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10月31日20:15 大東亜戦版

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10月31日20:15 大東亜戦版



さて、間があいたけど、ネタ切れなので、趣味に走ります。
写真は「世界の翼」朝日新聞刊 昭和17年「大東亜戦版」です。

この号で初めて、「零戦」が「海軍新鋭戦闘機」として登場します。
もちろん、正式名称は秘密であります。
「零式艦上戦闘機、通称ゼロ戦」として国民の前に公式に姿を現したのは、戦争も末期の昭和19年の朝日新聞になります。

で、同じ17年版にP-51ムスタングも掲載されています。
大戦前半の太平洋の覇者零戦に対して、それより後の世代の大戦後半の敵と認識されるP-51が同時期に登場しており、そちらは正式名称やらデータやらがちゃんと書いてあるところが、何とも面白いのです。


ちなみに、この“大東亜戦版”ですが、前年の昭和16年版と比べると、英米機の解説が開戦を受けて敵意むき出しの内容に豹変しています。

たとえば“スピットファイア”の解説文を見ますと

昭和16年版
“ハリケーン”と共に獨のハインケル、メッサーシュミットに對抗する單座戦闘機。R.A.F.に引渡さる可く會社で最後の検査をうけてゐる所。

昭和17年大東亜戦版
ホーカー・ハリケーンと共に断末魔の老帝國防衛にかり立てられ、大東亜上空においては我が無敵空軍の精鋭に鎧袖一触、徒にその猛撃の前に消え去り、諸所にその醜き残骸をさらしてゐる。

一年でこれだけ文体が変わってしまえるのがすごいですね。
ま、日中戦争で磨いた修辞術を英米にも適用したというだけなんでしょうけど (^^;


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