ラノロワ・オルタレイション @ ウィキ

明日の君と逢うために

最終更新:

匿名ユーザー

- view
管理者のみ編集可

明日の君と逢うために ◆UcWYhusQhw










結論だけ言ってしまうと――――――最悪だった。











◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇







「へぇー鮮花ちゃん、愛用の武器支給されたんだー。羨ましいなぁ」
「本当に。運がいいというもんじゃないぜよ」
「…………」

緩やかな音楽が流れ、香ばしい匂いが漂う空間。
二人の男に連れられ入った喫茶店はそんな何処にでもある様な場所であった。
とはいえ、このような空間は嫌いではないと考えながらも余計なモノのせいで雰囲気がぶち壊しである。
その雰囲気をぶち壊しているのが向い側の席に座らずわざわざ自分の両隣に座っている金髪の男、二人。
馴れ馴れしい、鬱陶しい。
その二人についての連れられて来た女、黒桐鮮花が抱いた感想はそれであった。
苛々としながらゆっくりと紅茶を啜る。
中々おいしいものだが脇が鬱陶しいせいで味を味わう暇が無い。

自身の方針に惑い誰にも合いたくなかった時にあった二人。
まぁ、これで自分を見つめなおす事ができればと乗ったのだがそれは間違いだったのだろうかと頭を再び抱えそうになる。
金髪アロハサングラス、土御門元春。
金髪ロンゲ、クルツウェーバー。
その二人との話はなんてこと無い……ただのナンパ。
自身の名前を教えただけでやたら褒めちぎる。
火蜥蜴の革手袋を教えただけでまた、褒めちぎる。
黒桐幹也以外の男の無駄な褒めの言葉は正直どうでもいい。
さらに言うとうざったらしい。

流石に話が全く進まないのに痺れを切らした鮮花は大きくため息をついて先を促そうとする。

「どうでもいいです。さっさと話をしましょうよ」
「話はしてるにゃー。鮮花ちゃんの事を知る為の話をだぜい」
「そうそう。相手を知らなきゃ話も弾まない。ほら、鮮花ちゃん可愛い顔が歪んでるぜ、スマイルスマイル」
「…………貴方達は何がしたいんですか?」

が、全く相手にされない。
笑えというが鮮花は逆にもっと苛立たしい表情を露わにしてしまう。
青筋すら浮かぶぐらいに。
結局この人達は何が目的で自分に接触したのだろうかと思い尋ねてみることにした。

「「そりゃ勿論、可愛い女の子と楽しいコミニケーションをする為に決まってるだろ(だぜい)!」」

とても嫌らしいほど爽やかな笑み。
成程、外面はそれなりにいいからきっとそこら辺のそれなりの女の子ならコロリと落ちるだろう。
だが、そんな笑顔は心底どうでもいい鮮花にとっては本当に嫌らしい笑顔にしか感じない。
というより、本当に頭が痛い。鮮花は心のそこからこの金髪二人に思う事がただひとつ。

「馬鹿……」

あの理知的そうに見えたのは一瞬であったか、下半身と脳が直結してるのだろうかとあまりの頭の痛さにとんでもない事を考えている鮮花。
苛立たしさに紅茶を一気に呷ったが、両隣の嫌らしい笑みは消えない。
何でこんな事になったのだろうと鮮花は大きくため息をつく。
本当不潔で馬鹿な男達、ああ、燃やしたいと思っていた所。

「鮮花ちゃん? どうしたの? 寂しい顔をしちゃって。なんなら俺の胸に飛び込んでたって」
「クルツ、抜け駆けはずるいにゃー。こんな奴より、この土御門さんの胸に飛び込んだほうがいいんだぜい」

そんな、思いっきり軽い声。
近づく馬鹿二人。

鮮花は何かブチッと切れるような音がして。




「AzoLto――――!!!」




文字通り鮮花の怒りの火が燃え上がった。







◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇






「……まぁわたしの行動経緯はこんなもんです」

そう言って鮮花は御代わりの紅茶を一口啜る。
怒りの火が収まった鮮花はやっと本題に入りまず自分の行動経緯を話したのだ。
両隣に居た金髪二人は今度は大人しく向かい側の席に座って鮮花の話を聞いていた、仲良く頭にたんこぶを作りながら。
簡単にこの4時間近い間の事を淡々と。
金髪二人もたまに相槌を打ちながら先程とは打って変わってスムーズに事は進んでいた。
だが、鮮花は自身の行動経緯を真っ正直に話した訳ではない。

