Claim CF001.1:
Systems or processes left to themselves invariably tend to move from order to disorder.
放置された系あるいは過程は必然的に、秩序から無秩序へと移行していく


Response:
  1. これは「放置する」という言い回しでごまかして、開放系で 熱力学第2法則がもエントロピーが必然的に増大する ことを意味すると主張しようという試みである。「放置する」が「外部からの影響がない」を意味するのでない限り、系の無秩序は現象可能である。そして、外部からの影響が生物学的システムを支配しすることが多いので、秩序は増大可能であり、実際に増大する。
  2. 理論として主張が間違っているのではない。例外はいつでも起きる。あとえば、私の家のまわりの植物は毎春ごとに放置していて、毎春ごとに大気中の炭素を植物組織に転換して、局所的に秩序を作りだしている。泥を放置すると乾燥して、規則的なクラックを作りだす。氷の結晶は放置すると、私が手を下すよりも、はるかに規則的な配置を作りだす。凍結・解凍のサイクルが自然に石を規則的なパターンに並べなおす[Kessler and Werner 2003]。 例外がどこにでも見られるに、無秩序への傾向が不変だと何故、言えるのか。普通に間違っているとわかるような主張を創造論者たちは何故、長きにわたって論じ続けているのか。
  3. 無秩序とエントロピーは同じではない。(ミクロな状態に適用されるように定義された無秩序は熱力学と関係しているが)熱力学第2法則はエントロピーについての法則であって、無秩序についての法則ではない。人々が日常使っている意味での「無秩序」について法則は存在しない[Styer 2000]。

References:
  1. Kessler, M. A. and B. T. Werner, 2003. Self-organization of sorted patterned ground. Science 299: 380-383. See also: Mann, D., 2003. On patterend ground. Science 299: 354-355.
  2. Styer, Daniel F. 2000. Insight into entropy. American Journal of Physics 68(12): 1090-1096.



最終更新:2009年10月11日 13:24