NO.4-1 期待値計算 ~ 難易度☆☆☆★★
問題
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/27(月) 16:34:53.90 ID:Lr9rl3xx0
A君は100万円をとある株式Bに投資しようとしている。
株式Bは1日毎に5割の確率で1万円値上がりするか、5割の確率で1万円値下がりする。
A君は毎日株価をチェックし、101万円になった段階で売却するものとする。
5日後に101万円に満たない場合も売却するものとする。
この場合、A君の投資行動の期待値(利益)はいくらであるか計算せよ。
解答
+
|
... |
0円
解説
とりあえず、2^5で32通りしかないから全ての場合を考えればそれまでの問題だから★を二つに設定しますた。
いろいろと解き方を考えたのですが、安全策をとって図に表してみました。
imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
↑見にくいですが、あしからず・・・
それぞれの点につく確率を求めます。
α→1/2、β→(1/2)^3、γ→(1/2)^5×2=(1/2)^4とまあ、簡単にわかりそうなところからやっていきます。
δは、とりあえずパスしといて先にζ→(1/2)^5がわかります。
次に、εは(1/2)^5×4=(1/2)^3。これでδ以外は求まったのでδを余事象をつかって出します。
1-1/2-2(1/2)^3-(1/2)^4-(1/2)^5
=1-1/2-1/4-1/16-1/32=5/32より、δ→5/32です。
期待値計算ですので…
1×(1/2+(1/2)^3+(1/2)^4)+(-1)×(5/32)+(-3)×(1/2)^3+(-5)×(1/2)^5
=11/16-5/32-3/8-5/32
=(22-10-12)/32=0
よって、利益は0である。
|
NO4-2 期待値の謎 難易度~☆★★★★
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/16(土) 17:43:36.89 ID:N5Alw3ZiP
2つの袋A、Bが用意されてます。
どっちかの袋にはどっちかの袋の2倍の金額が入っているらしいです。
どちらか好きな方の袋をもらい、その金額を見てから交換するかどうか決めることができます。
Aの袋をもらうことにしました。
Aの袋をあけると 10000 円入っていました。
さぁ、Bに取り替えた方が得でしょうか?
(もちろんBの金額はまだわからない)
期待値を考えてみます。
Bに入ってる金額は 20000 円かもしくは 5000 円。
その確率はともに 1/2 だから、Bに取り替えることで得られる金額の期待値は、
20000×1/2 + 5000×1/2 = 12500円 (>10000円)
よって、取り替えたほうがいい。
あれ?すると、Aがいくらであろうと、Bの袋に変えたほうがいいということに・・・?
予想解説
+
|
... |
外部者の視点で考えると既にx円と2x円が入ってることを知ってるものとして
xか2xかのどっちを選ぶ確率も等しいはずだから実際の期待値は、3x/2となる。
つまり、以下のチャート図を
①AかBかを選ぶ
↓
②変えるかどうかを考える。(この動作の確率はどちらの場合も一定であると考えられる。)
と設定すると、問題文では②のみを考えており、一般的な視点では、①→②の状況を考えているために期待値の食い違いが起こった。
|
NO.4-3 期待値の分割 ~難易度☆★★★★
問題
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/05(日) 18:51:10.17 ID:jVzCJN310
問題↓
10個のビー玉があって、10秒ごとにひとつずつ割れます
ただし、
ビー玉が偶数のときは割れる可能性は60%
ビー玉が奇数のときは割れる可能性が40%です
ビー玉が5個割れた瞬間は、開始から何秒である可能性が一番高いでしょうか
解答
+
|
... |
110秒
解説
5個目が割れる時までの全体の秒数Xの期待値をE(X)とし、k-1個目が割れてからk個目が割れる
までの秒数の期待値をE(k)とおく。また、k=1の時はスタートから1個目が割れるまでの秒数の
期待値とする。
また、偶数の時と奇数の時の条件はそれぞれ同じなので
E(1)=E(3)=E(5),E(2)=E(4)である。
E(X)=Σ[k=1,5]E(k)=3E(1)+2E(2)
E(1)について
n回目まで生き残る確率は(2/5)^nでその期待値は
