紅と瑠璃

べにとるり【登録タグ:ふわる 巫女 波音リツ 鏡音リン

作詞:巫女
作曲:ふわる
編曲:ふわる
唄:波音リツ、鏡音リン

曲紹介

  • 結ばれない二羽の孔雀が飛び立った行方を知る、その華の名は。(動画説明文より)

歌詞

ピアプロより転載)


 ――「所詮、私と貴女とでは相容れぬ存在。
    共に歩めぬのなら、この生など無意味に等しい」

「貴女とこの山紫水明を眺めたかったのです」
紅孔雀は云う。瑠璃色の羽根を拾う、川のほとり。
「せめて来世では、共にあの悲願の華を……」
散り散りとなる小夜。明鏡止水に身もこころも沈める。

二度と赴く事も無いためらいの橋
浅瀬の澱みで光尽きた蛍

水面を翳らす影は斜になり 吐息は泡沫
貴女まで飛べぬなら、と羽を折る瑠璃孔雀


 ――鳥であったなら、自由に生きたのでしょうか?


一羽、川に現世を捨て
一羽、哀惜に項垂れて

……彼岸に手向ける真珠の音を降らす

水面に波紋をなす遣らずの雨露 通い路を濡らす
寄る辺ない漣を数えた残響
遥かまで

天涯からは望めぬ華の犠牲に
八千代を讃える新樹の芽を枯らす

大地に根付けぬ双の蓮は咲き 葉擦れは寂寞
彼方でまた飛べるなら、と羽をもぐ紅孔雀


 ――鳥であったとしても、天蓋に覆われたこの空を飛べる筈もなく。
   残された唐紅の少女は、有りもせぬ羽を掻き毟りて慟哭。



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最終更新:2010年04月27日 20:40
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