saiでベース塗り3
saiでベース塗り2の続きです
★saiによるベース塗り手順-2(二値化線画の作成と修正)
1)線画レイヤーのコピーを作る
上のメニュー「レイヤー」→「レイヤーを複製」で、線画レイヤーの上にコピーレイヤーが作成されます。
コピーレイヤー名を「二値化線画」に変更します。
線画レイヤーはベース塗りでは使用しないので非表示にしておきましょう。あくまでもベース塗りで使用しないだけなので、絶対に削除はしないでください。
元のサイズ
コピーレイヤー名を「二値化線画」に変更します。
線画レイヤーはベース塗りでは使用しないので非表示にしておきましょう。あくまでもベース塗りで使用しないだけなので、絶対に削除はしないでください。
元のサイズ
2)二値化線画レイヤーの合成モードと不透明度を変更
線画の画面を見ながら、不透明度スライダを動かしてレイヤーの不透明度を下げます。
太さ2.0で描かれた群衆線画なら30~40%程度、太さ3.0で描かれたアップ線画なら5~10%程度が目安です。
元のサイズ
太さ2.0で描かれた群衆線画なら30~40%程度、太さ3.0で描かれたアップ線画なら5~10%程度が目安です。
元のサイズ
不透明度を下げるとところどころ線が切れます。しかしある程度下げないと二値化線画が太すぎて、最終的な仕上がりに影響が出てしまいます。
切れてしまっている部分はこの後の工程で修正しますので切れていても問題はありませんが、切れすぎない程度に下げましょう。
切れてしまっている部分はこの後の工程で修正しますので切れていても問題はありませんが、切れすぎない程度に下げましょう。
3)二値化線画の切れをチェック
二値化線画に切れた部分があると、この後の塗り作業に支障が出るので、チェックをしましょう。
まず線画のアウトラインの切れをチェックします。アウトラインが切れていると塗り作業のとき背景部分にまで色が流れ込んでしまうからです。
まず線画のアウトラインの切れをチェックします。アウトラインが切れていると塗り作業のとき背景部分にまで色が流れ込んでしまうからです。
赤枠の自動選択(マジックワンド)アイコンをクリックすると青枠の設定が出てきます。設定を以下のように変更してください。
【自動選択の設定(下の図も参考にして下さい)】
【自動選択の設定(下の図も参考にして下さい)】
- 領域抽出モード:色差が範囲内の部分
- 色差の範囲:±25(スライダを動かして変更)
- 領域抽出元:全表示レイヤー(β1(a)以降では「キャンバス」)
- アンチエイリアス:off(チェックを外す)
背景部分が青っぽく変わりました。この青っぽく変わった部分は選択領域といいます。
この線画は蒼星石の首の周りにも背景が見える部分があるのでそこもクリックしてあります。
この線画は蒼星石の首の周りにも背景が見える部分があるのでそこもクリックしてあります。
これで背景部分だけが選択されていればいいのですが、蒼星石のコルセットとズボンまで選択されてしまっています。
これはそこに線画の切れがあるからです。
これはそこに線画の切れがあるからです。
マウスホイールを回して表示を拡大すると、赤丸と白丸の部分で線が切れている事が分かります。
二値化線画レイヤーの不透明度を40%を超えない範囲で1~3%上げても繋がらないようなら修正が必要というです。
上のメニュー「選択」→「選択領域の解除」またはCtrl+Dで選択は解除しておきましょう。
4)二値化線画の修正
先程の赤丸部分とアウトラインではありませんが白丸部分を描き足して繋げます。
カラーサークルを表示し、外側の輪の小さい丸はどこでも構わないのですが、真ん中の正方形の中の小さい丸を左下角または右下角にして真っ黒を選択色にします。
黒はこの後も使うことがあるので、毎回カラーサークルから拾うのは面倒ですからユーザーパレットに登録しておきましょう。