lim(n→∞)Σ[k=1,n]k*(2/5)^k=lim(n→∞)Σ[k=0,n]k*(2/5)^k
=(2/5)/(1-2/5)^2=2/5*25/9=10/9 (※)
ここで、※についてr<1として
Σ[k=0,∞]r^k=1/(1-r)
で両辺微分することによって
Σ[k=0,∞]kr^(k-1)=r/(1-r)^2が示される。
∴E(1)=10/9
同様にE(2)=lim(n→∞)Σ[k=1,n]k*(3/5)^k=(3/5)/(1-3/5)^2=3/5*25/4=15/4
これより
E(X)=3×10/9+2×15/4=10/3+15/2=(20+45)/6=65/6
10秒に一回の判定なので10倍して
650/6≒108.33…より110が一番近い。
|
NO.4-4 期待値計算 ~難易度☆☆★★★
問題
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/03(金) 17:28:10.62 ID:QzpnfEKv0
表面に1から4までの整数を書いたカードが1枚ずつ全部で4枚あり、
1と書いたカードの裏面には-1、2と書いたカードの裏面には-2、3と書いたカードの裏面には-3、4と書いたカードの裏面には-4と書いてある。
初めはすべて表面が見える状態で机に置かれているものとし、この中から2枚を無作為に選んでひっくり返す。
さらに、再び4枚の中から2枚を無作為に選んでひっくり返して、このときに見えている面に書かれた数の合計をXとする。次の各問いに答えよ。
(1)操作後に、表面がちょうど2枚見えている確率を求めよ。
(2)X=0となる確率を求めよ。
(3)Xの期待値を求めよ。
解答
+
|
... |
(1)2/3 (2)2/9 (3)0
解説
高々4C2^2=36通りなので、表を作ってもいいと思います。
(1)0枚or2枚or4枚であって
0枚と4枚は一回目を(1,2)とすれば(1,2)と(3,4)でそれぞれ1通りずつしかないので
余事象をとって1-2/4C2=2/3
(2)X=0のパターンを探すと
(1,-2,-3,4)(-1,2,3,-4)である。
1と(2か3)→1ともう一方のようにしてひっくり返す確率を求める。
2*2/4C2×1/4C2×2
(1回目)×(2回目)×(パターン数)
=8/36=2/9
(3)これは、期待値の分割を使う。
それぞれのカードについて
表の確率が1/2,裏の確率も1/2であるから、
総和Xの期待値は
E(X)=Σ[k=1,4]E(k)=(1/2×1-1/2×1)+(1/2×2-1/2×2)+(1/2×3-1/2×3)+(1/2×4-1/2×4)=0
最後の結果は、対称性というか当たり前のような結果。
ちなみに、表で解く場合は以下の通り。
|
NO.4-5 期待値の分割 ~難易度☆★★★★
問題(アレンジ)
(1)1~nまでの数字が書かれたカードが1枚ずつあり、そこからm枚のカードを選ぶ。
この時引いたm枚のカードの数字の和の期待値Eを求めよ。(ただしn≧mとする)
(2)1~nまでの数字が書かれたカードがx枚ずつあり、そこからm枚のカードを選ぶ。
この時引いたm枚のカードの数字の和の期待値E(x)を求めよ。(ただしnx≧m≧xとする)
解答
+
|
... |
(1)(2)
m(n+1)/2
解説
この問題は、上の定理を使うと(1)と(2)は同じような問題として解くことができます。
確率変数をX_iとして番号iのカードをt枚引いた時に
E(X_i)=tiと定める。…①
(1)
E=E(Σ[k=1,n]X_k)=Σ[k=1,n]E(X_k)=Σ[k=1,n]{m/n*k+(n-m)/n*0}=m/n*n(n+1)/2
=m(n+1)/2
(2)
E(x)=E(Σ[k=1,n]X_k)=Σ[k=1,n]E(X_k)
ここで、k番のカードを引く回数の期待値をe(X_k)とおくと
E(X_k)=ke(X_k)と置けてさらにカードの枚数の対称性からe(X_k)はkによらない定数。
∴E(x)=Σ[k=1,n]E(X_k)=Σ[k=1,n]ke(X_1)(∵X_kのkは何でもよいのでとりあえず1)
=n(n+1)/2*e(X_1)
こっからさらにe(X_1)について
s回目に番号1のカードを引いた時e'(s)=1/n,引かないときe'(s)=0とすると
e(X_1)=e'(Σ[k=1,m]k)=Σ[k=1,m]e'(k)=m/nとなるため
E(x)=n(n+1)/2*m/n=(n+1)m/2となる。
|
最終更新:2009年11月10日 01:10