出たいのか。
ツーリングに出掛けるつもりなのか。
普段は通勤に使い、週末に出掛けるのか。
後は、気になる点をどんどん店員さんに聞いて行きましょう!



では、あなたに合ったいいお店が見つかりますようにぃいっ!




第15話「スカートで乗れるバイク」


たまにスカートで乗れるスポーツバイクはあるかと仰られる方がおられます。

ぶっちゃけないです。
一応あるにはありますが、速度がそれなりに出ますので、スカートが万が一どこかに引っ掛かると、悲惨なことになります。

ロードバイクにしろ、クロスバイクにしろ、スカートでは乗れても乗らないでください。

シティサイクルでさえ、後ろから安全に抜かすタイミングを伺っている時に、前の女子高生のスカートがヒラヒラしてて白い素敵な布が見えたりすると、見てはいけないものを見てしまった気がして、無理に追い越ししたくなるんですから。

って、それは関係ないか。


スカートで乗るお洒落なスポーツバイク風シティサイクルならばありますし、速度も普通のシティサイクルよりは出ますので、オススメはできます。

ノンブランドでもありますし、ルイガノやビアンキも販売しています。

価格も5、6万とリーズナブルだと思います。


関係ない話ですが、女性がロードバイクやクロスバイクに乗ってると、華やかな気分がしますねっ。

たまにクロスバイク乗りの女性とすれ違うのですが、挨拶する時、めちゃくちゃ嬉しそうな顔をするのです。

こう、ニコニコといった可愛い笑顔なんですけどね。

あんだけ嬉しそうに笑われると、いつもクールにロードバイクを乗りこなそうとしている私でも口元がニヘラァと緩んでしまいます。

んっ!? もしかしたら、クロスバイクで走るのが楽しいのじゃなくて、私の顔を見るのが嬉しいのかも!?



…いやいや、落ち着け自分。



お前はヘルメットとサングラスをしてるじゃないか。

お前の顔はブスなんだから。

お前はブス。

お前は不細工。


OK。大丈夫です。

現実に帰って来ました。




はぁ。

何だか悲しくなって来ました。

(′・ω・`)



最終更新:2013年04月30日 23:33