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確定ロールとは

自分のト書きで、相手PCが描写していない相手PCの「動作(行動) 」「台詞」「心情」を書いてしてしまうことを「確定ロール」と呼びます。

その中でも特に、「本人の意図とは違う描写をされたもの」がRP村ではたびたび問題になっています。


例)
[わたしの攻撃を、彼は後ろに転がって避けた。] ←(相手PLの心の声) 相討ち覚悟で前に出るつもりだったのにっ
[彼に昔、「おまえなんか知らない」と言われたから、わたしは暗殺者の道を選んだ。] ←(相手PLの心の声) 俺、そんなこというキャラじゃないですよ…
[彼女は途方にくれて俺を見つめた。] ←(相手PLの心の声) 別に途方にくれてないよ、やること決まってるもの


往々にして確定ロールする側に悪意はなく、「自分の考えではこの展開がいいと思っていた」り、「当然、こういう展開になるものだと予測して」のことだったりしますが、人の考えというのはまことに千差万別で、あなたの当然は他人の当然でもベストでもないことは高確率であります。
そして、意図に反する状況を「そうなった」と勝手に決定されるのは、RP村ではとても厭がられることです。

たとえあなたが厭でなくても、厭だという人が大勢いるのです。
RP村に参加する以上は確定ロールは徹底して避けましょう!
それがRP村文法の肝といってもいいくらいです。
(ただし、ペア村などで相手PLから許可をもらっている場合は別とします)

確定ロールを避けるには、いくつかのコツがあります。
それを押さえておけば、避けるべき描写が見えてきます。


0) 確定ロールにならならい例
1) 勝手な解釈を加えない
2) 自分の見せたいものが伝わると思わない
3) 展開制限をしない
4) 巻き込み表現に注意
5) 限定的な確定ロールの許可
6) 確定ロールをしないために
7) 確定ロールの及ぶ範囲
8) 確定ロールをされて困ったら



0) 確定ロールにならない例


[抵抗できない。] と書いている相手を [取り押さえた。] としても確定ロールにあたりません。
「容易に捕まえられてしまう状態である」と相手が書いており、その描写を踏まえてのリアクションだからです。


相手の意図に関わらず「動作(行動) 」「台詞」「心情」を確定描写してしまうのが確定ロールです。


1) 勝手な解釈を加えない


相手のト書きに[微笑んだ。]とあっても、それが好意を示しているか、本心を誤摩化したいのか、騙せた嬉しさからなのか、演出した当人以外にはわかりません。
相手が発言で「あなたを信頼してるわ」と言ったとしても、その発言は本心ではないかもしれません。
相手の描写以上の意味や解釈を加えて書いてしまうと確定ロールとなります。注意しましょう。


2) 自分の見せたいものが伝わると思わない


他者から見た自分を感覚的に確定するのも確定ロールになります。
あなたが「自分が悲しんでいるのがわかってほしい」と思って泣く描写をしても、相手は「嘘泣きかも?」と疑っている場合も考えられます。
また、「わたしは美人だ」とキャラ設定していても、相手の美的感覚までは設定できません。

他人から見た自分を感覚的に描写するのはやめましょう。

例)
[痛ましい姿で彼の部屋の扉をノックした。] ←×
[あちこち痣を作った姿で彼の部屋の扉をノックした。] ←○ 


3) 展開制限をしない


[物理法則に照らして、これを避けるのは不可能である。][これだけのことをしたのだから彼は警察に逮捕されるはずだ。] [史実からして女教皇などいない。]といった、あなたのもつ常識を主張して相手の行動の自由を妨げたり、自分の望む展開が「正しい」と言い張るのは止めましょう。
これも相手の行動描写の自由を制限する確定ロールの一種です。


もちろん、あなたの認識では外れるだろう弾丸があなたに[ 命中しなかった。]と確定するのはかまいませんし、
命中したほうがいい展開になると判断したなら喰らってもいい。
また、誰かの行動を見て「あれは逮捕されるだろうなあ」と台詞で言う分には構いません。
ト書きで、[ 逮捕されるのは間違いない。]と書いてしまうとダメです。


他PCのことは当人に自由に決めさせなければならない、と自覚しておけば確定ロール問題は避けられるでしょう。


ただし、これは自分の行動ならばどんな奇抜な演出、非常識な行動をしてもいいという意味ではありません。
重力下において魔法も超能力も道具も風もない状態で人間がビルから飛び降りたら落下するでしょう。
これは世界観に内包される法則です。
「その高さから落ちて無事なはずない」は、ひとつの見解に過ぎず、他PCに強制してはいけないということです。