(まさか、人を殺そうとしてましたなんて言えないからね……)

正直、土御門達のせいで毒気が多少薄れたとはいえ、最初は人を殺そうとしていたのだ。
実際、白井黒子達を業火で焼いてしまおうとしていた。
今は方針に迷いが生じたものの、殺そうとしていたなんて言える訳がない。
軟派な二人とはいえ、あの出会いの時を鮮花は忘れていた訳ではないのだ。
素人目でしかないが、恐らくこの金髪2人は相当な実力者だろう。
もし、危険分子と判断されて殺されるなんて事は避けなければならない。
だから、鮮花は誤魔化した。
簡単に摩天楼近くでスタートして摩天楼付近の探索していたと。
殺し合いに乗らず、兄である黒桐幹也を探しているとだけ。
白井黒子達の事は言わなかった。
会ったというのは土御門達に解るわけが無いし、誰もあってないというのを疑われる事も無いと思ったのだ。
徐々に狭くなっているとはいえ広い島だ。会ってないといっても納得してもらえる。
そう、鮮花は踏んでいた。
それで何も問題なかったはずなのだ……

「それで、鮮花ちゃんは摩天楼付近を探索していたわけ……ね」
「ええ……何か可笑しい所でも……?」

クルツはそう頷いて額に手を乗せる。
そして、あの軟派で卑猥な笑顔を全く見せずに底冷えするような冷たいな声で。

「嘘だな……鮮花ちゃん。完全な嘘だ」
「なっ……!?」

極めて冷静に鮮花の嘘を見抜いた。
その鮮花に向ける目線は酷く鋭く。
まるで、鮮花を射止めようとする狙撃手のようなものだった。

「鮮花ちゃん……俺達なんで鮮花ちゃん見つけられたと思う?」
「……」

無意識のうちに口を歪めている鮮花に対してクルツはそう問う。
鮮花はそのまま押し黙っていたがクルツは無視して答えを言った。

「煙だよ、煙。恐らく鮮花ちゃんだろ、あれ」

煙。
クルツが言った答えに鮮花はハッとする。
白井達を殺す為に簡単な火災を起こしたのだ。
その時の煙を見られていた。
しかしその煙は普通の火災ほど多くないはず。
それなのにこの男達は見ていたのかと思い鮮花はただ驚く。
けど、だからといって

「何故わたしが起こしたと?」

それを鮮花がやった証拠にはなりえない。
極めて冷静に勤めて鮮花はそう答える。
たとえ煙が見えても、その煙が鮮花が起こしたとはなりえない。
それに被害者の可能性だってあるのだから。

「……何なら聞くけど煙の方から来て俺達は気付いて鮮花ちゃんは気付かなかったのかい?」
「……それは」
「それに何も言わず、冷静に隠したという事は被害者にはなり得ないって事さ……だろ? 鮮花ちゃん?」

クルツは冷たい視線を向けながら追求していく。
というより、クルツ達は既に鮮花がその加害者である事を確信している。
鮮花は強く奥歯を噛んで悔しがるもそして気付く。

(ああ、つまり気付いて接触したんですか……)

クルツと土御門。
二人は加害者である事に気付いて鮮花に接触したのだ。
その加害者である鮮花に接触し場合によっては排除を考えていた事もしれない。
いや、それよりその気があったら殺していたかもしれないと思い鮮花は戦慄してしまう。
だけど、彼らはそれをしなかった。
つまり彼は殺す気はまだ無い。
だから、鮮花は言葉を紡ぐ、生き残る為に。

「…………ええ。あれはわたしが起こしました……嘘ついてました。もっとも殺すどころか制圧されましたけど」
「やっぱりか」
「明確な殺意をもって……でも今はそんな殺して生き残る……そんな気は余りしませんから」
「つまり殺し合いに……」
「進んで参加しました……最も過去形ですけど」

