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ja2047師の思い出 3

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ja2047師の思い出 3


で、ひとしきりT34談義に花が咲いたあと、議題は本格的な旧ソ連国策大作系へとシフト。これらはですね、戦争映画ファンの間でも悩みの種、というか、旧ソ連が国家の総力を挙げて描いた“大祖国戦争”(第二次大戦の東部戦線、または独ソ戦のこと)のクロニクルなので、なんというか規模がハンパじゃない。当時の二大超大国のうちの片割れ、特に機甲兵力については桁違いの実力と規模を誇っていたソ連陸軍が、人類史上最大規模の物量を投じた一大スペクタクル絵巻...なんて書くとハリウッドの超大作のように思えますが、ストーリーは見事に超退屈...われわれのような、ある程度戦史に通じ登場人物やエピソードへの予備知識を持ち合わせた者にとっても、無限に近い尺と冗長さ冗漫さ/起伏の無さ/視点の偏り/(時として)史実の都合の良い歪曲/淡々としたナレーション、等々の要素で、


必ず、寝てしまう



という、困ったちゃん映画群なのですw



...もちろん、画面に登場するハリボテ兵器群の規模もマックスで、それらに対するツッコミ合いは楽しいのですが、正直、映画の冗漫さに影響されてか、お互いに熱が入りませんwww



なんとなく、気の抜けた噛み合わないやり取りのあと、われらがja2047師は、これら国策大作群に対し、決定的ともいえる見事なひとことを遺されました。





<(当時の)どこかの新聞社系の映画評で、Rbr()「ドラマとしては退屈である、ヨーロッパ大陸を東から西へ巨大な鉄のかたまりが移動していったと言うだけの映画である」
と、書かれたことがありますが、私はこれは最高の褒め言葉であると思います。あの映画の値打ちはちゃんとそれを描いたことにあるのですから。 >


すかさず、別の泰斗から共感のコメントが。

<素晴らしい着眼点ですね。その新聞社系の評者は恐らく散漫たる印象をのびのびwと書いただけでしょうが、それを見落とさなかったja2047さんの眼力には恐れ入ります。>


次いで、さらに議論が深まるコメントが続きます。
(ヲタッキィ度150%マックスw)

<軍の戦力を解析する場合、速度=V、質量=Mとして、戦力=V*Mとすると、ドイツ軍は速度の増加と維持を重視し、赤軍は質量の増大と維持を重視するのが、両者の戦略上の特徴であったそうです。電撃戦理論と縦深作戦理論の相違と言えるかもしれませんね。

敵の弱点を指向し、速度で敵を圧倒席巻する本能を持つドイツ軍に対し、故意に弱点と見せかける陥穽を用意し、そこに突進してくるドイツ軍を圧倒的火力で殲滅する、現代陸軍の模範となったキルゾーン戦術を大々的に採用したのがクルスク会戦でしたから、この映画は、ドイツ軍の速度と言う最大の持ち味が殺され、赤軍の質量戦ペースとなり、鉄の巨獣が猛獣をのっしのっしと「東から西へ」追い払っていった時期を描いた訳で、真の勝者はその正鵠な分析をしたja2047さんとなります(笑)

中学の時、この映画観て最初に思ったことは、「どうしてスターリングラードの攻防から描かなかっただろう?」という疑問でした。結局・・・マンシュタインの攻勢防御を描きたくなかったんですねぇ・・あの映画でルースキー君のトラウマがどこにあるか一目瞭然ですね>

(ええと...一般人にはわかんなくて当然です...ていうか社会でマトモな生活を送るために、一切必要の無い知識ですからこの部分は適当に読み飛ばしてくださいねw)



こうした、ある極点にまで達した深い議論の端緒を開いたja2047師は、しかし照れるばかりで、

<えへへ...褒められちった (^^
間髪を入れず共感いただけたということは、皆さん同じことを看取っておられたと言うことですね...後は「どう語るか」の問題なんですが、いやなに、最近ケネス・クラークの「芸術と文明」のビデオを見まして、その語り口が気に入ったので、「あれ、いっぺん真似したろ。」と思っただけです。>

とご謙遜。


で、そのあとすかさず話題を、同国策大作系のバックに流れた音楽のほうへ誘導してしまいました...師は、どうやらかなりの照れ屋だったようですw

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