アメリカ式ウィンドミルのウェブを起ち上げて12年。
ネット環境12年の歳月がウインドミルの状況を少しづつ変えつつある。
以前の「ブラッシング」という言葉がまだ幅を利かしていたころと違う。
私の考えでは、「ブラッシング」。
この言葉は、日本でのスリング式投法を、ウインドミルに真似て変化させるうちに発生した言葉です。
本来「ブラッシング」とは、シュッシュッっと刷毛のようにはくものですね。
上着にブラシをかける。
タイルを、デッキを、ブラシで擦る。
シュッ・・シュッ!ですね。
だったら、腰にシュッ シュッでしょ!
私は、あえてチップと表現していますが・・・。
というのは、ウインドミルにおける「ブラッシング」とは、
「手首・腕の一部をお尻にぶつけて・・返し被せる投法の方式」
という教えであり、この指導が方法が大きな誤解と過ちを生んでいるからです。
スリングとはもともと腰にはぶつない投法でした。
それが、ウインドミルの広まりで、前方から腕を上げる方法に変化していきました。
それは、ソフトボールの指導者によってによって
「上にまっすぐ」とか、「ゆっくり回して上に」とか、「トップに早く」とか、表現されました。
人の身体での、自由で大きな動きができる「肩甲骨」は、投球時の「胸の張り」で大きく後方に動き、
うでは、お尻にぶつからざるを得ない円運動でリリースされます。
これがブラッシング投法なのです。
指導者は、これを修正するために膝とひざを、できるだけ早く俊敏に、もう一つの膝に引き付ける動きを要求します。
ここに完成するのがアメリカ風、日本式(和式)ウインドミルです。
「膝と腰の引き付けと同時の、ブラッシングから手首を返して前に伸ばせ―――」
ちょっと、普通に考えると、かなり「無理」を要求してませんかね?
簡単に説明するとアメリカ式の指導者が投手に要求する
「ローテド・ポジションとか」
「等速度の大きな円運動とか」
「グラブとひざを高くとか」
「パワーライン」が全然ありません。
唯一の「パワーライン」も前に出る力に置き換えられています。
もう一度、スリングに置き換えてみましょう。(私はスリングの指導を10年以上やってきましたので・・)
スリング投法の「大きく振り上げた腕」は、抑え込まないと前にコントロールされません。
それは、「前傾」がかなり難しい投法だからです。
もし大きくおじぎをすれば、手投げになり、お辞儀をしないで投げれば前に飛べない。
すなわち速球が投げれないことになりますね。
「スリング」のうまいおじさんは、腰のひねりが上手に使われています。
しかし手首は被せないと、いいボールがいきません。
ボールを放す位置(リリース)は自由足(みぎききは左足)のひざの横だからです。
ここで、私は、3本指グリップの「算盤ゆび投法」を、尊敬する鈴木哲哉 前監督から引き継ぎました。
手首は被せずに止めるのです。親指・中指・薬指でグリップします。
残りの「人差し指・小指の2本」はボールに触れているだけです。
ピールドロップ(皮むきドロップ)の完成です。縦に落ちるスライダーです。
ジャガイモの皮をむく手首の動きから名づけられたそうです。
スリングこのボールをマスターしていた私は、30年前から
「いわゆるブラッシングの動き」に不信と不安を持っていました。
このような歴史と経過を経て、今やYOUTUBEやネットでいくらでもアメリカ式マスターできる時代になったのに、
「ブラッシング手首指導」では、
お尻にぶつけて、「不自由な手首」をつくり、
「肘を腫れ」させ、
ひどいときには「肘を壊してしまう」
指導が後をたちません。
インターネット上でも何度も見られそれで御商売なさっている方もいます。
次の鉄則を守って「選手の可能性ある未来に伸びるウインドミル」を指導しましょう。
①投球時に、ウインドミルの腰の位置は前方で(踏み込み時)、セット時より下方向に下がってはいけません。
②ローッテドポジションをしっかりと作りましょう
③等速度での円運動を指導しましょう。
④速さだけでなく、回転数を多くするグリップを教えましょう。
⑤グラブの動きもしっかり考えて指導しましょう。
日本のエースは上記「鉄則を守るフォーム」を時間をかけて作ってきました。
私の主張するアメリカ式は、
体幹でリリースし
きれいな円運動の、
自由な手首で
バッターやコーチに見破られない(同じフォームで)
ベースの上で
変化(動く)する
ファストボールを
指導します。