先程とはうって変わって憮然とした態度をとる鮮花。
ばれているなら、せめて堂々と。
土御門の問いに鮮花は進んで答える。
言葉だけでは信用はされないかもしれないが事実、今は全てを殺しつくすという選択肢は殆ど考えていない。
それが救いになるとはいえないが少しでもアドバンテージになりえればと鮮花は考え憮然としていた。
その鮮花の態度にクルツと土御門は顔を見合わせ、代表して土御門が口を開く。

「それは黒桐幹也の為にか?」
「……っ!?」
「……鮮花ちゃん結構解り易いにゃー」

不意に出された兄の名前。
全くの予想外に思わず驚き、それが答えになってしまった事を鮮花は悔いる。
というより最後の土御門の呟きが屈辱だった。
そういえば、先程白井に同じような尋問に引っかかった気がする。
そんな鮮花は自分に苛立ちながらも冷静になろうとなろうとした。
ここで、焦ってしまうわけにはいかないのだ。
だから未だに憮然とした表情を浮かべ

「……それが? 別にいいじゃないですか。誰の為であろうと」
「そりゃそうだけれども」
「生きて貰いたかった。それだけですよ」

鮮花は冷静に言葉を紡ぐも心の中ではただ自嘲をしていた。
そう言ったって自分に覚悟も無く。
そしてそれを全うするだけの実力も無かったのだから。
なのに威勢のいい事をクルツ達に言っている。
なんて、馬鹿らしい……と。

クルツ達はそんな鮮花を笑わず……かといって褒める事は決して無く。
静かに黙っていた。
だが、やがて土御門が口を開く。

「………………考えなかったのか?」
「何が?」
「…………黒桐幹也が死ぬ可能性を」
「なっ!? 何を!?」

お茶らけた口調ではなく土御門本来の口調で極めて冷静に。
黒桐鮮花が避けたいた考えをズバリと言い当てた。
そう、それは愛する兄が死んでしまう事。
幹也は魔術師でもなんでもない。
つまりは、戦う能力などないのだ、
そんな幹也が襲われたとして助かるとは思えない。
いつ死んでも可笑しくは……ない。

「まさか……考えてなかったとかいわないよな?」

土御門のその追及の言葉が今の鮮花にとって煩いだけ。
考えてなかった訳ではない、考えたくないだけなのに。
もし幹也が死んだらどうなるのだろう。
何の為に殺そうとしていたのだろう。
そんな、最悪な事態を考えたくない。

「次の放送で、呼ばれるかもしれない…………それなのによく殺そうと……」
「五月蝿い!」

土御門の言葉を言い終わる前に鮮花はテーブルを蹴り上げる。
そして、土御門を殴ろうと迫るがそれを簡単にいなされ逆に制圧されてしまう。
ずけずけと心をえぐる土御門がいい加減五月蝿く感じたから。
それなのに簡単にこうも制圧されてしまうと鮮花は単純に悔しい。
これから死ぬかもしれないのに、そう感じてしまった。
鮮花は悔しいから言葉をぶつけてやる。
この男には決してわからないだろうと思う感情を。

「……貴方には解らないでしょうね、もしこの場に大切な人が居た時、どう思うか」
「………………解る」
「………………え?」

予想外の土御門の言葉に制圧されながら鮮花の顔は驚きに染まる。
土御門は表情も変えずに呟く。


「……………………もしそうだとするのなら、オレは絶対に護る。たとえこの手が血にぬれようと護ってみせる。例え汚れまくろうとしても…………それがオレだ」


土御門の決意に鮮花は言葉がつまり固まる。
なんて事ない、土御門はとっくの昔にそんな覚悟は出来ていたのだ。
大切な人が居たのなら。
手を染める覚悟を、血に汚れて外道になろうとも。
護りきってみせる、たとえ救われないとしても、それで護ってみせると。
そんな覚悟をとっくの昔に、終わらせていたのだから。
だからこそ、土御門は鮮花に言うのだ。


