食事の記憶 ▲upThu, 05 Oct 2006 14:50:01 GMT

引越ししてから床に置かれているテレビが気になり、
どうしてもtvボードの上に置きたくなった。
しかもなぜかbsが映らないので、
配線も間違っているっぽいのだ。
tvはとてつもなく重たくて、一人で動かしても
ビクともしないので、誰かに手伝ってもらいたいのだ。
彼に頼むと、そんな重たいもの持たせたから腰がどうの・・・と 

セックスができない言い訳をしそうだから、
彼は選択肢からはずして、年賀状をチェックして、
近所に住んでいる友達を探してみた。
配線ができて、重たい物の移動を文句言わず
やってくれて、近所に住んでいる人を探すのは難しい。
おのずと候補は男性になるが、
よほど信用できる人でなくては自宅に入れられないし。
第一近所に住んでいる友人がいない。

どうしたものかと、年賀状をめくっていると、
一人良い候補が見つかった。 とても近所だ。
しかも、勤務先も近いらしい。何駅か先の駅だ。
これは仕事帰りに寄ってもらえるかも! と思いつき、
年賀状に書いてあったメールアドレスにメールを送った。
今年初めて送ったメールである。
さぞびっくりしているだろう。

その子(h君)は、前の彼の大学の友人だ。
前の彼と一緒に数学科から電気電子工学科に進み、
博士課程にまで進んだという噂は聞いていた。
だからきっと配線も得意であろう・・・と
勝手に想像して。
学生時代よく徹夜麻雀で彼の家に遊びに来ていたので、
気心は知れているし、何しろ年下で恋愛対象ではないし、
問題ないであろう、と。

数時間後、昼休みに返信がきた。
「ひさしぶり~相変わらずぶっ飛んでるな~」
と、やはり驚いた様子だったけれど
仕事帰りに寄ってくれることになった。
お礼は何がいい?と聞くと、
「桜ちゃん手作りの晩御飯」と即答だったので、
そんなことならお安い御用だと、依頼交渉は完了した。
今h君は、埼玉の和光市にあるとある研究所の
研究員をしているらしい。
二日前に天皇皇后両陛下が見学に来た
歴史ある研究所だそうだ。
私はてっきりワカメの研究でもしているのかと
思っていたのに・・・

私も仕事があったので、
待ち合わせ時間ギリギリに帰宅して、
h君は約束通りの時間にやって来た。
会うのは数年ぶりだ。 なんだかとても大人になっていた。
テレビはh君一人でも持ち上げられず、
一緒にtv台に乗せて、私が晩御飯を作っている間に、
tvとdvdレコーダーの配線をしてくれた。
無事bsも映るようになり、これで快適なav生活が送れる。

晩御飯は、秋らしく、焼きサンマ、豚汁、栗ご飯、
天ぷら盛り合わせに、作りおきの、ひじきや切干大根、
かぼちゃなどの煮物数品、茶碗蒸し、
焼き松茸ポン酢和え。
数日前に生すじこから作ったいくらの醤油漬け。
若い一人暮らしの独身男性なので、
和風の定食屋さんみたいなメニューのほうが喜ぶでしょう、と思って。

その子は、以前から私の料理を褒めてくれて、
麻雀する日が決まると、食べたいメニューを
(前の)彼に知らせてきたほど、
私の作る食事を、楽しみにしてくれていたのだ。
「彼女ができて料理を作ってもらっても、桜ちゃんの
作ってくれた料理を思い出しちゃって、
どうしても比較しちゃうよ~」 なんて
可愛いことを言ってくれる。
もちろん、私は恋愛対象としての女性ではなくて、
寮の食堂のおばさんみたいな存在なのでしょう、多分。

なぜh君のことを気に入っていたのかと言うと、
昔からその子が教えてくれるサイトは面白いのだ。
何を隠そう、鉄さんの日記を教えてくれたのも、
h君なのだ。 しかも(前の)彼から、
h君の息子はびっくりするほど大きい、
と聞いていたので、ちょっと興味があった。
h君は180センチ以上ある長身でスリムだ。
スリムというか痩せ過ぎだ。
アソコが大きい男性って、大抵痩せている。なぜだろう。
h君は学生時代から、アソコの大きさに悩んでいた。
結構モテる男の子だったのに、彼女ができて合体すると、
大き過ぎて入らないか、入っても痛くて、
相手は大抵セックスをイヤがるようになるそうだ。
彼氏のアソコが大き過ぎて困るなんて、なんて贅沢なのだ。

しかも本人も大きくて困るだなんて、
男性から見ても羨ましい悩みであろう。
久々の再会で色々話も盛り上がったけれど、
お互い明日の朝早いので、
日付が変わる前にお開きにした。
それにしても、私が作ったお料理を覚えていて
思い出してくれて、こんなに喜んでくれるなんて、
本当に嬉しい。
美味しい食事の記憶って、忘れないものよね。
今の彼は、そういうことに執着ないようで、
牛丼屋さんの食事も私の手料理も同じなのかも。

明日は、職場の同僚と生徒の母親達にお菓子作りを
教えるのです。
手作りの美味しい食べ物を食べてもらうことが
一番の愛情表現で、ずっと忘れない思い出として
舌にも心にも残ると思っている。
自分が作ったものを、美味しい、また食べたい、
と思ってくれることの喜びは、なにものにもかえがたい。




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最終更新:2009年12月22日 14:34