黒はこの後も使うことがあるので、毎回カラーサークルから拾うのは面倒ですからユーザーパレットに登録しておきましょう。
赤枠のユーザーパレットアイコンをクリックすると青枠のパレットが表示されます。図では既に色が登録されていますが、最初は何も登録されていません。
登録したい色を選択した状態(現在なら黒)でパレット上の好きな場所を右クリックして色登録をしておきます。
これで黒を使いたい時はユーザーパレットから拾えるようになりました。
登録したい色を選択した状態(現在なら黒)でパレット上の好きな場所を右クリックして色登録をしておきます。
これで黒を使いたい時はユーザーパレットから拾えるようになりました。
赤枠の二値ペンツールを選択すると青枠の設定が出てきます。設定を以下のように変更してください。
【二値ペンの設定(下の図も参考にして下さい)】
【二値ペンの設定(下の図も参考にして下さい)】
- ブラシサイズ:1(下のブラシサイズボックスから選んでも可)
- 最小サイズ:なんでもいいです
- 不透明度:255
- 処理方式:簡易(筆圧なし)
(β1(a)以降では処理方式は詳細設定の中にあります)
※α 9以前には二値ペンツールが無いので鉛筆ツールで代用します。
【鉛筆の設定】
・ブラシサイズ:0.7
・ブラシの形状:■
【鉛筆の設定】
・ブラシサイズ:0.7
・ブラシの形状:■
いよいよ切れた部分を描き足します。ほんのちょっとなことがほとんどなので「埋める」「色を置く」という感覚の方がいいかもしれません。
※分かりやすいように水色で描き足していますが、当然実際は黒で描き足して下さい。
もし、描き足しすぎてしまったら、上のメニュー「編集」→「元に戻す」で1アクション戻しましょう。
「元に戻す」はほぼ全てのアクションに対して有効です。
「元に戻す」はほぼ全てのアクションに対して有効です。
描き足したら、再び背景部分を自動選択ツールでクリックしてみてください。今度は背景だけが選択されたはずです。
アウトライン以外にも切れている線があれば描き足しましょう。
スペース+ドラッグで手のひらツール(ポインタが手の形になる)になるので、拡大したままでも楽に線画全体をチェックできます。(β1(a)以降では手のひらツールが独立実装されています)
※翠星石のヘッドドレスの※模様は切れたままで支障が無いので描き足す必要はありません。(むしろベース塗りには好都合)
スペース+ドラッグで手のひらツール(ポインタが手の形になる)になるので、拡大したままでも楽に線画全体をチェックできます。(β1(a)以降では手のひらツールが独立実装されています)
※翠星石のヘッドドレスの※模様は切れたままで支障が無いので描き足す必要はありません。(むしろベース塗りには好都合)
二値化線画は実は「切れやすい部分」があらかじめ決まっています。
- 最初から線画が切れている部分(当然)
- 作画の都合上、規定より細い線で描かれている部分
- 垂直・平行に近い斜めの線(二値化の運命)
- 線の終点が他の線と交わっている所
(線画で一見繋がっているように見えても
実はアンチエイリアスのボケ部分が重なっているだけだった)
主にこの4つです。
こういったところを重点的にチェックすると少し楽ができるかもしれません。
こういったところを重点的にチェックすると少し楽ができるかもしれません。
この段階で全部の切れを修正しようとすると疲れて飽きてしまいます。塗りながらも修正できるので、気がついた部分が修正できれば充分です。
他にも線画があれば、二値化線画作成と修正を同じように行っておいてください。
これで二値化線画が出来上がりました(保存を忘れずに!)。
慣れるまではちょっと面倒ですが、慣れるとさほど時間を掛けずに出来るようになれます。
次はいよいよ楽しい塗りTIME!
慣れるまではちょっと面倒ですが、慣れるとさほど時間を掛けずに出来るようになれます。
次はいよいよ楽しい塗りTIME!
saiでベース塗り4へ続く