「だから……鮮花ちゃんはそんなの似合わないぜい? こんなに可愛いんだから、汚れる必要はないぜよ」


似合わないと。
もっと先に血に汚れ、救いようのない所まで汚れた土御門が。
こんな風になって欲しくないと。
そんな気持ちを隠す為におちゃらけて言った。


「んだな、鮮花ちゃん……取りあえず手段を変える事かんがえてるんだろ? 俺達がエスコートしてやるよ」


それに同調するようにクルツが言葉を紡ぐ。
殺すことが日常になりつつあるクルツが鮮花に向けて。
戻れないほど殺してしまった狙撃手がまだ戻れそうな女の子に向けて
鮮花がよりよい方向に向かうようにとへらへら笑いながら言葉を紡いでいた。
けれども、その意志は固く。

鮮花は思う。

(ああ……なんかもう……悔しいなぁ)

ただ、本当に悔しい。
よりによってこんな男達にこう言われてしまうなんて。
すごく悔しくて悔しくて、頭にくる。

「……そんな事いって、幹也が死んでわたしが躍起になってりしてさらに殺そうとしたら殺すでしょう?」
「ああ」
「……物騒な事、さらりといわないでください……というより制圧したまま言うのはずるいです」
「それもそうだにゃー」
「はぁ……でも……まぁ……そんな事もう無いですから」

鮮花はそうため息を付きながら思う。
この男の言葉によるものではないが。
今は、たとえ逃げだろうと覚悟が出来ていない人間の考えなんだろうけど。
ひとまず、全てを殺すという事は置いておきたい。
そして、幹也の為にもっとより答えを導き出す。
例え次に幹也の名前が呼ばれようとも。
しかし、今は取りあえず殺し以外の手段を選ぼうとそう決めた。
それこそが覚悟も何も無い黒桐鮮花が選びとれるものなのだから。

それが、黒桐鮮花が選んだ答えだった。

愛すべき黒桐幹也に逢うために。

選んだたった一つの答え。

でも、鮮花は思う。

こうも、色々言われて、制圧されて、心に踏み込まれたなんて。
考えば考えるほど頭にくる。
しかもこの軟派の二人である。
考えれば考えるほど……


(本当――――――最悪だ)


最悪だった。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇






「いやぁー俺達は幸せだなぁ! 土御門!」
「そうだにゃー! 鮮花ちゃんと行動できるなんて幸せだぜよ!」
「…………………………はぁ」

鮮花は早速自分が選んだ選択肢を選びなおしたくなっていた。
というより酷く頭が痛くなってくる。
何でこんな二人と居るんだろうと。
結局、鮮花は取りあえずこの二人と共に行動する事に決めた。
取りあえずは幹也の捜索を優先して。
土御門達は信頼する気は無いが信用してもいいかと思って。
自分が実力的に劣っている事はもう明白なのだ。
ならば、実力者と行動するのは悪くない。
そう、自分で理論付けて土御門達と行動をする事を決定した。
二人は快諾し可愛い女の子と行動できるとさっき見せたのが嘘のように騒いでいる。

「「可愛い女の子最高っー!!」」

馬鹿二人の咆哮。
……本当よかったのだろうかと改めて鮮花は頭を抱える。
自分がしっかりしないと心に誓った。

「それで……クルツさん達は戦えるんですよね」
「ああ……といいたい所なんだけど狙撃銃がないんだよなースナイパーなのに。鮮花ちゃん持ってる?」
「いえ……」
「そっか。銃がないスナイパーってのもなー……あ、鮮花ちゃんの心はスナイプでき……ぐぎゃ!?」
「黙れ」
「おー溝尾に綺麗に入ったにゃー」

このコメディのような光景に改めて鮮花は何度目か解らないため息を強くつく。
ため息をつく度に幸せって逃げていくんだっけとか思いながら。

「土御門さんは持ってないんですか」
「……持っていたらこいつにとっくに渡してるにゃー」
「そうですよね」
「……………………」

そう言った土御門をクルツは見つめていたが鮮花は気付く事はなかった。
土御門はそんなクルツの視線を知ってか知らずか


「さて、もう放送まで1時間切ったぜい、朝食でも取ろうにゃー」

そう呟いた。
鮮花はそれで、放送が近いことを知る。
そしてただ祈る。


―――黒桐幹也が呼ばれませんようにと。


【D-5/十字路・喫茶店前/一日目・早朝】

【黒桐鮮花@空の境界】
[状態]:疲労(小)
[装備]:火蜥蜴の革手袋@空の境界
[道具]:デイパック、支給品一式
[思考・状況]
基本:黒桐幹也をなんとしても生かしたい。
1:黒桐幹也を探す。
2:土御門とクルツと行動。
[備考]
※「忘却録音」終了後からの参戦。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


