216 :トリケラトプス♀:2007/01/10(水) 20:16:39.86 ID:fkG5QKR20
妹「ただいま」
「随分遅かったな。夕飯できてるぞ」
妹「カレー温めただけでしょ」
「まあそうなんだが」
妹「でもありがと」
「もっと感謝しろ感謝しろ」
妹「調子に乗るな」
「にこやかにドスを利かせた声色で言うなよ…怖すぎるだろ」
妹「お兄は褒めるとすーぐ図に乗るんだもん」
「うっせ、さっさと食うぞ」
妹「はいはい」

221 :おおかみ♂:2007/01/10(水) 20:23:10.14 ID:fkG5QKR20
「…随分吹っ切った顔してるな」
妹「まあ、色々考えてね。私としても、一応覚悟を決めたんですよ」
「それは頼もしい」
妹「む、妹が折角一大決心をしたんだから、もっと興味深そうにするとか、嬉しそうにするとかしなさい」
「やあ、それは凄いなあ!一体どんな覚悟を決めたのかな!」
妹「…わざとらしー」
「わがままな奴だな」
妹「お兄にはいっぱい迷惑かけてきたんだからさ、私としては、お兄に安心したような表情の一つでも見たいの」
「馬鹿言え」
妹「なにさ」
「お前は、これからだろ?」
妹「あ……」
妹「うんっ」
「じゃあ、聞かせてくれよ。お前の答えを」
妹「うん、私は―――――」


224 :おおかみ♀:2007/01/10(水) 20:28:15.56 ID:fkG5QKR20
――さん!
妹「…ん」
―とさん!
妹「んん……」
「妹さん!」
妹「ぁぃ…」
「用紙、用紙。皆に見られてるよ!」
妹「ふえ?」
妹「…あっ、ご、ごめん回すから」
「もう、これで今回の考査終わりだからって、豪快に寝すぎだよ」
妹「時間があまったんでつい…」


225 :おおかみ♀:2007/01/10(水) 20:33:05.39 ID:fkG5QKR20
「考査終わったんだし、どっか遊び行かない?」
「新しく開いたっていうモール行ってみようよ」
「ねえ、妹も行かない?」
妹「んー、ごめん、今日は先約があるんだ」
「あ、なに、カレシ?」
妹「違う違う。別のガッコの友達」
「それじゃ、しょうがないね」
妹「ごめん、また誘って!」
「オッケ、今度遊びに行く時は、お兄さんも誘ってよ!」
「前にBが会って一目惚れしたっていう?」
「そそ、カッコいいんだから」
「へえ、今度会わせてよ」
妹「残念、お兄には最近彼女ができたの」
「ええー!?狙ってたのにぃ」
「あんたじゃまずムリだって」
「何をー!?」
妹「あはは…、それじゃ、またね!」

238 :こうもり♂:2007/01/10(水) 20:39:36.33 ID:fkG5QKR20
妹(うー、途中でやな先生に捕まっちゃったな…あの先生、話が長いんだよね…)
妹(あ、いたいた。うっ、しきりに時計を見る仕草してる…)
妹「ご、ごめぇーん、待った?」
女「いや、全然待ってないとも。なあ?」
男「そうだね、たかだか三十分くらい、遅刻の内には入らないよね」
妹「スミマセン…」
女「なに、気にすることはない。それでは行こうか」
男「結構久し振りになるし、色々話したいこともできたし」
妹「そうだね…。男さんも、結構背、伸びたんじゃない?」
男「妹さんなんて、さり気無く僕より高いじゃん…」
妹「進級してから何故か急に伸びたの」
女「ほら見ろ、やはり秘訣なんてないんだ」
妹「かもね。女さんも、射程圏内入っちゃったし」
女「むう。あの頃の小さくて可愛かった二人が懐かしいよ」

243 :こうもり♀:2007/01/10(水) 20:47:20.37 ID:fkG5QKR20
妹「ただいまー」
男・女「「お邪魔します」」
先輩「やあ、お帰り妹ちゃん!」
男・女「「『女王』!」」
妹「ううわ、先輩さん、来てたんですか?」
先輩「今日、そこの二人が来るってダーリンに教えてもらったからね。久々にもんであげようかと」
「いや、俺は一応止めたからな?ハ、ハニーが…な?」
男「ハニー!?」
女「なんだお兄さん、そんな難易度の高いこと、私達ですらしていないというのに」
「いや…今度は『あたしのことはハニーと呼べ』って」
妹「律儀に守るお兄もお兄だよ。遊ばれてるだけじゃないの?」
先輩「失礼だなあ。あたしはね、高校の時に『俺も付いていきます!』ってダーリンに言われた時から胸キュンだったんだよ」
男「胸キュン!?」
女「お兄さんと言い貴女と言い、私が抱いていたイメージを悉くぶち壊しにしないでくれないか」
妹「…えっと、今日は片付けて帰ってくださいねー」

252 :かわうそ♀:2007/01/10(水) 20:58:30.61 ID:fkG5QKR20
先輩「はははは!ドリフトォ!」
女「くおおおおお!負けるかああああ!」
男「…僕、周回遅れ…」
「静かな時は、騒がしさがほしいが、ここまで騒がしいのはちょっとな…」
妹「こうして集まった日は、必ず苦情来るもんね…」
「でも、楽しいことは悪くない」
妹「…うん。幸せだな、って思う」
「これからも続く幸せだ。お前の選んだ道は、間違いじゃなかった」
妹「…うん」
「あとは彼氏だけだな、独り者」
妹「うっさい。彼氏は当分いいです」
「どうしてだ?」
妹「ふっふーん、どうしてだと思う?」
「…わからん。教えろ」
妹「考えもしない人には、教えてあげません!」
「ケチ!」

妹(お父さん、お母さん)
妹(あれから私は、教室に戻ることを決意しました)
妹(最初は少し大変だったけど、今は友達もできて、毎日が充実しています)
妹(ただ……)
妹(これだけ優しくて頼りになる兄のせいで、彼氏を探す気になれない以外は)
妹(妹は、幸せです)

妹・friendsルート True『しあわせ』

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最終更新:2007年01月10日 21:12