PCの行動は、あくまでも「その村の世界観における許容範囲」で行うべきです。
ただ、その「許容範囲」の認識が人によって違うのはよくあることで、自分の認識を押し付けるべきではないと思い出しましょう。


4) 巻き込み表現に注意


描写する側にその気がなくても、日常的に使っている言葉の中には、自分の行動が相手の動きまで確定してしまうものがたくさんあります。


例えば、「渡す」「持たせる」は相手が既に受け取った状況まで含む言葉です。
これを「差し出す」と言い換えれば、自分の行動のみの描写となり、相手は「受けとる」「飛び退く」「ワケがわからないという眼で見る」など自由に反応が可能になります。


相手がいる場合の描写には、自己完結する語句、あるいは動作を完了しない表現を選びましょう。
特に、接触を含む動作は注意が必要です。

例)
殴る→殴り掛かる
捕まえる→手を伸ばす
呼び止める→声をかける
抱き締める→腕をまわす
キスする→唇を寄せる、キスを求める


なお、相手が先に手を差し出して待っていたり、「ください」と言った場合は「渡す」でも問題ありません。
また、エログに関してはいささか状況が特殊なので、別項RP村文章ガイド エログについてをご覧ください。


5) 限定的な確定ロールの許可


最近は「PL不在時に限って、必要に応じて行動させるのはかまいません (不在動かし許可)」という人も多くなっています。

許可があっても、「いきなり裸になって歌う」など突拍子もない行動はさせないのが暗黙の了解です。
今まで一緒に移動していたPCと一緒に移動を続ける、敵襲にあったらボーッとせず対応する、などといった限定的な行動が「必要に応じて」の範疇とみなされます。


「不在時も演出不可」の場合は、そのPCの動向には一切触れず、どこで何をしていたか、後で本人が決定できるようにします。
(いたかいないかも描写しないのが原則です。)

「不在時も演出不可」を希望するPLは、離席時にPCをひとりきりにするなど、描写されずに済む工夫をしてみましょう。


6) 確定ロールをしないために


自分の行動のみを書く。

これが大前提です。
それも、具体的に描写しましょう。

[避けた。] だけでは、場の流れが見えません。
どのようにして避けたのか、距離はどれくらい離れたのか、隙はできたのか、反撃しようとしているのか、士気は高いのか、などを書いて返せば、相手は次の展開に組み込んで続けることができます。
フェイントのつもりだったのに命中した、といった齟齬が出るのも防げます。

いいキャッチボールをしたければ、投げ方も工夫しましょう。


確定されてもいい場面では、[これ以上、抵抗する力は残っていない。]など、演出で許可を出すようにするのが上級テクニックです。


7) 確定ロールの及ぶ範囲


基本的にはPCの行動・台詞・感情に関するものです。

ただ、PCの所持品や、企画の世界観に他PLが演出をくわえたことが衝突の原因になることもあります。
悪意はなくてもPCの大事なアイテムを盗品だと確定してしまったり、逆に他の人が加えた描写を厭がるPLの問題もあります。(このタイプについては RP村文章ガイド 動きにくいキャラ設定を作らない で触れてます。)


トラブルを避けるには、「PCの演出をアイテムや設定に頼らず発言と行動で示すこと」また、「アイテムなどに対してマイナス印象のある描写をしないこと」といった双方の努力が必要です。  


8) 確定ロールをされて困ったら


「確定返し」という手法で、相手の行動を破棄するのがひとつ。(次項で解説しています)
あとは、メモで指摘するという手もありますが、気づかれにくいというデメリットがあります。
どちらにせよ、事態がより悪化しないうちに素早くリアクションを行うのがいいでしょう。

不在時にやられるのが一番困りますが、懸念がある場合は「不在時動かし不可」とメモで宣言しておくと予防できます。

確定ロールはRP村独自の忌避項目であり、相手は自覚なくやってしまっていることが多いので、独り言でしょげるに留まらず、ちゃんと指摘して再発防止に努めるのもセルフケアになります。

なお、「確定ロールされても困らない」というタフなPLもいます。
(心情も含めて)確定ロールをされたら、そうなる状況を設定や描写に追加することで「事実とそぐわない」という状況をなくしてしまうそうです。













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最終更新:2014年05月29日 23:26