んーー。
鮮花ちゃんが仲間に入ったのはいいけど…………土御門。

あいつ、なんか隠している気がする。
いやなんか何でも隠してそうな奴だが。
それでも、俺に関する事で何か。

ヒントとするなら狙撃に関することか。
……答えはなんとなくわかってるんだけどな。
まぁ当然の事だろう。

いいさ、信頼は兎も角信用はしてやる。

その時になったらその時だ。

そして……その時は俺の仕事をするだけさ。


【クルツ・ウェーバー@フルメタル・パニック!】
[状態]:左腕に若干のダメージ
[装備]:エアガン(12/12)
[道具]デイパック、支給品一式、缶ジュース×20(学園都市製)@とある魔術の禁書目録、BB弾3袋
[思考・状況]
基本:生き残りを優先する。宗介、かなめ、テッサ、当麻、インデックス、との合流を目指す。
1:放送を待つ
2:可愛いい女の子か使える人間は仲間に引き入れ、その他の人間は殺して装備を奪う。
3:知り合いが全滅すれば優勝を目指すという選択肢もあり。
4:南回りでE-3へ。その後、E-4ホールに向かいステイルと合流する。
5:ガウルンに対して警戒。
【備考】
※土御門から“とある魔術の禁書目録”の世界観、上条当麻、禁書目録、ステイル=マグヌスとその能力に関する情報を得ました。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇





勘付かれてるか……?
まぁ仕方ない。

あいつもわかっているだろう。
狙撃手に狙撃銃を渡す危険性ぐらい。
事が起きたら渡すつもりだが今はしない。

あいつがいつ優勝を狙うか解らないからな。
だから、オレはこの持っている狙撃銃を隠し続けている。
信用はしているが信頼はまだだ。

しかし……だ。
気になる事といえば都合よくオレに狙撃銃が回ってきた理由。
そして、開始当初まっさきにクルツと遭遇した理由。

まさか。
鮮花ちゃんに専用の道具が渡されたように。
オレとクルツが組むように仕組まれていた……?


……まさかな。

兎も角は今はいい。

オレはオレは通り……『背中刺す刃』として。

嘘をつき続けるだけだ。


【土御門元春 @とある魔術の禁書目録】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式、不明支給品0~2、H&K PSG1(5/5)@ 予備マガジン×5
[思考・状況]
基本:生き残りを優先する。宗介、かなめ、テッサ、当麻、インデックス、との合流を目指す。
1:鮮花の発火能力に興味。話を聞き、その素性を調べる。
2:可愛いい女の子か使える人間は仲間に引き入れ、その他の人間は殺して装備を奪う。ただし御坂美琴に関しては単独行動していたら接触しない。
3:南回りでE-3へ。その後、E-4ホールに向かいステイルと合流する。
4:最悪最後の一人を目指すことも考慮しておく。
5:狙撃銃が回ってきた事に疑問
【備考】
※クルツから“フルメタル・パニック!”の世界観、相良宗介、千鳥かなめ、テレサ・テスタロッサに関する情報を得ました。
※主催陣は死者の復活、並行世界の移動、時間移動のいずれかの能力を持っていると予想しましたが、誰かに伝えるつもりはありません。



投下順に読む
前:彼らの常識、非常識 次:ウソツキエゴイスト
時系列順に読む
前:彼らの常識、非常識 次:ウソツキエゴイスト


前:超難易度(レベルベリーハード) 黒桐鮮花 次:人をくった話―Dig me no grave―(前編)
前:超難易度(レベルベリーハード) クルツ・ウェーバー 次:人をくった話―Dig me no grave―(前編)
前:超難易度(レベルベリーハード) 土御門元春 次:人をくった話―Dig me no grave―(前編)



目安箱バナー