二人の幼馴染を通じて女友達を作りたい

二人の幼馴染を通じて 4 years after Part5 2010年12月30日 Act.5

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■ 2010年12月30日 Act.5


家族との再会を果たした愛は、まだ一人だけ顔を見ていない人物がいることに当然気付いていた。

あ「恋はいないの?」
そ「部屋で勉強してるんじゃない?」
あ「へぇー……」

恋ちゃんは、現在高校3年生。
つまり、受験生だ。
センター試験も間近に迫った状況で、まさに最後の追い込みとばかりに猛勉強している。
そんな恋ちゃんの頑張りを聞くと、愛も感心しているようだった。

I母「部屋に行くついでに、もうすぐご飯できるから恋も呼んできて」
あ「うん」

2階へと上がる愛に俺も付いていく。
愛は荷物を置いたついでに着替えるということだったので、俺が恋ちゃんを呼びに行くことになった。
愛の部屋の隣にある恋ちゃんの部屋のドアをノックする。

俺「恋ちゃん、入るよー」
れ「………………」

返事がない。
よくヘッドフォンを装着して、音楽聴きながら勉強しているから、聞えてないのかなと思った。
反応がないため、ゆっくりとドアを開けてみると……。

れ「…………zzz」

寝てる。
しかも、居眠り程度ではなく、ベッドの中でガチ寝だった。
仕方がないので、ベッドの脇まで近づいて声をかける。

俺「おーい、起きろー」
れ「……んー……、かーくん……?」

意外と眠りは浅かったようで、恋ちゃんはすぐに目蓋を開けた。
むくりと体を起こし、ぼんやりとこちらを見つめてくる。

正直言って、恋ちゃんは無茶苦茶可愛くなった。
ちょっとした芸能人やモデルより美少女なのではないだろうか。
初めて会った中学2年の時からポテンシャルを感じ取ってはいたが、高校に進学してから変貌した。
言葉は悪いが、化けたといっても過言じゃない。

自然と流した前髪に、大きな瞳と生意気そうなアヒル口がとってもキュートだ。
大学でも、恋ちゃんよりも可愛い女の子は見かけたことがない。
もちろん言うまでもなく、個人的には愛の方が好きだけど。

あ「はぁ……、感心した私が馬鹿だった」
れ「あ!愛ちゃんお帰り!」

着替えた愛が恋ちゃんの部屋の外に立っていた。

あ「もうすぐご飯だってさ」
れ「はーい」
俺「恋ちゃん、頬によだれの跡がついてるぞw」
れ「おおうっ」
俺「顔洗ってこいw」
れ「へーい」

特に気恥ずかしそうな顔を見せず、部屋を出ていく恋ちゃん。
もう俺に対して、取り繕う素振りを見せないな。
まぁ、この娘は最初からこんな感じだった気がしないでもないけど。

逆に、愛はいつまで経っても、人前でだらしないところを見せたがらない。
俺に甘えたり弱音を吐いたりすることはあっても、身なりはきちっとしている。
性格的に許せないことなんだろうな。
別に多少だらしないところを見ても幻滅するわけがないし、俺としては構わないんだけどね。


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