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リワマヒ国探訪記1

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第一回:リワマヒ訪問記~おいしいごはん編~


「この国の天地の豊かな恵みと、人々の食に対する異常なまでの情熱を知らないで、この国を理解することはできないだろう。   
72118002 涙目でコロッケを頬張りつつダムレイ記す」

ダムレイという男がいる。歳は25。ではあるが、生まれついての老け顔で、出会う人出会う人に「絶対サバよんでるでしょ?」と言われることにすこし傷ついている、そういう男である。

とはいえ「居酒屋大好き」「好物はやきとりとチャーハン」「好きな言葉は、義理と人情」とか自ら公言しているのだから、「おっさん」と呼ばれるのは自業自得でもある。

 さて、このダムレイ。最近このごはんのおいしいリワマヒにふらっと住み着いた。
居酒屋でバイトしたり、政庁のこたつでまったりみかんを食べながら、ラジオ番組に投稿するネタはがきを書いたりという気ままな生活を送っている。

 今日は、バイトが休みなので、おこたに座りながら手紙を書いているところだ。

「あれ、今日は手紙ですか?珍しいですね」
「あ、藩王さま。お疲れ様です」

彼こそはポケット藩国、貧乏国、田舎国などと言われていたリワマヒ国を一代で「漢国」へと導いた漢である。どこの馬の骨ともわからないダムレイを暖かく受け入れてくれた恩人でもあった。

「ちょうど故郷の妹に手紙を書いていたんです。あ、郵便局が閉まる前にひとっ走り出してきますね」
少し照れてそう言うと、便せんをささっと封筒にしまって藩王の前を辞した。

「妹ですか。仲良きことは美しきかな。ですね。」
若い藩王は、沈みゆくリワマヒの夕日のように優しく微笑んだ。



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親愛なる妹へ

久し振りです。加減はいかがですか?今、お兄ちゃんは、リマワヒ国というところにいます。とても人があったかくて、自然豊かで、ごはんもおいしい素敵な国です。お兄ちゃんは、一発で好きになってしまいました。

さて、しばらくはこの国に住まわせてもらうことにしたので、手紙もたくさん書けると思います。この素敵な国のことをたくさん伝えたいなと思っています。

とはいっても、まだ来たばかりなので、全部を知っているわけではありません。そこはそれ。笑って許してくださいね。

う~ん、何から書こうかな。そうだ。あなたは食いしん坊だったから、最初はこの国の名物について紹介しましょう。おいしいものが沢山あるんですよ。

まずは、「塩にぎり」です。
えーとか言わないの。お兄ちゃんには遠く離れてもあなたのリアクションはわかるのですよ。本当においしいお米で作ったおにぎりは、塩で食べるのが一番おいしいのです。

リワマヒでは、王様をふくめ、なんと国中の人たち全員で田植えと収穫を手伝います。言ってみれば国中の人たちに祝福されたお米です。

そんな大切にされているお米ですから、農家の人もそれは一生懸命お世話をします。もちろん農薬なんて使いません。かわりに鯉やアヒルなどがいて、お米につく悪い虫を食べてくれるのです。

そんな愛情いっぱいで作られたお米で作った塩にぎりは、この国が貧しい頃を支えてくれた大切な食べ物でもあります。王様たちは「塩にぎりだけの生活はもう嫌だ~!」なんて言っていますが、こんなに食べ物が豊富になった今でも塩にぎりが食べられているのは、やっぱりすごくおいしいからで、この塩にぎりがあったから貧しい時期も頑張れたんじゃないかなとお兄ちゃんは思っています。

お兄ちゃんも今度の収穫に参加する予定です。今からすごく楽しみです。


次に紹介するのは、あなたの大好物の「みかん」です。

好きだからと言って一日に10個も食べていると顔が黄色くなってしまいますよ。まあお兄ちゃんもそのくらい食べますが・・・。

私たちの国ではみかんと言えば、冬の食べ物でしたが、コタツとみかんをこよなく愛するリワマヒでは、長年の品種改良の努力が実って、一年中みかんが食べられるのです。(なんとコタツも一年中あります。が、この話はまた今度。あなたなら、きっと面白がってくれると思いますよ。)

うらやましいでしょう?リワマヒの元気な太陽と、養分が豊富な土、みかんをこよなく愛する人に育てられたみかんは、栄養があっておいしいとほかの国でも評判の一品です。

そうそう、リワマヒでみかんと言えば「冷凍みかん」は外せません。暑い夏の日、チリンチリンという鐘の音が聞こえたら、それは冷凍みかん売りのおじさんの自転車が来た合図です。

