「種形成の設問と回答」


問題1: 次の生物のうち、人間と共通祖先を持つのはどれか?

ゾウ・キツネザル・スズメ・ミツバチ・クラゲ・藻類・スイセン・ブロントサウルス

回答1

「変異」な回答(スコア+1) :
すべて

「変容」な回答(スコア-1):
少なくとも一つ欠落

回答状況1

No Content -1 0 +1 平均
1 共通祖先 28 NA 17 -0.24

この回答を変異と変容と称するのは変だが、他の問題と合わせてのこと。ここは、参加者に創造論者2名を含んでいたりで、不正解が多すぎ。



問題2: 人間とチンパンジーは共通祖先をもっている。この祖先の霊長類はどの種に、より似ているだろうか?その理由は?

(a) 現代の人間
(b) 現代のチンパンジー
(c) 現代の人間、あるいは、現代のチンパンジー。どちらでもない

回答2

「変異」な回答(スコア+1) :
(c) それぞれの種は、それぞれの選択圧に応じて変化するから
(c) 両種は分岐後も進化をつづけているから。
(c) 我々は共通祖先の最後の世代のどれだけの性質が両種に残っているかわからないから。

「変容」な回答(スコア-1):
(b) チンパンジーは人類よりも進化していないから。
(b) 人類はチンパンジーと分岐後も進化をつづけているから。
(a) チンパンジーは祖先のうち最も人間に遠いものの子孫だから。

回答状況2

No Content -1 0 +1 平均
2 人間とチンパンジーの共通祖先 vs チンパンジー 15 12 18 0.07

これは自然選択ではなく進化の問題だが、ありがちな間違いを起こす問題。



問題3: 人間とチンパンジーの共通祖先の最後の世代は、どれに最も類似していただろうか?その理由は?

(a) 現代の人間
(b) 現代のゴリラ
(c) 現代の人間、あるいは、現代のゴリラ。どちらでもない

回答3

「変異」な回答(スコア+1) :
(a) 人間は、人間とチンパンジーの共通祖先の最後の世代の直接の子孫だが、ゴリラはそうではないから。
(a) 人間はチンパンジーと分岐する前に、ゴリラと分岐したから。

「変容」な回答(スコア-1):
(b) ゴリラは人間より進化していないから。
(a) 人間はゴリラより進化しているから。
(c) 人間とゴリラは、その霊長類から進化したから。

回答状況3

No Content -1 0 +1 平均
3 人間とチンパンジーの共通祖先 vs ゴリラ 16 15 14 -0.04

人間とチンパンジーの関係と同様にありがちな間違い。さらに正解率は下がっている。



問題4: チンパンジーが進化し続けると、どうなるだろうか?その理由は?

(a) 現代の人間のようになる
(b) 現代の人間のようにはならない
(c) 現代の人間のようになる、あるいは、現代の人間のようにはならない。どちらでもない。

回答4

「変異」な回答(スコア+1) :
(b) 人間とチンパンジーが非常に異なる環境で生きるから。
(c) どちらかの種の環境が変化するかもしれないから。

「変容」な回答(スコア-1):
(a) チンパンジーは最終的には人間に進化するから。
(b) チンパンジーは異なる進化経路を進んでいるから。
(c) 進化はランダムだから。

回答状況4

No Content -1 0 +1 平均
4 チンパンジーの進化 21 14 10 -0.24

参加者は不正解しまくり。不正解の(a)は明らかな間違いだが、(b)と(c)はもう一声なところ。



問題5: チンパンジーと人間が繁殖可能な子孫をつくれたとすると、それでも別な種と考えるべきだろうか?その理由は?

回答5

「変異」な回答(スコア+1) :
(同種): 種の定義が生殖隔離なので。
(同種): 交雑種が生じると、既存の形態的違いが消えていくので。

「変容」な回答(スコア-1):
(別種): 人間とチンパンジーは形態的に明瞭な違いがあるので。
(同種): 人間とチンパンジーはいずれも霊長類なので。

回答状況5

No Content -1 0 +1 平均
5 種の定義 17 7 21 0.09

交雑可能なのに生殖隔離されているキリンのような例外的なものもあるが、間違い回答はそこまで微妙ではない。








最終更新:2012年04月23日 06:51