元気いっぱい遊びまわっていた子供から、日陰ですずんでいた大人まで、一斉に冷凍みかん売りのおじさんにかけよります。みんなで食べる冷凍みかんは格別で、暑さなんてなんのその、みんな笑顔になります。おじさんは、ちょっと照れくさそうに、でも誇らしげに「おれは、このみかんと一緒に、幸せを売ってるのさ」と胸をはっていました。この冷凍みかんのおじさんも、冬は休業です。

なにせこの国は、夏と冬の気温差が50度近くあり、冬にはものすごい雪が降って国中が天然の冷凍庫みたいになるそうですから。

この季節では、多くの人が雪の中にみかんをしまっておいて食べたい時に取り出して食べるのです。お兄ちゃんは半分くらいとけた冷凍みかんがすきです。噛みしめた瞬間のシャリっとした食感と、口の中にジュっと広がる甘酸っぱい果汁が混然一体となって奏でるハーモニー。頭がキーンとするのはわかっていても、ついパクパク食べてしまいます。

そう言えば、最近リワマヒでは新しい名物が増えました。その名も「バッドさんのコロッケ」です。ホクホクでアツアツのじゃがいもに、この世の旨味をすべて凝縮したようなひき肉、サックリ軽やかな衣の三位一体攻撃。それはまさにきつね色の宝石です。生まれて初めてコロッケを食べてから16年。コロッケを食べて涙を流したのは初めてです。

このバッドさんというコロッケ職人さんは、リマワヒの小麦に惚れてリワマヒに来たそうです。いい小麦、いいじゃがいもや玉ねぎ、いいお肉に、いいヒマワリ油・・・すべてこの国の豊かな自然の恵みです。

バッドさんが来てからというもの、リワマヒでは一大コロッケブームが巻き起こり、今ではすっかり食卓のレギュラーになりました。本当にいろんな種類がありますが、お兄ちゃんは一番オーソドックスなコロッケが好きです。今日も昨日もお昼はコロッケでした。

そうそう、王様もこのコロッケが大好きで、軍の野外炊飯用の展開装備(これも共和国全体で一番贅沢な装備だそうです。)を改造した、超高性能フライヤーを作りました。“耐環境 屋台展開用シールド”! のれん・のぼり付。 “ガス流量弁手動調節式フライヤーユニット”! “Pt触媒式完全脱臭排気システム”!“品温検出センサー内蔵式 自動制御保温陳列ケース”と驚くほどの性能をもったその名も「コロッケ屋台」です。おいしいごはんを食べるためには努力を惜しまないのがリワマヒという国なのです。

このコロッケ屋さんは、近々チェーン店化しようとしているので、あなたの街でもし「
Nacco’s」という看板を見つけたら、ぜひ入ってみてください。きっとお兄ちゃんと同じ感動が味わえるはずです。

おなかが空いてきたでしょう?今日はお母さんにたくさんご飯を作ってもらってください。あ、リワマヒ印の食物があったら、それも買ってもらってくださいね。おいしいだけでなく、リワマヒの独自の基準のRAS(リワマヒ農林規格)やニューワールド農業協同組合「NAC」の基準を通過した安全・安心な食べ物です。食べたらどんどん元気になりますよ。

他にも、まだお兄ちゃんは食べたことがありませんが「お城海苔」や「もんじゃ」、「メザシ」や「ツキジ市場の焼き鳥や魚」などリワマヒは、まだまだおいしいものがたくさんあるみたいです。楽しみは尽きません。また手紙を書きますね。

これから、そちらは寒くなる時期ですから、体を冷やしすぎないように。暖かくして寝るんですよ。早く元気になって、一緒にリマワヒのおいしいご飯を食べましょうね。それでは、また。

お兄ちゃんより
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一週間後。

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親愛なるお兄ちゃんへ

お手紙大変楽しく拝見させていただきました。食いしん坊はお兄ちゃんのほうだと思うけど、おかげで久しぶりにごはんを残さず食べられました。
こたつが一年中あるってどういうことですか?我慢大会がはやっているのでしょうか?不思議です。
 お兄ちゃんの手紙を見ていると、行ったこともない国に、私も一緒に遊びに行っている気がします。お兄ちゃんの「リワマヒ訪問記」、また楽しみにしています。

妹より
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